東京ガスグループトピックス
CO2ネット・ゼロへの挑戦◆SDGs7:再生可能エネルギー事業を推進
2022年2月16日
こんにちは。東京ガス 再生可能エネルギー事業部 大貫です。
冬季のエネルギー需要期となる2月は「省エネルギー月間」。
そして今日2月16日は、地球温暖化防止のために先進国の温室効果ガスの排出量削減の目標を定めた「京都議定書」が2005年に発効された日です。
東京ガスグループでは、エネルギー資源を効率的に活用するため、また脱炭素社会の実現・CO2ネット・ゼロへの挑戦の1つとして、国内外での太陽光・風力発電、バイオマス発電の再生可能エネルギー事業を進めています。その取り組みをご紹介します。
風力発電
プロジェクト開発、環境影響評価・環境調査から、役目を終えた風車撤去まで、一連の風力発電事業をおこなっています。
東京ガスグループでは2005年に自社用地に建設した陸上風力の経験を活かし、山形県にて遊佐風力発電所を運営する庄内風力発電(株)に事業参画するとともに、千葉県にてくろしお風力発電(株)が運営する2カ所の風力発電所から電力を購入しています。
これからは、茨城県鹿島港をはじめとした着床式洋上風力の開発を推進するとともに、将来拡大が見込まれる浮体式洋上風力にも積極的に取り組んでいきます。
袖ケ浦風力発電所
2005年に東京ガス袖ケ浦LNG基地内に風車を建設し、その後安定的に操業し、電気を供給することを通じて、自社による運転管理やメンテナンスの経験・知見を得ることができました。2020年に15年間の運転を終え、適切に撤去しています。
鹿島港洋上風力発電事業
茨城県発の風力発電事業会社として豊富な経験のあるウィンド・パワー・グループ、関東圏を中心としたエネルギーの安定供給実績のある当社グループ、また国内外において風力発電事業の開発・建設・運営管理の実績を多数有するヴィーナ・エナジーの3社が、それぞれの強みを発揮し連携しながら、2024年度の着工を目指し本事業の開発を進めています。
※画像はイメージ図です。
浮体式洋上風力
浮体式洋上風力は、風車を洋上に浮かぶ構造物に設置する方式で、遠浅の海域が少なく水深の深い場所が多い日本国内での導入拡大が期待されています。
当社は2020年5月に、洋上風力発電向けの浮体基礎システムを開発・保有するスタートアップ企業であるプリンシプル・パワー社に20億円超の出資を行いました。
太陽光発電
再生可能エネルギー由来の電力をお客さまへお届けすることを目的に、太陽光発電所の開発、運営・メンテナンス、再生可能エネルギー由来の非化石価値と組み合わせた電気の提供、電気の自給自足に向けた太陽光エネルギーサービスを行っています。
ビジネスパートナーとの連携を中心に事業を展開するほか、再生可能エネルギーの中では最も早く、固定価格買取制度の期間を満了する電源として活用できることも見据え、既存の発電所の取得にも積極的に取り組んでいます。
綾部太陽光発電所の操業・メンテナンス
綾部太陽光発電所は、京都府綾部市に位置する発電容量4,872kWの太陽光発電所であり、当社グループの東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社(TGES)がO&M業務(運営・保守)を担っています。
これまで当社グループが培ってきた設備管理・運営ノウハウを活用し、太陽光発電設備の効率的かつ効果的な運営・保守を行っています。
バイオマス発電
バイオマス発電は、乾燥した木材を細粉・圧縮成形した木質ペレットなどを燃焼し、発生する蒸気でタービンを回すことで発電します。光合成によりCO2を吸収する木を原料としているため、バイオマス発電はCO2を排出しないものとされています。
東京ガスグループでは、様々なビジネスパートナーと連携し、昼夜問わず安定的に発電可能な再生可能エネルギーであるバイオマス発電事業に取り組んでいます。当社が取り組むバイオマス発電事業においては、持続可能性が確保できるバイオマス燃料だけを使用するとともに、天然ガス火力発電所で培ったノウハウを最大限活用しています。今後もバイオマス発電事業を通して、脱炭素社会の実現に貢献してまいります。
2020年9月、伏木万葉埠頭バイオマス発電合同会社および市原八幡埠頭バイオマス発電合同会社の2社を当社が単独で取得しました。
伏木万葉埠頭バイオマス発電所は、当社が保有するバイオマス発電所の中で初となる商業運転の開始を予定しています。
市原八幡埠頭バイオマス発電所は、当社100%出資子会社である東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社(TGES)がO&M業務(運営・保守)を担います。
海外の再生可能エネルギー事業
地球規模での CO2ネット・ゼロを推進するため、海外においても再生可能エネルギー電源規模の拡大に取り組み、2030年における国内外再生可能エネルギー電源取扱量600万 kWを目指しています。
エオリオス・エンテーへー社 再生可能エネルギー発電プロジェクト
東京ガスグループは、2019年4月にフランスのエンジー社が設立したメキシコの再生可能エネルギー開発・運営会社「エオリオス・エンテーへー」に50%の出資を行いました。
エオリオス・エンテーへー社は、2つの陸上風力発電と4つの太陽光発電で構成された再生可能エネルギー発電プロジェクトを保有する予定であり、既に風力発電(トレスメサス3)および太陽光発電(トロンペソン)の2プロジェクトへの出資を完了しました。今後他のプロジェクトについても、順次出資を行っていく予定です。
アクティナ太陽光発電事業
アクティナ太陽光発電所は、アメリカテキサス州の大規模太陽光発電事業(最大出力63万kW)であり、発電所の建設から運転開始後の事業運営まで、東京ガスグループが主導で手掛ける初めての海外太陽光発電事業です。
東京ガスはこれからも、持続可能な社会の実現に向けて、引き続きビジネスパートナーと連携しながら再生エネルギーの電源開発・調達を推進してまいります。