東京ガスグループトピックス

小学5年生のSDGsプレゼンテーション◆玉川学園主催SDGs Festival

2021年12月23日


2021年9月21日(火)、玉川学園小学部の5年生7名によるSDGs発表会『Song for SDGs 世界を変える歌とアイディア』が、カーボンニュートラルLNGバイヤーズアライアンス協力のもとで開催されました。

CNLバイヤーズアライアンス協力 玉川学園主催
『Song for SDGs 〜世界を変える歌とアイディア』

2030年に成人を迎える小学5年生 
SDGsを“自分ごと”として考える機会に

 国連が定めた「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向け、国内の教育現場ではさまざまな取り組みが進められている。SDGsが掲げる17の目標(ゴール)は2030年を期限としていますが、この2030年に成人を迎えるのが今の5年生。

玉川学園は今年6月23日(水)、同学園小学部の5年生(109名)を対象に『SDGsが創る地球のみらい、私たちの2030年』と題した勉強会を開催。同会には東京ガス(株)と(公社)日本環境教育フォーラムから講師が招かれ、SDGsや環境問題、カーボンニュートラル都市ガスなど未来のエネルギーをテーマとした授業を行いました。

参加した5年生にとっては、SDGsがめざすゴールを自分ごとして考えるいい機会になったようです。

▼詳しくはこちら
https://www.tokyo-gas.co.jp/news/topics/20210706-03.html

 

6月23日(水)開催『『SDGsが創る地球のみらい、私たちの2030年』の様子

6月23日(水)開催『『SDGsが創る地球のみらい、私たちの2030年』の様子


児童たちは一人ひとり関心を持ったSDGsを深く掘り下げる調べ学習にも挑戦。具体的な施策をレポートにまとめる児童や実践に取り組む児童も多く、24名の児童がプレゼンテーションの企画と歌の創作にチャレンジしました。

そして9月21日(火)、学内予選で選出された7名によるSDGsプロジェクト発表会『Song for SDGs 世界を変える歌とアイディア』が学園内のコンサートホールで開催されました。

なお、玉川学園は教育理念のひとつに「自然の尊重」を掲げており、2021年2月には学校教育施設として初めてカーボンニュートラル都市ガスを導入し、同年3月にはカーボンニュートラルLNGバイヤーズアライアンスに加盟しています。

9月21日(火)開催
『Song for SDGs 〜世界を変える歌とアイディア』の様子

撮影時のみマスクを外しています

評価の基準は発表内容+歌唱表現
『Song for SDGs 世界を変える歌とアイディア』

SDGs発表会『Song for SDGs 世界を変える歌とアイディア』の特長は、児童たちがSDGs関連のプロジェクトを検討し、さらに自身のメッセージを込めた歌を作詞作曲した点です。児童たちは、6月の学習を踏まえ、自分事としてさらに調べ学習を進めてきた。今回の発表会は学内審査を経た最終審査として、7名の児童が参加しました。

玉川学園では「歌に始まり歌に終わる」と学園生活が表現されるほど、歌が身近にあり、伝統的に音楽の授業においては作詞・作曲を中心とした創作活動にも取り組んでいます。本イベントは大学が進める「ESTEAM教育※1」の実践エリア完成記念行事としての側面もあり、プレゼンテーションの評価基準は内容はもちろんのこと、パフォーマンスや歌唱表現力も審査項目として追加しています。

 

プレゼンテーションに先立ち、発表会の協力団体であるカーボンニュートラルLNGバイヤーズアライアンスを代表して挨拶に立った東京ガス(株)ソリューション共創部部長の清水は、「世の中に大きな影響を与える人は往々にして純粋な想像力を持っている。5年生のみなさんの純粋で柔らかい頭で考えられたアイディアは、間違いなくこれからの世の中に求められるもの。ぜひ自分が興味を持ったテーマについて具体的に取り組み、持続的な社会の発展に貢献してほしい」と語り、2030年に成人を迎える世代への期待を示しました。

東京ガス ソリューション共創部部長 清水
(スピーチ時のみマスクを外しています)


児童のプレゼンテーションは、発表内容、歌共に独創性に溢れたものでした。SDGsのゴール「14 海の豊かさを守ろう」「4 質の高い教育をみんなに」「3 すべての人に健康と福祉を」「6安全な水とトイレを世界中に」「2飢餓をゼロ」などさまざまな課題を自分たちの目線から捉え、集まった聴衆にその解決策を堂々と発表し、会場からも称賛の拍手が送られました。

当日はカーボンニュートラルLNGバイヤーズアライアンスの加盟企業である、いすゞ自動車株式会社、京葉ガス株式会社、三井住友信託銀行株式会社、堺化学工業株式会社、東京ガス株式会社がそれぞれ審査員として出席しました。子どもたちの一生懸命な姿勢に感動するとともに、レベルの高いプレゼンテーション感銘を受けていました。

※1世界各国で導入が進むSTEM教育に、芸術(ARTS)とELF(共通語としての英語教育)を加えた玉川学園独自の教育指針。玉川学園では「全人教育」を理念とした教育を創立以来行っています。

『Song for SDGs 世界を変える歌とアイディア』
9月21日(火) プレゼンテーションの模様

 

