東京ガスネットワーク トピックス
【東京ガスグループ人的資本レポート掲載】障がいを抱えながらフルタイムで活躍
2025年8月2日
近年、無形資産の重要性が高まる中で、東京ガスグループでは一人ひとりの人材を単なる資本ではなく「心をもつ貴重な財産」と捉え、挑戦を奨励しながら人材の価値を高め、多様性を尊重しながら最大限その価値を発揮する環境づくりを進めています。
未来と今の従業員や、お客さまをはじめとした多様なステークホルダーに対して、外部環境が大きく変わる中で求められる変革を実現するためにグループ員が前向きにミッションに取り組む姿や、経営戦略と連動した人事戦略に基づく各施策の具体的な内容などをお伝えし、東京ガスグループの人的資本経営についての理解を深めていただくことを目的とした「東京ガスグループ 人的資本レポート」において、東京ガスネットワーク社員が紹介されました。
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持ち前の慎重さを強みに、勤労業務のプロフェッショナルを目指す
私は2015年に東京ガスパイプラインに入社し、勤怠管理、給与支給、社宅管理、社会保険業務等、給与事務担当者として幅広い業務を担当してきました。その後、東京ガスパイプラインは東京ガスネットワークに吸収合併される形となり、2024年4月からは、東京ガスネットワークの人事総務部で、勤怠管理や社宅管理、休業補償をメインに新たな分野も担当しています。
プライベートでは、2012年に左足の切断手術をしたことをきっかけに、パラトライアスロンを始め、業務と両立しながら“競技者”としても取り組んでいます。
業務と競技が両立できる環境を求めて転職
東京ガスパイプラインへの転職は、週5日フルタイムで働きながら、競技にも取り組みやすい環境を求めた結果です。転職活動においてさまざまな選択肢がある中で、週5日のフルタイム勤務にこだわったのは、障がいや競技を理由に特別扱いされることなく、まわりの人と同じように業務を遂行する“社員の一人”として見てもらいたいという気持ちがあったからです。また、1つのことにとらわれることなく色々な視点で物事を見られることも、両立の魅力だと考えました。その考えは今もブレずに持ち続けています。
東京ガスパイプラインは250名規模の組織で、人事総務機能を担うメンバーは4名前後でした。そのため本当に幅広く業務を経験させていただき、自分なりに世の中や会社の動向・変化を感じることができました。
組織の変化に対応する今が挑戦の時
入社してから9年間、障がいが業務の支障になることもなく、人事総務業務でキャリアを積んできました。その中で、まさに今が一番変化の大きなタイミングです。というのも、2022年に東京ガスパイプラインは東京ガスネットワークに吸収合併され、2024年4月からは新組織として「新たな人事処遇制度」が適用されました。
合併以降の2年間は、旧社体制下でのオペレーションを継続しつつ、新組織におけるオペレーション策定も並行して進めなければなりませんでした。同じグループ会社とはいえ、会社が違えば就業規則なども異なりますから、新体制への移行は容易ではありません。
今、私が在籍する人事・勤労グループのミッションは、この「新たな人事処遇制度」のスムーズな運用と定着です。各事務手続きにおいて、これまでとは異なる考え方や進め方などを上手く落とし込みながら、業務に取り組んでいます。
こうした変化に対応し、新しい業務状況に向き合っていくことは、私にとって1つの挑戦です。新制度の運用と定着に関する土台づくり、とくに社員の給与へ直結する業務では間違いが許されません。私自身、心配性な性格もあって、「念のための確認」をすることが習慣となっています。例えば、給与額の算定という1つの業務を遂行するに当たり、その業務に関連する別の業務についても正しく理解・遂行できているかどうかを、俯瞰的な視点で再度確認します。その慎重さは自分の強みでもあり、現在の業務に活かされていると思います。
個人が希望する多様な働き方を受け入れてくれる企業風土
パラトライアスロンの競技者としては、有給休暇の範囲内で大会にも参加しており、そのほとんどが海外での開催です。1度の遠征で数日程度は不在にしてしまうため、職場のメンバーの理解やフォローがあってこそ実現しています。
業務と競技を両立させるには、個人の対応力も大事ですが、周囲の方々の理解が必要です。東京ガスグループには、それを自然に受け入れてくれる風土があると感じています。この背景には、東京ガスの「サステナビリティ推進部」や「挑戦と多様性推進チーム」が中心となって、障がい者スポーツへの理解促進や、育児・介護と仕事の両立、多様な働き方を認める施策を進めてくれていることがあります。
東京ガスからは、折に触れて障がい者やLGBTQ+などに関する情報共有があり、多様性を許容するマインドがグループ全体に波及しています。私自身も知らず知らずのうちにその恩恵を受け、働きやすい環境の中で両立ができているのだと思います。
今後の目標として、仕事ではこれまでの経験とこれからの経験をきちんと融合させ、勤労業務のプロフェッショナルを目指します。競技ではその時々の結果に一喜一憂することなく、地道な努力を継続し、必ずパラリンピック出場を実現させたい。仕事にも競技にも全力を注ぎ、どちらも極めていきたいと思います。