プレスリリース
社長 笹山晋一 新年挨拶
2025年1月6日
東京ガス株式会社
謹んで新年のお慶びを申し上げます。
昨年を振り返りますと、当社グループは3月に2050年カーボンニュートラルへの具体的な道筋として「カーボンニュートラルロードマップ2050」を策定しました。12月には政府から新たな「エネルギー基本計画」の原案が公表され、天然ガスの中長期的に果たすべき役割に加え、ロードマップにおいて示した、徹底した省エネ、脱炭素化に向けた手段である洋上風力等の再エネやe-methane等についても、その重要性が示されました。今後もロードマップの内容に沿った取り組みを着実に進めてまいります。
今年は、能登半島地震から1年が経過し、阪神・淡路大震災から丸30年を迎える年です。電気や水道等の被害状況や、その後の復旧作業を目の当たりにするにつれ、インフラやライフラインの重要性を再認識するとともに、エネルギー事業者としての責任の重さを痛感しております。当社グループは、今後も地震等への災害対策を進め、強靭で安全なエネルギー供給の実現に取り組んでまいります。
中期経営計画「Compass Transformation 23-25」の最終年度にあたる2025年度は、以下の通り、中期経営計画で掲げる3つの主要戦略による変革をさらに推し進めてまいります。
「エネルギー安定供給と脱炭素化の両立」については、地政学リスクなど不確実な状況下でも、カーボンニュートラル社会実現への責任あるトランジションを確実にするため、安定供給と脱炭素化の両立を目指します。エネルギー供給の不安定性が継続する中においても、調達側・販売側でのスキーム多様化などの工夫により一定の収益性を確保しながらお客さま基盤を拡大してまいります。
「ソリューションの本格展開」については、AI等を活用し、IGNITUREの世界観を体現するサービスの拡充と提供の仕組み構築を進め、より充実したソリューションを提供してまいります。
「変化に強いしなやかな企業体質の実現」については、DXの3本柱(デジタル取引プラットフォーム構築、顧客管理システム基盤の一元化、スタッフ業務改革)を確実に推進するとともに、DX人材育成など体制を強化してまいります。
また、中期経営計画で掲げるセグメント利益1,500億円・ROA4%・ROE8%の達成に向けて、事業ポートフォリオマネジメントによるポートフォリオ型経営をさらに推進します。これまでの当社グループの主力事業であるエネルギー分野でより一層効率化を進めてキャッシュを創出し、そのキャッシュをGX、DX、ソリューション等の新たな成長分野に積極的に投資することで、次の事業の柱を育てながら目標達成に向け総力をあげて取り組んでまいります。
最後に、当社にとって今年は、創立140周年にあたる節目の年でもあります。当社事業はガス灯から始まり、大気汚染対策等の時代の要請に応じて大きく変化し、皆さま方のお陰で今日を迎えることができました。
当社は近年、経営ビジョン「Compass2030」において2050年「CO2ネット・ゼロへの挑戦」を宣言し、その後、中期経営計画を公表、事業ブランドIGNITUREの立ち上げを行ってまいりました。この一連の変革は、創立者・渋沢栄一の精神を受け継ぐグループ経営理念「人によりそい、社会をささえ、未来をつむぐエネルギーになる。」で掲げたとおり、未来を先取りしたビジネスモデルを確立し、持続的に成長する企業グループを目指すものであり、今年もより一層の企業価値向上に向けて強い覚悟を持って臨んでまいります。
以上