東京ガスグループトピックス
みんなで対話しながら考える◆ユニバーサル化方針
2022年3月18日
3月18日は「点字ブロックの日」。点字ブロックは日本人が考案したことをご存じですか?
1967年の3月18日、世界で初めて岡山県岡山市に敷設。現在では150か国以上の国に広がっています。
東京ガスの企業館「がすてなーに ガスの科学館」での、点字ブロックの工夫のほか、多様性に配慮し更なるユニバーサル化を目指した施設の工夫についてご紹介します。
もっとユニバーサルな施設へ
東京ガスでは、企業館「がすてなーに ガスの科学館」のリニューアル時に、「だれもが利用しやすく、エネルギーやこれからの暮らし、社会について楽しく学び、体験できる施設を、みんなでつくる」をコンセプトのもと、障がいのある方々と一緒に施設を確認。駅からのアクセスにはじまり、館内の設備や展示についてそれぞれの視点でチェックしています。
■がすてなーに入口の点字ブロックを歩道まで延長
点字ブロックが敷地内にしかないため、歩道を歩く視覚障がいのある方からは入口がわかりません。
街中を観察して歩いてみると、ほとんどの施設で同様に敷地内までしか点示ブロックが設けられていませんでした。
歩道を歩く視覚障がいのある方も、安心してご来館いただけるように点字ブロックを歩道まで延長しました。
海側の出入口も同様に点字ブロックを延長しています。
加えて、音で入口を伝える盲導鈴も新たに設置しました。
■がすてなーに入口サインはより見やすく分かりやすく
周囲の環境にサインが埋もれている印象があり、見えにくく、気が付きにくいサインでした。
また、色のメリハリが乏しく、弱視の方には分かり難いという意見がありました。
サイン自体の色使いを変え、メリハリのあるサインにリニューアルしたため、離れた場所からの視認性も向上されました。
ユニバーサル対応を実施していることを示すマークとして、障がい者のための国際シンボルマーク、耳マーク、ほじょ犬マークのサインを、建屋入口と受付に設置しています。
■子ども、大人、車いすをご使用の方、どなたにも体験しやすい高さや形へ
大人の目の高さを基準に考えた高さは、テーブル上の情報や映像が、車いすをご使用の方や子どもの目線では見えにくい場合があります。
また、車いすをご使用の場合には、足の入るスペースがないと体験するときにぶつかってしまいます。 そのため、天板の高さを70㎝、足もとスペースの高さを65㎝、奥行きを45㎝を目標としています。
■展示パネルも見え方を重視した高さへ
車いすの方や子ども、大人、どなたにも見やすい高さとなることを重視し、若干低めとなりますがパネルを掲出する高さを、床から70cm~160cmとしました。
触って想像、音を聞いて楽しんでもらえること
視覚障がいのある方にとっては、見るだけの体験や展示では十分に楽しむことができません。
そのため、実際に手で触れたり、音を聞いて楽しめる工夫をしました。点字についても、視覚障がいがある方全てが読めるわけではありません。音声による案内や解説も大切です。
触って想像したり、音で楽しんでいただくことを意識した体験や展示物を用意しています。
その他ユニバーサル化の工夫
これまで紹介したものだけでなく障がい者用駐車スペースの拡大や、トイレの改修、館内通路の幅など色々な所でユニバーサル化の工夫をしています。
共生社会を楽しみながら理解する体験ブース
普段、街の中を歩いていても気づかない、段差や扉をはじめ、階段の角度や踏幅など体験を通して、物理的なバリアフリーとそれをサポートする大切さ(こころのバリアフリー)を理解することのできる体験ブースや、車いすに乗ったり、視覚障がいや高齢者の疑似体験を通じて、誰でも一緒に楽しみながら共生社会・スポーツについて、理解することのできる体験ブースもあります。
がすてなーに ガスの科学館 さらなるユニバーサル化への歩み
「がすてなーに ガスの科学館」で行ったユニバーサル化の歩みをコンセプトブックとしてまとめています。
施設やイベント等でユニバーサル化の検討を行うときの参考としてご活用ください。
◆施設のあるべき姿を考える
◆障がいのある方々と施設をチェック
◆みんなで対話しながらユニバーサル化を計画
◆もっとユニバーサルな施設へ
◆ユニバーサル化の検証
発行: 2020年1月
仕様:A4/22ページ/オールカラー
「がすてなーに ガスの科学館」
「がすてなーに ガスの科学館」は、暮らしを支えるガス・エネルギーの特長や、これからの暮らし・社会、SDGsや地球温暖化(または気候変動)などの社会の課題について、体験しながら考え、楽しみながら学ぶ施設です。
東京ガスはこれからも、エネルギーと未来について考え、学んでいただくきっかけづくりができるよう取り組んでまいります。