事業紹介
海外事業カンパニー
事業概要
事業間連携によるシナジー・事業拡大が見込め、強みが活かせる事業分野で付加価値を創出
海外事業カンパニーでは、北米およびアジア大洋州を中心に、事業間のシナジーや事業拡大が見込め、東京ガスグループの強みを活かせる分野に注力しながら、海外においてエネルギー事業を展開しています。
北米ではシェールガス事業で足元の収益を牽引しつつ、中下流で取引の幅を広げ、収益の拡大と安定性向上を図ります。また、再生可能エネルギー関連事業も取り組んでいます。
アジア大洋州では、LNG(液化天然ガス)の需要拡大に対応し、現地パートナーと連携してバリューチェーン(供給網)の構築を進めています。
強み
エネルギーインフラ(LNG基地・発電所等)に関する安定的なプロジェクト管理・操業力。特に、LNGに関する知見・ノウハウ シェール事業の知見と
生産規模東南アジアでのガス・
LNG関連事業の先行実績財務面での信用力
海外拠点
事業戦略
北米
アクティナ太陽光発電事業
シェールガス・中下流事業の推進
米国では、LNG基地へのフィードガス(原料ガス)供給に加え、データセンターによるガス需要の増加が見込まれる中、シェールガス事業を熟知する現地経営陣の元、テキサス州ヘインズビル地域を中心に、シェールガスの開発および生産を行っています。
開発・操業エリアをヘインズビルに集約することで、生産コストを低減し、1Bcfe/D以上のガス生産量を安定的に継続します。
販売面では、機動的にヘッジ(価格変動リスクの回避)を活用するとともに、マーケティング機能を強化します。
また、中下流事業への展開や、欧州・アジア向けのLNG調達・販売との連携により、収益を安定させつつ事業を拡大します。
米国テキサス州におけるイーグルフォード層シェールガス権益の譲渡に関する静岡ガスとの基本合意書締結
米国におけるエネルギーバリューチェーン構築による収益拡大に向けたシェブロン社とのシェールガス共同開発契約締結
再生可能エネルギー関連事業
全米最大級のアクティナ太陽光発電所に加え、ロングボウ系統蓄電池の取得や、ARM社による電力のマーケティング&トレーディングを活用し、再生可能エネルギーの価値を最大化します。
海外での再生可能エネルギー事業の取り組み
東南アジア
LNGインフラ関連事業
経済成長、脱炭素の要請への現実解としての天然ガスの再評価、国産ガス供給力の不足などを背景にLNG(液化天然ガス)需要が高まっている中、現地パートナーとの連携のもと、LNG受入基地を中核としたバリューチェーンの構築を推進しています。加えて、参画する案件を起点として東南アジアへのLNG供給量を拡大、日本とは異なる需要特性を活用したLNG取引等により、収益をあげていきます。
ベトナムにおけるLNG to Powerプロジェクトの事業性評価に向けた合弁会社の設立
フィリピン共和国における浮体式LNG基地の所有・運営会社「エフジェンLNG社」の株式取得について

豪州
資源開発事業
東アジアへの一大LNG供給地として成長を遂げた豪州において、ダーウィンLNGプロジェクトに参画しています。
引き続き、保有資産の価値最大化に向けた運営・管理に注力していきます。

欧州
再生可能エネルギー関連事業
デンマークの現地企業イービー社と合弁会社トービー・リニューアブルズ社を作り、2022年3月から陸上風力発電事業に取り組んでいます。
今後さらなる飛躍に向けて、デンマーク以外の北欧諸国での事業展開も検討しています。
デンマークのイービー社と北欧で約100万kWの再生可能エネルギー開発へ
2025年フィンランドにおける陸上風力発電事業への参画について
海外での再生可能エネルギー事業の取り組み

2024年度の主な取り組み
フィリピンにおける浮体式LNG基地
用語注釈
シェールガス:頁岩層(シェール)に含まれる天然ガス。水圧破砕などの技術を用いて採掘される。
LNG(Liquefied Natural Gas):天然ガスをマイナス162℃に冷却して液化したエネルギー。輸送・貯蔵がしやすい。
FSRU(Floating Storage and Regasification Unit):海上に浮かぶLNGの貯蔵・気化設備。港湾施設の代替として活用される。
フィードガス:LNG製造用などに用いられる原料天然ガス。
ヘッジ:価格変動のリスクを避けるために、先物などの金融手段を活用するリスク管理手法。
バリューチェーン:資源開発から輸送、販売まで一連の価値の流れを指す。中下流は輸送・供給・販売領域。
※2024年度実績に基づく事業概要を掲載。