東京ガスグループトピックス
今日は「世界海洋デー」◆注目のブルーカーボン・クレジット
2021年6月8日
こんにちは。東京ガス サステナビリティ推進部 新井です。
6月8日は「世界海洋デー(World Oceans Day)」。1992年6月8日、リオデジャネイロで開催された地球サミットにおいて「海の重要性に気づき、感謝する日」としてカナダが提唱して非公式に祝われてきましたが、2009年に国連で公式に定められました。
東京ガスグループでは東京湾で「アマモ場の再生活動」に参加しています。
本日は、その取り組みと、今注目されている「ブルーカーボン・クレジット」についてご紹介します。
「アマモ」ご存知ですか?
「アマモ」は浅い海底の海草の一種で、海の生き物を育む”海のゆりかご“。
たくさん生えている場所は「アマモ場」と呼ばれ、アマモの生育していない海底に比べて、透明度が高いと言われております。
アマモ場は、稚魚が敵から身を隠すための隠れ家となったり、生き物が卵を産み付ける産卵場所になったりと、生物多様性の保全に寄与しています。さらに、魚介類にとっての餌場、住処として、首都圏で言えば江戸時代から食卓を支えてきた重要な植生と言えます。
近年では、アマモはCO₂を吸収・固定して地球温暖化の緩和に役立つことでも注目を集めています。
東京ガスグループが参加する「アマモ場の再生活動」
東京ガスグループの環境・社会貢献活動である『森里海つなぐプロジェクト』では、海の活動の柱として、2017年から、金沢八景ー東京湾アマモ場再生会議が行う「アマモ場再生活動」に参画しており、これまで約770名の従業員やその家族が参加してきました。
※活動の写真は、いずれも2018年、2019年撮影 (2020年は新型コロナウイルス感染予防のため、東京ガスグループ員は人数を絞って実施)
アマモは、陸上の植物と同じく花を付け種ができます。この種がついた枝を「花枝(はなえだ)」と呼び、 6月に採取した花枝は「水槽の中」で種子が放出されるまで数か月熟成します。そして11月に種を海中にまく、この循環を繰り返すことでアマモ場再生につなげていきます。
▼東京ガスグループの環境・社会貢献活動『森里海つなぐプロジェクト』はこちら
https://www.tokyo-gas.co.jp/env/tsunagu/
今注目の「ブルーカーボン」
アマモのようにCO₂を吸収する海の植物等は、新たなCO₂吸収源「ブルーカーボン」として期待され、注目が集まっています。
森林など陸上の植物が吸収するCO₂のことを「グリーンカーボン」といいます。これに対し、海草(アマモなど)や植物プランクトンなど、海の生物の作用で吸収されるCO₂のことを「ブルーカーボン」と呼びます。
2009年、国連環境計画(UNEP)が報告書『ブルーカーボン』を発表し、新たなCO₂吸収源としての海の可能性を提示し、期待が集まっています。
『Jブルークレジット・カーボンオフセット』に参画
カーボンオフセットとは、企業等が排出したCO₂などの温室効果ガスについて、他の場所での排出削減や吸収に貢献することを通じて埋め合わせる(一部を相殺する)取り組みのこと。
東京ガスは、国土交通大臣認可法人である「ジャパンブルーエコノミー技術研究組合」が発行する『Jブルークレジット・カーボンオフセット』に2021年3月参画いたしました。
『Jブルークレジット』は、東京ガスグループも再生活動に参加する横浜における「アマモ場」※によるブルーカーボン・CO₂の吸収量がクレジットとして認証されたものです。東京ガスはこの『Jブルークレジット』を購入し、カーボンオフセットを実施いたしました。
横浜港由来のクレジットであるため、地域でのつながりを考慮し、東京ガス横浜ショールームにおけるガス消費に伴うCO₂排出(一部)のオフセットを実施しました。
今回の『Jブルークレジット』購入を通じ、横浜におけるアマモ場再生活動の取り組みの活性化・持続可能性の向上につなげ、更なるCO₂排出量の削減に寄与してまいります。
※…横浜市漁業協同組合、特定非営利活動法人海辺つくり研究会、金沢八景-東京湾アマモ場再生会議の三者が実施した「多様な主体が連携した横浜港における藻場づくり活動」
東京ガスグループの『森里海つなぐプロジェクト』
東京ガスグループはこれからも『森里海つなぐプロジェクト』「アマモ場再生活動」を通して、温暖化対策はもとより、生物多様性保全や持続可能な食の確保、地域活性化、循環型社会の形成など多様な社会課題の解決やSDGsへの貢献に取り組んでいきます。
▼東京ガスグループの環境・社会貢献活動『森里海つなぐプロジェクト』はこちら
https://www.tokyo-gas.co.jp/env/tsunagu/