オープンイノベーション
東京ガスのオープンイノベーション
エネルギー産業は、気候変動に対する取組みをはじめ4つのD(Decarbonization、Decentralization、Digitalization、Deregulation)に代表される環境変化の中にあります。
東京ガスは、この環境変化に対応すべく、「革新的な技術やビジネスモデルによる事業変革」を目指すとともに、多様な商品・技術・サービスを創造し組み合わせ、お客さまに新たな価値を提供する「価値共創のエコシステムの構築」を目指しています。
そして、これらの実現のため、国内外スタートアップ、大学、中小企業等のパートナーとの連携を通じたオープンイノベーションを推進しています。
事例紹介
1.コーポレートベンチャーキャピタル「アカリオ」をシリコンバレーに設立
・革新的な技術/ビジネスモデルをもつスタートアップを探索
2017年12月、東京ガスはオープンイノベーションをさらに推し進めるため、スタートアップの聖地である米国シリコンバレーにコーポレートベンチャーキャピタル「アカリオ」を設立しました。「アカリオ」の名は、東京ガスの創業事業であるガス灯の「あかり」に由来しています。文明開化の時代に街にあかりを灯してきたように、これから新たな事業を創出して、次世代にあかりをともしていくという意味が込められています。
下記リンクをクリックすると、アカリオのサイトに移動します。
2.これまでの投資等の活動実績
・スタートアップ10社、ベンチャーキャピタル2社への投資
・国内外のスタートアップと連携
・国内外のスタートアップと連携
アカリオを中心にオープンイノベーションを推進する組織では、スタートアップ企業への情報アクセス及び投資ノウハウを学ぶためベンチャーキャピタル2社へ出資を行うとともにこれまで10社のスタートアップ企業にマイナー投資を実施しました。世界最大のアクセラレータであるPlug and Playやベンチャーキャピタルほかとの戦略的提携を結ぶなど精力的に活動中です。
3.国内外スタートアップとの連携事例
・日本のスタートアップSIRCとの協業~超小型センサのエネルギービジネスへの適用
・米国のスタートアップHeila Technologiesとの協業~エネルギー機器間での自律最適制御
・米国のスタートアップHeila Technologiesとの協業~エネルギー機器間での自律最適制御
SIRC(日本のスタートアップ)
東京ガスは、2020年12月に大阪市立大学発スタートアップ企業である株式会社SIRC(サーク)と資本業務提携しました。
サークは、電流・電力・角度・周波数変換をリアルタイムに非接触で計測できる多機能・高機能の超小型センサ(以下、サーク・デバイス)の技術を有する企業です。サーク・デバイスは、約5mm角と微小なサイズであることから、これまでできなかった箇所へのセンサ設置が可能となり、通信システムと組み合わせ、さまざまな用途のIoTセンサソリューションを提供しています。
東京ガスは、本資本業務提携を通じて、サーク・デバイスを活用し、分散型エネルギーリソース*1設置時の配線工事*2の簡素化、アナログメーターの自動検針化に加え、エネルギーマネジメントサービス*3やデマンドレスポンス*4などのエネルギービジネスへの事業展開を目指します。
*1: 燃料電池、蓄電池、太陽光発電、ガス発電機など
*2: 消費電力に応じて運転制御する場合の分電盤からの配線など
*3: 電気・ガス・熱などのエネルギーの使用状況を適切に把握・管理することで、省エネや負荷平準化などエネルギー使用を効率化するサービス
*4: 分散型エネルギーリソースの保有者もしくは第三者が、そのエネルギーリソースを制御することで、電力需要パターンを変化させること
Heila Technologies Inc.(米国のスタートアップ)
東京ガスでは国内外でDER*1を活用したマイクログリッド等の新たなエネルギービジネスの検討を進めています。
DERの低コスト化・エネルギーレジリエンス向上のニーズなどから、従来の大規模発電所から送電というエネルギー供給から、DERを活用して地産地消という新しいエネルギー供給へと変わっていくリアリティーが一層増加しています。
エネルギーの地産地消を実現し、エネルギーレジリエンスを向上させるソリューションとして、マイクログリッド*2などが考えられています。エネルギーの地産地消が進んでいくと、マイクログリッド内で多量のDERを最適にマネジメントし、DERの価値を最大することが重要となってきます。
多量のDERを最適にマネジメントするためには、膨大な件数を高速で処理する必要があり、従来の集中管理型システムだけではなく、個々のDERが周囲のDERの状態を確認しながら自律的に動作する「自律分散型システム」を適切に組み合わせていくことが必要になると考えられます。
オープンイノベーションによるDER活用ビジネス検討の加速を目指し、「自律分散型システム」を提供している米国のスタートアップ、ヘイラ・テクノロジーズに2020年11月に出資をし、評価・開発を進めています。
*1:DER(Distributed Energy Resources):太陽光発電(PV)・蓄電池・電気自動車(EV)等の分散型エネルギーリソース。
*2:マイクログリッド:大規模発電所の電力供給に頼らず、地域に必要な電力供給を、その地域の電源で賄う小規模なエネルギーネットワーク。
4.技術提案募集
・J-GoodTech(独立行政法人 中小企業基盤整備機構)において技術提案いただける協業先を募集中
東京ガスグループでは、多様化するお客さまのニーズや社会課題を的確に捉え、いち早く新たな価値を共創するためのオープンイノベーションを推進しています。オープンイノベーション活動の一環として、外部サイトを通じてニーズを公開し、提案を募集しています。
下記リンクからニーズ一覧をご覧いただけます。
※ニーズについては、順次、掲載・商談を進めておりますので、現在募集中ではないニーズが含まれることをご了承ください。
ニーズへのご提案は、J-GoodTech(独立行政法人 中小企業基盤整備機構)を通していただくようお願いいたします(会員登録が必要です)。
下記リンクをクリックするとJ-GoodTechサイトに移動します。