プレスリリース

日本版洋上風力発電の早期実現に向けた産学共同研究を加速

~JST公募事業に採択され、10月1日より研究開発を開始~

2021年9月30日
東京ガス株式会社
広報部

東京ガス株式会社(社長:内田 高史、以下「東京ガス」)は、国立大学法人九州大学(以下「九州大学」)およびジャパン・リニューアブル・エナジー株式会社と共同で、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が公募する令和3年度「産学共同(本格型):with/postコロナにおける社会変革への寄与が期待される研究開発課題への支援」に採択され、10月1日より研究開発(以下「本プロジェクト」)を開始します。

本プロジェクトで目指すもの・概要

本プロジェクトでは、風車ウエイク現象*の解明・予測にフォーカスした研究を実施し、大規模な洋上風力発電所において重要となる風車ウエイク現象を高精度に再現するシミュレーション手法を構築するとともに、最適な風車配置や運転制御の評価を可能とする技術を確立し、導入促進の課題である、発電コスト低減を目指します。

具体的には、産学連携体制の下、下記の2項目について検証・検討を行います。
●九州大学応用力学研究所 内田孝紀 准教授が開発中の日本型風車ウエイクモデルのさらなる精度向上を目指した、風洞試験やスーパーコンピュータによる解析、大型商用風車の野外計測および風車操業データ分析等による精度検証。
●近年発展の目覚ましいデータサイエンス(AI等)を活用した、新しい風車ウエイクモデルの構築を目指す検討。

東京ガスは、業務用・産業用向けのエネルギーマネジメントシステム(HelionetAdvance)の開発・運用や住宅設備機器制御システムの開発を通じて培ったAI活用技術の知見を活かし、主にデータサイエンスによるアプローチでシミュレーションの高度化の研究開発を担います。

なお、研究開発期間は、2021年10月1日~2023年3月31日を予定しています。

東京ガスは、グループ経営ビジョン「Compass2030」において「CO2ネット・ゼロへの挑戦」を掲げ、2030年の国内および海外での再生可能エネルギー電源取扱量500万kWの獲得を目指しています。本共同研究への参画等を通じ、「グリーン成長戦略」の重点分野の一つに位置付けられた洋上風力発電の最大限導入による「経済と環境の好循環」に貢献することで、政府が掲げる「2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現」に貢献してまいります。

*風車ウエイク現象:風車ブレードの回転に伴う、風車下流における風速の低下や風の乱れが大きくなる現象

<参考:本共同研究内容について>
九州大学ニュースサイト:https://www.kyushu-u.ac.jp/f/45271/21_09_30_01.pdf

<シミュレーション結果>スーパーコンピュータによる風車ウエイク現象の可視化

(九州大学応用力学研究所 内田孝紀 准教授提供)

<イメージ図>風車ウエイク現象が風車群に与える影響

<各者の役割分担>

<参考>https://www.tokyo-gas.co.jp/news/press/20210419-01.html
※本プロジェクトは、2021年4月19日にプレスリリースした取り組みを加速するものです。

以上

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