お知らせ

家庭で本格ローストビーフ【東京ガス都市生活研究所・食情報センター最新実験調査】

2021年11月30日
東京ガス株式会社

クリスマスなどのイベントで食べることが多いローストビーフ。ご家庭でも簡単に美味しく作れたら素敵ですよね。東京ガスは、ガスコンロのグリルで美味しく作れる方法として「肉への熱の伝わり方に関する実験調査」を行い、その内容を東京ガス暮らし情報サイト「ウチコト」で公表しました。

東京ガス 食情報センター

ガスコンログリルで作るローストビーフの調理方法

グリルを使ったローストビーフの調理方法で、肉の中心温度がどのように変化するかを調べました。

<試料>
牛もも肉(塊)厚み(高さ)約3cm、重さ約400g

<加熱方法>
牛もも肉に塩をすりこみ、肉の大きさに合わせて肉の両面に2、3cmおきに切り込みをいれて、にんにくの薄切りを刺してからガスコンログリルの焼き網の上に載せ、両面焼きグリル上下強火で11分加熱。※ポイントは、「肉の厚み(高さ)を3cm以内」にすること。それよりも厚すぎると、ガスコンログリルの上火に近すぎ、肉が焦げてしまう原因となる。

<保温方法>
加熱終了後すぐに取り出し、2重にしたアルミホイルで包み、さらにタオルで包んで調理台の上に室温で1時間程度放置。

<測定方法>
熱電対(シース型Kタイプ)の先端が牛肉の中心部に来るように挿入し、1秒ごとに温度を測定

肉の中心温度は?

グリルで11分間加熱すると、肉の表面にはよい色に焼き目がついているものの、肉の中心温度は50℃にも満たず、内部まで火が通っていない状態です。しかし、その後、ホイルとタオルで包んで室温にしばらく放置しておくことで、調理開始から32分後に61℃以上9分間の基準(※)をクリアすることが確認できました。(図1)

※厚生労働省の食品別の規格基準「食肉製品」で定められた基準
特定加熱食肉製品(ローストビーフなど)は、肉塊のままで、「63℃瞬時または同等以上」の加熱殺菌が求められています。この「63℃瞬時または同等以上」とは、温度帯に対する加熱時間を指しています。ご家庭で調理する際も、この基準をクリアしていれば安心して食べることができます。

グリルは焼き目を付けるのが得意!

表面にこんがりとした焼き色がついていると、とてもおいしそうに見えますよね。
肉の表面では、温度約155℃以上で食品に含まれる糖とアミノ酸やたんぱく質が反応する、メイラード反応と呼ばれる化学反応が生じ、褐色の物質が作られます。これが「焼き色」であり、「香ばしさ」の元になります。

図2の通り、ガスコンロのグリルはオーブンと比較して全体的に熱源から与えられる熱量が多いうえ、食品の焼き色に影響を与える放射伝熱による加熱の割合が高いため、表面の温度が上がりやすく、焼き目を付けるのが得意なのです。

サーモグラフィーでグリルから出した直後のローストビーフ表面の温度を見ると、メイラード反応が起こるとされる155℃を超えています。

この後は余熱を利用して中まで火を通すため、これ以上表面を焼きすぎることはありません。つまり、表面は焼き色がつき、中は適度に火が入った状態を作ることができるのです。

そのため、ガスコンログリルで作るローストビーフは、香ばしい風味を持ちつつ、歯切れの良い食感に仕上げることができます。

ポイントは肉の厚み!クリスマスに是非お試しください

ガスコンロのグリルでおいしくローストビーフを作る際のポイントは、肉の厚さ(高さ)です。火が当たりすぎて、大切な肉を焦がさないためにも「3cm以下」にしてください。
東京ガス暮らし情報サイト「ウチコト」では、ローストビーフを囲んだクリスマスパーティーをイメージしたレシピを2品ご紹介しています。是非ご覧ください!

東京ガス都市生活研究所のご紹介

都市生活研究所

東京ガス都市生活研究所は、1986年7月に設立されました。社会の変化や都市に暮らす生活者についての多面的な調査・分析を実施。将来のライフスタイルやニーズを予測し、生活者が豊かな暮らしを創造するための情報を提供するとともに、さまざまな提言を行っています。

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