プレスリリース
SHK制度における調整後排出係数がゼロとなる都市ガスメニューの販売開始について
2024年4月9日
東京ガス株式会社
東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社
東京ガス株式会社(社長:笹山 晋一、以下「東京ガス」)と東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社(社長:小西 康弘、以下「TGES」)は、IGNITURE*1の法人向けソリューションとして、「地球温暖化対策の推進に関する法律」(以下「温対法」)に基づく温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度(以下「SHK制度」)における調整後排出係数*2をゼロにすることができる都市ガスメニュー(以下「本メニュー」)を開発しました。
本メニューでは、Jクレジット等*3を用い、都市ガスの燃焼によって発生する温室効果ガス量を相殺(オフセット)することで、SHK制度における調整後排出係数がゼロとなります*4。
<供給スキームのイメージ>
(1)SHK制度におけるメニュー別排出係数について
SHK制度の事業者別排出係数において、都市ガスにはこれまで「メニュー別排出係数」の規定がなく、調整後排出係数を低減することはできませんでした。他方、電力には先行してこの規定が設けられていたことから、都市ガスへの適用にむけた検討がなされ、2024年3月25日、経済産業省による通達*5をもって、都市ガスにも「メニュー別排出係数」を設定することが可能となりました。これを受け、東京ガスは本メニューを開発しました。
<メニュー別排出係数のイメージ>
(2)供給から報告までのスケジュール
SHK制度における「メニュー別排出係数」は、報告前年度の事業者の排出量をもとに算出されます。本メニューの排出係数は、東京ガスが本年6月半ばに制度事務局に報告する前年度排出量をもとに、7月頃に制度事務局により公表されます。なお、お客さまが本メニューを年度途中から採用した場合、本メニュー採用期間のみ、都市ガスの排出係数が調整されます。
<スケジュールのイメージ>
(3)今後のメニュー展開について
SHK制度の調整後排出係数の低減においては、使用するJクレジットの種類に規定はありません*6。東京ガスは今後、日本の自然資本の保全や林業への貢献度の高い取り組みを志向するお客さまのニーズにお応えするため、森林吸収由来や地産地消等の付加価値の高いJクレジットを用いたメニューを別途検討していきます。
東京ガスは、グループ経営ビジョン「Compass2030」で「価値共創のエコシステム*7構築」と「CO2ネット・ゼロへの挑戦」を掲げています。今後もお客さまとともに価値を創出し、脱炭素社会の実現に貢献していきます。
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*1:IGNITUREの詳細はこちら
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*2:基礎二酸化炭素排出量からクレジット等を控除した値(調整後二酸化炭素排出量)を、販売ガス量で除したもの。
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*3:現時点においては再エネ及び省エネ由来のJクレジットを活用予定。
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*4:GHGプロトコルに準拠した各種イニシアティブ(SBT等)での報告においては、Scope1排出量の控除に用いることはできません。
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*5:経済産業省による通達はこちら
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*6:Jクレジットの活用方法についてはこちら
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*7:多くの企業が、それぞれ強みを持つ領域の技術・ノウハウ・知見を持ち寄り新たな価値を創出していく事業生態系。
ソリューション事業ブランド「IGNITURE(イグニチャー)」*1について
東京ガスとTGESは、「ソリューションの本格展開」に向け、2023年11月30日、ソリューション事業ブランド「IGNITURE」を立ち上げました。「IGNITURE」の下で展開するソリューションにより、ご家庭、法人、地域・コミュニティのお客さまが、「最適化による経済性・利便性・効率性向上などでさらに豊かな未来」と、「脱炭素・レジリエンス向上などでサステナブルな生活・事業」を、無理なく両立できます。
以上