未来をつむぐエネルギー

2026.01.16

ガスの可能性から未来を動かせ。
日常生活を一新する挑戦と共創。

広告「たった一本のマッチで」明治30年代

明治初期、ガス灯によって文明開化の明かりが灯される。希望の灯りが東京の街に徐々に広がっていった頃、欧州では次の革新が起こっていた。それが、ガスの熱源や動力源としての可能性だ。ガスによって、日本の産業や家庭のくらしは一体どのように変化を遂げていったのか。これまでにない挑戦と次の豊かさを共創するプロジェクトが始動する。

01 “照らす”から“生み出す”へ。新しいエネルギーで、都市経済を発展させる。

カタログ「瓦斯機関案内」明治41年(1908)
大森町浜川往還36インチ鋳鉄管埋設の光景 明治43 年(1910)

夜の東京が明るい。ガスによる照明の普及によって街も屋内も明るく照らされる。少し前までは考えられなかったそんな光景が広がってきた頃、東京瓦斯はくらしにつぎの変革を起こす。街や室内を照らすだけではない、ガスの動力としての活用だ。まずは、すでにガスを動力源とする新技術を開発していた欧州からガスエンジンを輸入。大規模な設備が必要だった蒸気機関に代わり、取り扱いが簡単なガスエンジンを活用する新しい技術は、瞬く間に浸透していった。この技術の進歩がもたらしたことは、それまで大規模な投資が難しかった中小企業の事業成長を後押ししただけではない。印刷機や織機、工場などの都市産業の動力・発電需要を拡大し、さまざまな産業を躍進させた。急速な需要の増加に対応すべく、工場を増設。供給網を広げるためにエリアを広げてガス製造所を設置したり、供給量に追いつくために太いガス管に入れ替える増強工事をしたりなど多くの人員を動員して取り組んだ。その甲斐もあって1914年には、ガスエンジンの導入が2700台に到達。こうして街を照らす灯りは、都市産業の動力へ。人々のくらしを豊かにする明かりへと変貌していった。

02 巻き起こせ、炊事革命。

ガスかまど利用風景 昭和12 年(1937)

時変わらずして、家庭にも未来の足音が聞こえてくる。きっかけは1896年、東京瓦斯の技師長である中川五郎吉による欧米視察だった。帰国後、「今後のガス需要は『熱源利用』が主流となる」という想いとともに、次の変革に挑む。それは、ガスを熱源とした炊事分野の開拓。そこでまず取り組んだのが、日本の食生活に欠かせない炊飯だった。1900年代当初、ガス機器は英国から輸入したものや模倣したものがほとんど。さらに、裕福な家庭やホテルでしか使えないほど非常に高価だった。一般家庭の食卓に届けるには、国産のガス機器開発が必要だ。そう一念発起すると、自社で日本初の国産品開発に取り組み始める。そして1902年に国産ガス機器の特許第一号を取得したのが「瓦斯かまど」だった。このかまどの登場によって、炊事の風景は大きく変わる。当時、炊事といえば重労働だった時代。まず薪で火を起こし、火力の調整には息を吹きかけ、煮炊きの時は床にしゃがむ。汗だくで毎日炊事場に立っていた女性たちは、手間なく立ったまま準備できるようになった。炊事負担を大きく軽減し、ゆとりをもたらす。この炊事がもたらした変化こそ、ガスが日本の家庭に届けた豊かさだった。

03 共創の力で、くらしの当たり前を塗り替える。

TG25号ストーブ 昭和31年(1956)

炊事が変われば、くらしも変わる。それまで薪をくべて火を起こしてきた、暖房とお風呂にも新しい時代が到来する。部屋を暖める時は火鉢で炭を燃やし、小さな火で寒さを凌ぐ。そんな冬の光景は、ガス火鉢の登場により一変する。手間がかからなくなったと同時に、より広い範囲を暖めることができるようになった。その後、関東大震災からの復興の中、青山などに建てられた同潤会アパートでは、各台所にガスかまどやガスコンロが備え付けられた。これによって、都市生活の標準スタイルが確立していく。さらに、かねてから共創を大切にしていた東京ガスは、東京美術学校(現・東京藝術大学)出身の社員を筆頭にした開発を進めるだけでなく、日本を代表する工業デザイナーである柳宗理にも協力を仰ぐ。くらしに溶け込む美しさを追い求めた柳宗理は、ガス機器を新たにデザイン。「TG25号ストーブ」は、それまでのストーブとは全く違う卵形で、多くの家庭に温もりを届けた。社員も膨大なアイデアを持ち寄り、夜な夜な激しい議論をしながら知恵と情熱を結集。高度成長期を迎えてくらしが豊かになっていく様を象徴するようにたまご茹で器、ストーブ、カニ型ストーブ、食パン焼き器などさまざまなガス機器が生まれていった。

まとめ

街の明かりから都市経済の動力へ。挑んだのは、熱源利用という新しい可能性だった。産業シーンや裕福な家庭、ホテルなどの場だけではなく、日本の一般家庭に広く豊かさを届けることで、都市経済の発展を支えていく。他国を参考にしながら、国民のくらしを考える使命感によって今のくらしの地盤がつくられていったと言っても過言ではない。

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