東京ガスグループトピックス
アマモと海の生き物を観察~アマモ場再生活動を栗田工業さまと共同実施~
2024年7月25日
東京ガスは2024年6月9日、「森里海つなぐプロジェクト」の一環として、横浜市金沢区で、アマモ場再生活動を栗田工業(株)さまと共同で行いました。
「アマモ」とは?イベント当日の様子は?写真も交えてご紹介します!
「森里海つなぐプロジェクト」とは?
「森里海つなぐプロジェクト」は"つなぐ"をキーワードに、私たちの暮らしを豊かにしてくれている「森」「里」「海」を守る東京ガスグループの環境・社会貢献活動です。
地域の皆さまやNPO、東京ガスグループの従業員やその家族とともに、地球温暖化防止や生物多様性保全につながる活動を楽しく実施しており、"つながり"に心からの「ありがとう」を言いあえる社会を目指します。
「アマモ場再生活動」イベントは「森里海つなぐプロジェクト」の海の活動の柱として、2017年度より開始しています。
「アマモ場再生活動」とは
海中のアマモ
「アマモ」は浅い海底の海草の一種で、海の生き物を育む”海のゆりかご“です。
アマモがたくさん生えている場所は「アマモ場」と呼ばれ、アマモの生育していない海底に比べて、透明度が高いと言われています。
アマモ場は、稚魚が敵から身を隠すための隠れ家となったり、生き物が卵を産み付ける産卵場所になったりと、生物多様性の保全に寄与しています。さらに、魚介類にとっての餌場、住処として、首都圏で言えば江戸時代から食卓を支えてきた重要な植生と言えます。
近年では、アマモはCO₂を吸収・固定してくれるため、地球温暖化の緩和に役立つ「ブルーカーボン」としても注目を集めています。
アマモの花枝
アマモは、陸上の植物と同じく花を付け種ができます。この種がついた枝を「花枝(はなえだ・かし )」と呼び、 6月頃に採取した花枝は「水槽の中」で種子が放出されるまで数か月熟成します。
そして11月頃に種を海中にまく、この循環を繰り返すことでアマモ場再生につなげていきます。
アマモ場再生活動・当日の様子
当日は東京ガスグループで働く社員とその家族、栗田工業(株)のみなさま、NPOや関連省庁の方々など約100名参加いたしました。
昨年度の海水温の上昇や風水害等の影響で「海の公園」のアマモが減少していたため、今回のイベントではアマモの花枝と海の生き物観察のみを実施しました。
開会式では、日本テレビ「ザ!鉄腕!DASH!!」内の人気企画”DASH海岸”でおなじみの、海洋環境専門家の木村尚さんや、NPO法人海辺つくり研究会の皆さまからアマモについてご説明がありました。
アマモに産卵されたアオリイカの卵
アマモの花枝(真ん中に粒状の種子が見える)
開会式の後はアマモの花枝と海の生き物の観察をおこない、アマモにアオリイカの卵が産卵されているなど、アマモが海の生物の住処になっており、アマモ場再生活動が生物多様性の保全につながっていることが体感できました。
海の生き物観察の様子
また、網を引いての海の生き物の観察もおこない、ハコフグやマテガイ等の生き物が確認できました。
参加者の声
参加された方の声をご紹介します。
・小学校ではSDGsや環境問題など話は聞いたり、考えたりしているものの、実際に海に入って種を見たり、他の生物がアマモの周りに多くいたり、座学だけでは得られない体験を通じて、より意識が高まった。
・子供が小学校の理科で地球温暖化防止に向けたブルーカーボンの重要性について学んでおり、その1つであるアマモの保全活動に触れることができ大変有意義な機会となった。とてもよい取り組みのため、長く続いてほしい。
・イカの卵をみられたり、沢山の小魚を見ることができ親子ともどもとても楽しい時間を過ごすことができた。
東京ガスグループは2023年2月に、グループ経営理念に基づき戦略・ビジョンの前提となる、「事業活動を通じて中長期的に取り組むべきサステナビリティ上の重要課題(マテリアリティ)」をグループ中期経営計画において公表し、7つマテリアリティのうちの1つとして「地球環境の保全」を位置づけました。
東京ガスグループはこれからも『森里海つなぐプロジェクト』「アマモ場再生活動」を「地球環境の保全」につながる活動として、温暖化対策はもとより、生物多様性保全や持続可能な食の確保、地域活性化、循環型社会の形成など多様な社会課題の解決やSDGsへの貢献に取り組んでいきます。