東京ガストピックス

パラリンピック競泳 木村敬一選手◆大会前スペシャルインタビュー

2021年8月21日

いよいよ東京2020パラリンピック競技大会開幕直前。
東京ガス所属アスリートで東京2020大会に出場する木村 敬一選手に、大会前の心境をインタビューしました (取材日:6月17日)。

木村敬一
滋賀県出身の30歳。2歳の時に病気のため視力を失う。小学4年生から水泳を始める。

ロンドン2012パラリンピックで銀・銅1つずつのメダルを獲り、前回のリオ2016大会では日本人最多の銀2つ銅2つのメダルを獲得した。

2018年4月からは、単身でアメリカに渡りトレーニングに励み、同年8月に行われたパンパシフィックパラ水泳大会では、自身の持つ日本記録を更新。

東京ガス 東京2020オリンピック・パラリンピック推進部所属。

※撮影時のみマスクを外しています。

本番直前となりましたが、今の心境は?

緊張してきました。毎日、カウントダウンの数字を聞くたびに、あとちょっとだと思うと緊張しますよね。
ロンドンやリオの時には、自宅を出発し、飛行機に乗った時の浮き上がる感じで、いよいよだという思いがありましたが、日本だと、大して遠くないのに、なぜか戻ってこられないような気もするし、不思議な感覚ですね。

1年延期になり、トレーニングを強化された手応えは?

後半の体勢維持の強化について、泳ぐ距離を積み重ねる、キックを強化する、同じスピードで泳ぎ続けるなど、さまざまなアプローチをしてきて、それなりに成果は上げていると思います。延期になった1年でいろいろ試せたのは面白かったなと思います。

残りの日々も、いろいろなアプローチを続けて、100mバタフライの決勝の舞台で、自分の持っている最大のパフォーマンスを出し切るために、心も身体も良い状態で迎えることを大事にしたいと思っています。

実際に泳ぎを見たことがない中で、自分の泳ぎをどうやって作り上げていくのですか?

僕なりに泳ぐことが何なのかというと、水中を進めばいいってこと。自分自身の泳ぐ形が正しいものなのか、答え合わせや評価ができないのはもどかしいですが、競泳はルール内で速く泳げばよいので、純粋に楽しめていると思いますね。

水の中では、進むための抵抗なのか、止めるための抵抗なのかが分かりません。例えば、思い切り膝を曲げて蹴った方が威力はあると思うけど、それだと逆に頭で受ける抵抗は強くなって、せっかく曲げた膝の力が打ち消されていたり。自分としては、水を打ち破って進んでいる気がするけど、そうじゃないこともあります。

本当は、プールの底の動きを見て、どこが一番推進力が増すところなのかを探るんでしょうけど、僕は勘だけが頼りなので、水に対する感覚をすごく大事にしています。もしかしたら、それが邪魔をしている可能性もありますが、どうしようもないことなので意識せず、速ければいいと割り切っています。

水泳は、木村選手にとってどれほど大切なものですか?

生きていくために、自分のことを好きでいたいし肯定もしたい、そして、自信を持っていたい。そうじゃないと生きていて楽しくないような気がして。自分を好きで楽しく生きるために、自信の源の水泳は、とても大事なもので、金メダルが獲れればさらに自信になりますよね。

社会とのつながりという面ではいかがですか?

今後のスケジュールなどを確認

大学生、社会人になった時に、水泳があったからたくさんの人たちに出会えたし、水泳は健常者と一緒にできるスポーツってことが良かったですね。盲学校を卒業して、大学生になった時は、目の見える人と一緒にやっていくことに不安がありましたが、人並みに泳げて、パラリンピックに出場した実績があると、自信を持って接することができたし、水泳が不安や壁をぬぐい去ってくれて、他者とつなげてくれたと思います。

共生社会について思うことは?

僕が思っている共生社会というのは、例えば障がいのある人とない人のように、いろいろな人同士が、互いに興味を持って、仲良くなっていくことだと思います。でも、すべての人がそんな風に生きていける社会は、突然出来上がることはないですし、何かきっかけがあって、徐々に徐々に変わっていくものだと思います。パラリンピックは、そのきっかけになりうると思っています。

パラリンピックの開催によって、障がい者が未だかつてないぐらい注目され、社会に障がい者がたくさんいることを知ってもらって、社会が障がい者に対して優しくなっていく、というプロセスの中にパラ水泳という競技があるのだと思います。だからこそ、まずはパラリンピックを、僕たちの泳ぎを観て、楽しいって思ってほしい、それがすべての始まりになるはずだと思っています。

最後に、東京2020大会の目標と意気込みをお願いします。

東京2020大会は、今後世界が元の社会を取り戻していくために、やらなくてはならない挑戦だと思いますし、そこで戦って成功させるというのが、日本人である自分たちに必要なことだと感じています。

僕はメインとなる100mバタフライで、自己ベストあるいは世界記録を出して、金メダルを獲って、自国開催のパラリンピックをさらに特別なものにしたいと思います。
泳ぐのを観て楽しんでもらいたい。そして世界一を決める瞬間ってやっぱり興奮するなと思ってもらえればうれしいです。皆さんの応援が力になるので、ぜひご声援をお願いします。

木村敬一選手 出場種目

木村選手は3種目に出場します。
ぜひ応援をお願いいたします!

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🔷8月30日(月) 200m個人メドレー(SM11)
決勝:18:53~📺NHK Eテレで放送予定
 
🔷9月1日(水) 100m平泳ぎ (SB11)
決勝:18:02~📺NHK 総合で放送予定
 
🔷9月3日(金) 100mバタフライ (S11)
決勝:19:43~📺NHK 総合で放送予定
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▼選手情報はこちら
https://www.tokyo-gas-2020.jp/people/swimming/kimura

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