プレスリリース

米国プリンシプル・パワー社への出資について

~ウインドフロート技術による浮体式洋上風力発電事業の展開に向けて~

2020年5月27日
東京ガス株式会社
広報部

東京ガス株式会社(社長:内田 高史、以下「東京ガス」)は、このたび、洋上風力発電向けの浮体基礎システムであるウインドフロート技術*1を開発・保有するスタートアップ企業であるプリンシプル・パワー社(社長:ジュアオ・メテロ)に20億円超の出資をしました。これにより、東京ガスはプリンシプル・パワー社の主要株主の一社となりました。

プリンシプル・パワー社が開発・保有するウインドフロート技術は、洋上での安定性に優れ、今後、世界各地での浮体式洋上風力プロジェクトへの採用・普及が期待されており、欧州では既に大型風車への採用実績*2があります。遠浅の海域が少ない日本国内では、水深の深い場所でも設置可能な浮体式洋上風力発電のポテンシャルが大きいと見込まれており、将来的な導入拡大が期待されています*3。東京ガスは、同社の技術を活用し、国内外の海域において浮体式洋上風力開発を推進していきます。

東京ガスグループは、グループ経営ビジョン「Compass 2030」において、2030年における国内および海外での再生可能エネルギー電源取扱量500万kWを掲げており、その達成に向けた取り組みを推進するとともに、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

(プリンシプル・パワー社より提供)

*1: オイル・ガス分野で実績豊富なセミサブ式浮体構造。構造的な安定性に加え、動バラスト制御(構造を中空構造にして軽量化しつつ、その中に水を満たし、気象環境に合わせて水量を調節・制御する方法)による安定化をおこなっているため、浮体基礎の動揺による風車の発電量・耐久性への影響を軽減する効果がある。
*2: 実績:ポルトガル沖にて実証試験(2MW)で5年間の運転、同沖にて商用案件(8.5MW×3基)を建設中。
*3: 2009年度の環境省にて実施された再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査において、洋上風力の導入ポテンシャルは着床式が510万kW~3.1億kW、浮体式が5,600万kW~13億kWと推計されている。

東京ガス 代表取締役社長 内田高史のコメント

当社は、Compass2030で掲げたCO2ネット・ゼロの具現化に向け、国内外での再生可能エネルギー電源の獲得を進めています。特に欧米やアジアでの導入が期待されている浮体式洋上風力発電において技術力と実績を有するプリンシプル・パワー社は、東京ガスにとって最適なパートナーであり、本出資を皮切りに国内外での浮体式洋上風力開発を推進してまいります。

プリンシプル・パワー社長 ジュアオ・メテロのコメント

今回のパートナーシップにより、プリンシプル・パワー社と東京ガスがそれぞれの強みを活かし、浮体式洋上風力発電プロジェクトを共同で開発することで、日本における浮体式洋上風力発電の可能性を共に切り開くことができ、大変嬉しく思っています。当社は日本の風力発電市場拡大に向けて、引き続き、洋上風力プロジェクトのステークホルダーとの関係深化に注力してまいります。

【プリンシプル・パワー社の概要】

社名 プリンシプル・パワー社(Principle Power, Inc.)
代表者名 ジュアオ・メテロ(Joao Metelo)
設立 2007年10月
事業所 アメリカ合衆国カリフォルニア州エメリービル市他
事業内容 技術ライセンス付与、設計サービス

以上

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