東京ガスグループトピックス
水素社会の実現へ、大きな一歩! 水電解用触媒層付き電解質膜「PEXEM®(ペクセム)」の量産受注体制を確立 ~グリーン水素製造の中核技術で持続可能な社会を加速します~
2026年3月4日
国内外の需要に広くお応えできる最大5,000㎠の水電解用CCM「PEXEM®」の量産技術を確立
東京ガス株式会社(以下「東京ガス」)と株式会社SCREENホールディングス(以下「SCREEN」)は、両社が共同開発した水電解用※1触媒層付き電解質膜「PEXEM®(ペクセム)」※2について、国内外の水電解メーカーさまへお届けするための量産受注体制を確立しました。
「PEXEM®」開発の背景と今後の展望をご紹介します。
※1:水電解とは、電気を利用して水を水素と酸素に分解する技術で、水電解装置は水素を製造するための装置です。触媒層付き電解質膜は水電解装置の心臓部にあたる最も重要な部品です。
※2:水電解用触媒層付き電解質膜(PEXEM®)について詳しくはこちら
「PEXEM®」開発の背景と重要性
地球温暖化対策が世界的な課題となる中、再生可能エネルギー由来の電力で水を分解して製造される「グリーン水素」は、温室効果ガス排出量の削減に不可欠なエネルギー源として注目されています。
PEM形水電解システムは、高効率かつ柔軟な運転が可能であることから、グリーン水素製造の有力な選択肢ですが、その中核部品である触媒層付き電解質膜(以下「CCM」:Catalyst Coated Membrane)のコスト削減と高性能化がグリーン水素普及に向けた喫緊の課題でした。
東京ガスは、この課題に対し、燃料電池開発で培った触媒技術と、SCREENが持つロールtoロール方式による高速連続生産技術を融合させることで、低コスト化、高性能化、そして大型、安定供給を同時に実現する水電解用CCMの開発を進めてきました。2025年には電極面積5,000 ㎠の大型水電解セルの量産技術を確立しました。
東京ガス×SCREEN 共同開発の歩み
「PEXEM®」の販売事業展開
東京ガスは、SCREENと共同開発した水電解用CCMを「PEXEM®」ブランドのもと、国内外の水電解メーカーさまに対して販売します。本事業の拡大を通して、世界のグリーン水素市場の拡大とカーボンニュートラルの実現に貢献していきます。
「PEXEM®」の販売事業展開
「PEXEM®」の提供価値
「PEXEM®」は、以下の提供価値により、グリーン水素市場の主要ニーズにお応えします。
● 低コストの実現
東京ガスが保有する高い触媒技術による貴金属使用量の低減と、SCREENが持つロール to ロール方式による大面積CCMの高速連続生産技術により、最大電極面積5,000 ㎠の大型水電解セルを量産し、従来よりも低コストなCCMの供給を実現します。これにより、グリーン水素の製造コストを大きく下げることが可能になります。
● 世界水準の耐久性と信頼性
15,000時間を超える連続運転実績があり、10年以上の高い耐久性を見込んでいます。また、国際基準に準拠した高圧での評価体制を構築し、多くの顧客ニーズを満たす高い安全性を検証しています。
● 国内最大級の供給能力
年間2 GWの生産能力による「PEXEM®」の安定供給を実現し、カーボンニュートラル社会実現に向けて拡大する需要に確実にお応えします。
グローバルなグリーン水素製造において「PEXEM®」が提供する価値
量産受注体制を確立
2025年2月、SCREENが自社彦根事業所内に水電解CCM製造用の新工場を竣工し、年間2 GWの生産能力を確保しました(将来的には最大6 GWまで拡張する計画)。経済産業省および国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の補助金も活用し、最先端の生産設備を導入しています。これにより、国内外の水電解メーカーさまからの需要に対して、迅速かつ安定的に供給できる量産受注体制が確立されました。
今後の展望
東京ガスとSCREENは、「PEXEM®」の量産受注体制確立を足がかりに、国内主要顧客に加え、海外の主要顧客との関係構築を積極的に進めていきます。
両社は、今後も「PEXEM®」のさらなる技術革新と供給体制の強化を進め、グリーン水素の普及拡大を通じて、持続可能なカーボンニュートラル社会の実現に貢献します。


