R&D

風力発電:O&M効率化

取り組み背景

風力発電の運用において、メンテナンスコストはその生涯にわたる総コストの30〜40%を占めるとされており、これらのコスト削減が発電単価の抑制に大きく寄与します。特に、風車の発電効率に直接影響を与えるブレードは風や天候の影響を受け、落雷による損傷、経年劣化による亀裂、雨滴の衝突によるエロージョンなどで劣化しやすいため、補修コストの低減が重要な課題となっています。
劣化の中でも雨滴の衝突によるエロージョンは、その発生メカニズムが十分に解明されていません。エロージョンの発生メカニズムを解明することで、劣化の抑制や効果的な補修方法の策定が可能となり、メンテナンスコストの削減につながると期待されています。

取り組み概要

エロージョンに関する知見の獲得を目的に、東京ガスと産総研福島再生可能エネルギー研究所(FREA)は共同研究を進めています。具体的には、レインエロージョンテスターという装置を用いて、小型の模擬翼型を雨を模擬した環境中で高速回転させる実験を行っています。この実験により、雨滴衝突によるエロージョンの進行状況を詳細に確認します。この研究では、ガス事業で培った配管等の材料・寿命評価技術を活用しつつ、風力発電の運用・保守(O&M)分野の先端技術にキャッチアップしていきます。

目指す姿

劣化が進展して補修が必要になる基準を設定するなどの取り組みを進めることにより、今後の風力発電において発生するO&Mコストの削減を目指していきます。

ページトップへ