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生活トレンド予測レポート『環境MU意識』発行【東京ガス都市生活研究所】

~環境配慮は「意識してがんばること」から「意識せずに自然にできること」へ~

2022年3月16日
東京ガス株式会社

東京ガス都市生活研究所は3月16日、生活トレンド予測レポート2021『環境MU意識~「がんばる」から「自然にできる」へ~』を発行しました。その内容から一部を抜粋してご紹介いたします。

本レポートは、1990年から実施している「生活定点観測調査」から生活者の意識・行動の変化の兆しを捉え、これからのライフスタイルを予測するものです。
調査から明らかになった生活者の環境意識・行動および、有識者インタビューを元に、『環境MU意識』についてご紹介しています。
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「5年後、環境のために生活の仕方を変えている」と思う人が増加

2020年の生活定点観測調査では、「5年後の社会では、環境のために生活の仕方を変えている」に対して、「そう思う・ややそう思う」と回答した割合が、2017年よりも約18ポイント増加しました(図1)。

(図1)5年後の社会では、環境のために生活の仕方を変えている

この増加は、気候変動による災害などを体験し、現状のままでは暮らしていけなくなるのではないかと感じている、生活者の不安を表していると考えられます。

環境配慮は必要だが、「意識しない」「生活を変えない」でできることが望まれている

環境問題への関心については、55.1%が「関心がある・やや関心がある」と回答しました(図2)。

(図2)環境問題への関心

「環境配慮は次の世代のために必要だ」と考える人も79.6%と高い割合です。一方で、「意識しなくても、環境によいことができている生活が望ましい」、「自分の生活を変えない範囲で、環境に配慮したい」も7割前後と高く、環境によいことへの取り組みは、意識せず・生活を変えない範囲で行いたいと考える人が多いことがわかりました(図3)。

(図3)環境に関する意識・考え方【そう思う+ややそう思う】

環境によい行動も、本音は「節約」や「健康」のため

エコバッグの持参や、家庭での省エネ、詰め替え商品の購入は多くの人が実践している行動ですが、それらの行動の目的を聞くと、「節約」が最多であり、「環境のため」と答える人は多くないことがわかります(図4)。

(図4)各行動の目的

生活者の行動は、あくまでも「自分にメリットがあること」が優先で、「環境“にも”よければなおよい」という意識であると言えます。

環境配慮は「意識してがんばること」から、「意識せずに自然にできること」へ

環境によいことを理屈で考えて「がんばって」行うことは、意識の高い人にはできても、多くの人には広がりません。がんばらなくても、自然にいつのまにか環境によいことができ、その結果自分が「気持ちよい」「幸せ」と感じられる‥‥それが「環境MU意識」です。社会全体や、行政、企業活動などに対して、今後一層「環境MU意識」が可能となるような仕組みや仕掛けが求められていくと考えられます。

生活トレンド予測レポート2021「環境MU意識」では、各種調査から明らかになった生活者の本音や環境意識・行動の年代による違い、有識者インタビューの内容など詳しくご紹介しています。
東京ガス都市生活研究所ホームページからダウンロードが可能です。ぜひご覧ください。
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東京ガス都市生活研究所について

都市生活研究所

東京ガス都市生活研究所は1986年7月に設立されました。
社会の変化や都市に暮らす生活者についての多面的な調査・分析を実施。将来のライフスタイルやニーズを予測し、生活者が豊かな暮らしを創造するための情報を提供するとともに、さまざまな提言を行っています。

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調査概要

生活定点観測調査

定量調査:生活トレンド予測WEB調査

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