1. 太陽熱・コージェネ廃熱を利用し、省CO2と快適性を両立する空調システム |
太陽熱とコージェネ廃熱が利用できるソーラーナチュラルチラー(太陽熱利用ガス吸収冷温水機)を使った空調システム、ソーラークーリングシステムを導入し、CO2排出量の削減を図ります。ソーラークーリングシステムは、年間を通した日中の定常負荷に対応し、主として通路や窓際等、通常人が存在しない領域(アンビエント領域)の空調を行います。
夜間あるいは日中の定常負荷を超えた変動負荷への対応としては、超高効率ガスエンジンヒートポンプ「GHP XAIR(GHP エグゼア)」等を導入し、人が執務をする領域(タスク領域)の空調を行います。「GHP XAIR(GHP エグゼア)」は部分負荷での効率が高いので、変動負荷への対応に適しており、快適性を保つきめ細かな運転が可能です。 |
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2.冷房時に使用する温水と製造した冷水の熱を使い切る、温水・冷水のカスケード利用 |
冷房時に、太陽熱集熱器、コージェネ廃熱から得られた温水は、まず、ソーラーナチュラルチラー(太陽熱利用ガス吸収冷温水機)に約88℃で届き、冷水を製造するために利用されます。次に、約80℃でデシカント空調機※2に届き、除湿のために利用され、最後は約75℃まで温度が下がります。
ソーラーナチュラルチラー(太陽熱利用ガス吸収冷温水機)で製造された約7℃の冷水は、空調機を通して室内を冷やすために使われ、温度が上昇します。次に、約14℃でデシカント空調機に届き、除湿により温度が上昇した空気を空調機に送り込む前の空気を冷やすために利用されます。その後、約17℃で放射冷暖房パネル※3に届いて放射により室内を冷やし、最後は19℃まで温度が上がります。
このように、温水・冷水の熱を段階的に効率よく利用します(カスケード利用)。 |
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※2: |
乾燥剤を用いて冷房時に除湿を行う空調機。湿気を吸収した乾燥剤を再生するため、加熱して水分を放出させる。 |
※3: |
パネルに冷水・温水を通して冷暖房を行う放射冷暖房機。共用スペースに設置予定。 |
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3.自然エネルギーの積極利用 |
天窓のある吹き抜け空間を採用し、自然採光と自然喚気を取り入れ、照明負荷、空調負荷を低減しています。また、屋上および西側壁面を緑化し、高断熱化することで、空調負荷を低減しています。さらに敷地内の別の建物への渡り廊下の屋根に太陽光発電パネル10kWを設置します。 |
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