プレスリリース

ステークホルダーの皆さまへ

~ 新型コロナウイルス感染拡大を踏まえたトップメッセージ ~

2020年7月29日
東京ガス株式会社
代表取締役社長 内田 高史

新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々に謹んでお悔やみを申し上げますとともに、罹患された方々に心よりお見舞い申し上げます。また、感染拡大防止にご尽力されている医療関係者をはじめとした多くの皆さまに心から感謝申し上げます。
「決してエネルギーを止めてはならない」。これが、今回の新型コロナの感染拡大にあたって、私が経営者として真っ先に頭に浮かび、グループ全社員と共有したことです。ライフラインを支える企業として、あらゆる非常時・緊急時においても、ステークホルダーの皆さまに安心・安全をご提供し、信頼していただく企業グループであり続けるために、当社グループは以下「3つの宣言」をいたします。

第一に、「エネルギー事業者としての公益的使命」を果たします。当社グループは、一般家庭はもちろん、医療機関や公共施設、工場などにもガスや電気を供給しており、非常時にあってもエネルギーを安定供給し続ける重大な責任を担っています。いかなる環境下においても、原料を支障なく調達して、ガスの製造や発電を安全に行い、供給体制や保安体制の維持・管理を徹底するという、エネルギー事業者としての最大かつ最低限の責務を全うしていきます。また、お客さまと接するライフバルやガス漏れに対応するガスライト24などを中心に、それぞれの現場で、お客さまの暮らしを支え続けていきます。

第二に、「企業市民としての社会的責任」を果たします。当社グループでは、今回の感染拡大によって一時的に料金の支払いが困難なお客さまに対して、支払期限を延長する特別措置をいち早く実施いたしました。また、経済的に苦境にある世帯への支援のためフードバンクへの食料品の寄贈、備蓄していたN95マスクの医療従事者の方々への提供も行ってきました。日ごろの業務接点においても「大変な時にありがとう」と声をかけていただけるお客さまが多くいらっしゃいます。こうした声を何より励みにし、「感染しない・感染させない」をモットーに必要な対策を講じ、安心・安全な暮らしづくりのために、当社グループが貢献できること、取り組むべきことを、責任をもって実行していきます。

第三に、「社会と共に永続的な発展」を果たします。足元の事業環境が厳しい中でも、当社グループは経営ビジョン「Compass2030」の実現に向けて、着実に一歩を踏み出しています。5月には、浮体式洋上風力に関する技術を開発・保有する米国プリンシプル・パワー社への出資をし、CO2ネット・ゼロに向けて歩みを進めました。7月には、田町駅東口北地区において、SENEMS(スマートエネルギーネットワーク・エネルギーマネジメントシステム)により、省エネ・省CO2と、レジリエンス向上を実現する、田町スマエネプロジェクトが完成いたしました。また、多様化するお客さまの価値観に応じて、必要な時に、必要なサービスを、最適な方法でお届けするために、ビジネスモデルの変革に取り組んでいるところです。今後も、有事をチャンスに変える視点を持ちつつ、持続可能な社会の実現に向けて、新たな価値を創造・提供していきます。

新型コロナの感染拡大による不可逆な環境変化により、事業環境の不確実性は一層高まっていますが、「Compass2030」に掲げた事業環境・時代の潮流のキーワードである、4つの「D」の方向性は変わらず、むしろ変化のスピードは加速すると考えています。さらには、世界的な経済混乱・エネルギー需要減などによる「経済基盤の変化」、サステナブル・レジリエンスといった「持続可能な社会への意識変化」など、一層注目すべき変化も起きています。
今後は、一層重要度の増すデジタルトランスフォーメーション、コスト改革などを加速しながら、これらの変化が当社グループの「2020-2022年度中期経営計画」に及ぼす影響を見極め、より効果的なアクションプランを実行していきます。

非常時においても、子会社・協力企業を含む東京ガスグループが一丸となり、経営ビジョン「Compass2030」の達成につながる成長を加速させることで、すべてのステークホルダーの皆さまに一層信頼され、愛される存在となるべく取り組んでまいります。
「エネルギーとソリューションを 暮らし、都市、地球の未来に」。東京ガスグループは、皆さまと共に未来を切り拓いてまいります。

※4つの「D」: 「Decarbonization」(脱炭素化)
「Digitalization」(デジタル化)
「Diversification」(お客さま価値観の変化・多様化)
「Deregulation」(規制緩和・自由化)

以上

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