R&D

蓄電池の状態推定・劣化抑制技術

取り組みの背景

近年、気候変動等の社会問題の深刻化に伴い、再生可能エネルギーの導入が世界的に進められています。日本国内においても、再エネ電源の導入拡大とともに分散型エネルギーリソースの活用が重要な課題となっています。特に、太陽光発電(PV)や蓄電池はこれらの中核技術として期待を集めています。
東京ガスでは、グループ経営ビジョン「Compass2030」および「カーボンニュートラルロードマップ2050」に基づき、再エネ電源の獲得を加速するとともに、PV・蓄電池などを積極的に活用し、大規模電源と分散型電源を組み合わせたエネルギービジネスを展開しています。
分散型エネルギーリソースの中でも蓄電池は、再エネ電源の変動を吸収し、需給バランスを調整する重要な役割を担っています。しかし、実際の運用においては次のような課題があります。

  • 蓄電池の状態把握の難しさ
    蓄電池の充放電可能量は、温度や劣化状態、運転履歴などから影響されます。実際にどれだけの電力を入出力できるかを正確に把握することが、蓄電池の高度な運用に向けて不可欠です。
  • 劣化による性能・寿命の低下
    蓄電池は充放電の繰り返しに伴って劣化が進行し、容量低下や内部抵抗増加を引き起こします。その結果、計画通りの出力が得られない、交換コストが増加するなどの問題が発生します。このため、エネルギー需給に対応しながら劣化状態を正確に把握し、劣化を抑制しながら効率的に蓄電池を運用することが求められています。

取り組み概要

こうした課題を解決するため、東京ガスではオンラインで取得可能な蓄電池の運転データを活用し、リアルタイムで入出力可能な電力量を高精度に推定する技術や、蓄電池の劣化状態を正確に診断し寿命を延ばす運転制御技術を開発しています。
開発においては、電池セルレベルでの劣化状態評価技術といったラボスケールでの開発と、蓄電システムレベルでの制御技術といったシステムスケールでの開発とを統合して進めています。また、技術開発と実証実験をシームレスに連携することで、実運用を見据えた実装性の高い技術の確立を目指しています。

目指す姿

お客さま先や自社アセットの双方に導入を進めている蓄電池の性能を最大限に引き出すことで、再生可能エネルギーの変動吸収や需給調整における信頼性を高め、エネルギー利用の高度化を実現したいと考えています。
これらの取り組みを通じて、エネルギーマネジメントの最適化を実現するソリューションを提供し、次世代の持続可能なエネルギー社会の実現に貢献することを目指しています。

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