玉川学園の小学部5年生7名によるプレゼンテーション内容

 

■『ビーチクリーンの実践から 楽しく活動できるアイディアを』 大津 翔太郎さん

地元の海岸に打ち上げられたクジラのお腹の中から出てきたプラスチックにショックを受け、ビーチクリーン活動に参加した。年間800万トンペースで増え続ける海のプラスチックごみを減らすには、子どもの興味を引く「仕掛け」が必要だと思う。キャラクター化したクジラのステッカーを配布したり、ごみの収集量に応じたポイント制を導入したりすれば、ビーチクリーンはもっと楽しく、持続可能なイベントになるのではないか。

披露したオリジナル曲は『We can do it』。

 

■『世界の子どもに教育を すべては自分ごととして考えることから』 中西 美空さん

世界では8億人以上の子どもたちが学校に行けず、授業を受けることができない。PCや通信環境、電力の整備など、世界中の子どもたちにオンライン授業を届けるにはさまざまな課題がある。教育目的のPCや通信環境は、無償で提供するべきではないか。質の高い教育を世界中に届けるためには、SDGsの17のゴールが相互に関わり合っている。SDGsの目標を自分ごととして捉えなければ、教育の問題も解決できないと思う。

披露したオリジナル曲は『Keep the sunshine in your heart』

 

■『美しい海の未来へ プラスチックの使用を減らすために』 A.Tさん

海洋プラスチックごみは、波や紫外線によって5mm以下のマイクロプラスチックとなり、世界中の海に存在している。このままの状態が続けば、2050年の海は、魚よりも海洋プラスチックごみが多くなるという。まず、ごみのポイ捨てを止めること。そしてゴミを出さない工夫をすること。身近な方法として、手作りの『ミツロウラップ』を提案したい。地球を守るためには、まず自分の日常を変えなければならない。

披露したオリジナル曲は『Change this world billions of hearts』

 

■『オリジナル絵本で 世界の子どもの教育をともに考える』 島田 沙季さん

【パフォーマンス賞受賞】

SDGsのゴール4「質の高い教育をみんなに」をテーマに絵本を作った。絵本には学校のない地域に授業を届ける「移動式スクール」のプランが描かれている。大型スクリーン付きのトラックで発展途上国を巡回し、学校に行けない子どもたちにビデオ授業を届けるのだ。子どもからの質問は情報センターで受け付け、世界中の国から参加した先生に答えてもらう。わたしはこの「移動式スクール」で、世界中の子どもたちに授業を届けたい。

披露したオリジナル曲は『Carry on!』

 

■『世界の人々の衛生環境を守る ロボット製作と実演』 根木 絢未さん

【グランプリ受賞】

世界には5歳の誕生日を迎えられない子どもが年間560万いるが、石けんを使って正しく手を洗えば、年間100万人もの子どもたちの命が救えるという。正しい手洗い習慣を広めるために、わたしは手洗いロボット「シャル君」を開発し、幼稚園でのモニタリングを試みた。すると、シャル君と一緒に手を洗えば、手洗いは楽しい習慣になることが分かった。ゆくゆくはこのロボットを製品化し、全国の幼稚園に手洗いの大切さを伝えたい。

披露したオリジナル曲は『世界に広げよう 正しい手洗い』

 
 

■『リサイクル楽器でオーケストラを 海の声が聴こえますか』 青柳 弥栄さん

【サスティナブル賞受賞】

海流によって流されたごみが集まる海域「ゴミベルト」にいたウミガメの胃の中を調べたら、74%が海洋プラスチックだったという。世界にはごみから作った楽器で演奏をするオーケストラがあるが、「音楽で世界に希望を届けたい」という彼らの想いに共感し、自分も海のごみで楽器を作ってみた。作ったのは南米アンデス地方の笛「サンポーニャ」。悲しげなその音色を聴いて、海の苦しみやごみ問題に目を向けてもらえたらうれしい。

披露したオリジナル曲は『The voice of the sea 〜希望になる日まで〜』

 

■『フードロスの解消に向けて 課題解決のための実践』 伊﨑 崇太さん

世界のフードロスは年間13億トン。食べられるのに破棄されている食料を削減すれば、世界中で飢餓に苦しむ人々を救うことができるのではないか。自分の家でフードロスの削減に挑戦したところ、一人あたり1カ月で約11kg、1年間で約138kgものフードロスを削減できることが分かった。これは230人分もの食料に相当する。こうした日々の小さな積み重ねを世界規模で実践できれば、飢餓をゼロにできるのではないか。

披露したオリジナル曲は『希望の船』

 

2030年の社会を担う子どもたちへ

審査発表の後、東京2020パラリンピック競技大会水泳競技「男子100mバタフライ(視覚障害S11)」において金メダルを獲得した木村敬一選手(東京ガス所属)から、「わたしが考える共生社会のカギは、お互いをよく知ること。小学生のみなさんには、障害の有無にかかわらずあらゆる人たちと仲良くなって欲しい」とビデオメッセージがありました。

木村敬一選手(東京ガス所属)からのビデオメッセージ


東京ガスグループはこれからも「CO₂ネット・ゼロ」に挑戦し、脱炭素社会への移行をリードしてまいります。

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