東京ガス株式会社(社長:岡本 毅、以下「東京ガス」)都市生活研究所は、このたび都市生活レポート「家で子供が過ごす部屋〜子供の過ごし方と親子それぞれの意識〜」を発行しました。
東京ガス都市生活研究所は、1986年に社内シンクタンクとして設立されて以来、生活者の立場から食生活や入浴、家事、室内環境など、エネルギー利用に関わる暮らしのあり方を考え、研究をおこなっています。
住宅購入時には子供のための部屋を用意しておく家庭が多い中、各年齢の子供達は実際にはどのように家で過ごしているのか、その過ごし方に対して本人や親はどのように感じているのか。また、親子関係は子供の年齢によりどのように異なるのか。小学生から高校生までの子供自身とその親を対象とし、家での過ごし方に関する実態と意識を調査、分析しました。
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今回の調査結果のポイント |
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■子供が過ごす部屋として、『自分の部屋』が年齢と共に増加。
・年齢が上がるにつれて個室を持つ子が増え、高校生ではほとんどが個室を持つ。
・個室を持つようになると、年齢と共に自分の部屋にいる時間や行うことが増え、自分の部屋で寝るようになっていく。ただし、一部中高生では母親と寝る子が存在する。
■子供が「くつろいで過ごす部屋」「居心地が良い部屋」は、自分の部屋よりリビング。勉強や就寝をしたい場所は、必ずしも『自分の部屋』ではない。
・子供の年齢に関わらず、家ではリビングでくつろいで過ごすことが多く、居心地が良いのは自分の部屋よりもリビングである。
・勉強しやすい場所として、小学生はリビング・ダイニングをあげる。中高生では自分の部屋が増えるが、リビング・ダイニングを好む子供も少なくない。中高生になると、「自宅外」も勉強しやすい場所としてあげられ、必ずしも自分の部屋が勉強しやすいわけではない。
・就寝については、「ひとりで寝たい」子供が年齢と共に増えるが、自分の部屋があっても親や兄弟と一緒に寝たい子は多い。
■リビングが好まれるのは、家族一緒にいることを好む親子双方の意識から。昔に比べて親子関係が子供中心で、親子が対等になっている影響と思われる。
・子供は親に勉強を見てもらったり、一緒に寝ることをうれしいと感じており、親は子の年齢に関わらず、子供との会話を増やしたいと考えている。親子双方が「家族で過ごす時間」が好きである。
・親は、「昔に比べて親子が対等で距離が近くなっている」と感じている。子供がリビングで過ごすことを好み、家族一緒にリビングで過ごすことが多くなっている現状は、このような親子関係と関わりがあると考えられる。
■子供の部屋は、「荷物がまとまる」「ひとりになれる」場所
・過ごす部屋はリビングだが、自分の部屋が不要なわけではない。 子供にとっては「ひとりになれる場所」として、親にとっては「子供の荷物がまとまり、管理を任せられる場所」として価値がある。
・家族と一緒に過ごす部屋はリビング。子供部屋は「荷物を置く、眠る」といった、いわゆる「寝室」としての意味合いが強くなっている。
ライフステージの進行と行う場所の変化(子供部屋がある人)
※調査結果より、その年齢で一番高くなった部屋をプロット。[親/N=1328 子/N=1307]
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調査概要(回答者属性) |
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■定量調査
調査時期:2013年7月
調査方法:インターネット調査
調査対象:一都三県在住 小学生〜高校生男女とその父親・母親
回答者数:1,664組(親子セットで回答)
■定性調査
調査時期:2013年7月
調査方法:訪問デプスインタビュー、会場デプスインタビュー
調査対象:一都三県在住 小学生〜高校生男女とその母親
回答者数:訪問15組、会場1組 計16組
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