東京ガスグループトピックス
セッション数前年比約1万件増◆チャットボットを起点としたお問い合わせ導線の構築
2023年1月27日
(撮影時のみマスクを外しております)
東京ガスカスタマーサポートは、ガス・電気を始めお引越しの各種手続きなど、ユーザーに関わる業務全般を担っています。そのためあらゆるお問い合わせやご要望に応えられるよう、電話ほか複数チャネル(WEB・チャット等)で365日受付できる体制を整えています。
カスタマーサポートではチャットボット基盤を導入することにより、お問い合わせ内容に応じたチャネルを振り分けることで、お客さま満足度の向上を図りました。その取り組み内容や成果、今後の展望をご紹介します。
カスタマーサポート運用の課題とチャットボット基盤の導入
従来、東京ガスカスタマーサポートでは電話・メール・ホームページ上のFAQ(よくあるご質問・お問合せ)でお客さまのお問い合わせやご要望に応えるカスタマーサポート運用していましたが、東京ガスのサービスが拡大しお問い合わせ件数が増加したこと、また電力自由化に伴い業界内の競争も激化し、カスタマーサポートにおいてもユーザーの利便性と満足度を高め差別化につなげる必要があったことから、体制の見直しやDX化を推し進めることとなりました。
そこで着目したのが、当時話題になっていた、自動応答のチャットボットと有人チャットを連携させる手法です。チャットボット基盤を導入し、お客さまご自身で解決が可能な問い合わせについては自動応答のチャットボットで完結、それが困難な問い合わせに関してはシームレスに有人チャットへ連携する設計を行うとともに、チャットボット基盤にあわせたwebサイトの導線変更を開始しました。
「顔が見えるご案内」を大切に!チャットボット基盤導入の想いと成果
カスタマーサポートでは「顔が見えるご案内」を大切にしています。それは自動応答のチャットボットでも変わらず、担当者と話しているような体験をユーザーに感じてほしいと考えていました。
担当者が自分の分身として心を込めて接客してほしい、という想いが自動応答するお問い合わせ担当キャラクター「リサコ」の誕生につながりました。
同時に社内では、電話応答の担当メンバーが有人チャット対応への移行を開始。電話対応と異なり、お客さま対応中でもチーム内で質問できる、先輩社員が対応する様子を近くで見て学べると言った有人チャット対応のメリットがあり、安心して運用できるイメージが湧きました。
こうして2018年10月 にチャットボット基盤を活用したお客さま対応が開始となりました。
まずは東京ガスWeb会員サービスのmyTOKYOGASにてチャットボット活用を開始しましたが、現在ではその範囲を大きく広げ、自動対応チャットボットやオンラインでの有人対応がユーザーにも定着しつつあると感じています。
また、チャットのログからお問い合わせ傾向が可視化されたことにより、蓄積されたデータを分析し、FAQの拡充やWebフォームの改修など更なるサービス向上につなげています。
さらにカスタマーサポートでは、2021年からホームページ上のお問い合わせ関連コンテンツの導線整理に取り組んでおり、フリーワード入力で解決したいページへたどり着けるチャットボットに着目しています。問い合わせ入り口をチャットボットに集約し、お問い合わせ内容に応じて、自動応答、webフォームへの誘導、電話番号ページへのご案内と、お客さまに合わせて最適なチャネルの振り分けを実現できると考えています。
2022年2月には、お問い合わせのメインページのトップにチャットボットを配置し、この結果お問い合わせ件数(セッション数)が前年比約10,000件増加しました。
今後の展望:ノンボイス比率※の向上とお客さまへの最適なご案内
今後は、ホームページ全体の導線整理に取り組み、どのページからでもお客さまにとって最適なご案内ができるよう「リサコ」をサポートチャネルの振り分け役として活躍させる予定です。さらに「リサコ」に愛着を持っていただけるよう、キャラクター訴求に関する検討も進めています。
分析にも力を入れており、現在30%まで伸びたノンボイス比率※を2023年に40%まで向上させるべく、様々な施策を検討中です。
東京ガスグループではこれからも、新たな技術を積極的に採用し、お客さま価値向上を目指してまいります。
※総お問い合わせ件数(電話+チャットボット+有人チャット+FAQ+メール)のうち、デジタルチャネル(チャットボット+有人チャット+FAQ+メール)の対応比率。