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社有地の土壌調査結果と対策の実施について

東京ガス株式会社
広  報  部
平成14年6月5日




 東京ガス株式会社は、環境問題への対応を重要な経営課題と位置づけ、積極的な事業活動を展開しており、土壌汚染問題については、環境省の指針等に加え、土壌および地下水の汚染防止に関する時代の要請を先取りする方向で、自主的な対応を行っております。
 具体的には、平成11年度から、工場跡地等で土壌汚染の可能性のある全ての社有地を対象に、環境省の「土壌・地下水汚染に係る調査・対策指針および運用基準」等に従って、地歴調査、現地調査等を順次実施し、汚染が判明した場合には、速やかに行政当局にご報告し、必要な対策を講ずることとしております。昨年125日には、弊社の土壌汚染問題への取り組み方向ならびに4用地について、また、その後21用地について順次公表を行い、現在、必要な対策工事を進めております。
 この度、田町用地について調査結果と対策案がまとまり、関係行政と協議をしておりましたが、本日、正式にご報告いたしましたので、公表させていただきます。
 なお、今回の調査結果をもちまして、当初予定しておりました社有地の調査が全て終了いたしましたので、あわせてご報告させていただきます。


1.調査結果および周辺への影響について
 今回の調査により、田町用地において、部分的に環境基準を上回る汚染物質(ベンゼン、シアン等)が検出されました。(調査結果は、別紙1をご参照下さい)
 周辺への影響については、現在、田町用地は事業所用地等として使用しており、地表面はアスファルト舗装や健全土等で被覆されているため、地表面からの飛散による影響はないものと考えております。また、用地近傍に行政の把握している井戸はなく、定期的な水質調査が行われている周辺の地点においても、弊社敷地内の汚染の影響と思われる汚染はないことから、周辺の生活環境への影響はないものと考えております。

2.汚染発生の推定原因
 田町用地は、明治45年に他ガス事業者を合併したもので、合併以前から昭和18年まで、石炭を主原料として都市ガスを製造しており、その製造の工程でベンゼン・シアン化合物等の物質が生成されていました。操業時期が古いため、正確に原因を特定することは困難ですが、震災をはじめ、装置の損傷等による漏洩があり、土壌に浸透したものと推定されます。
 なお、弊社は、現在はクリーンな天然ガスを原料にガスを製造しておりますので、これらの汚染物質が発生することはありません。

3.対策の実施について
 田町用地については、将来にわたる周辺への影響を防止するため、速やかに対策を実施してまいります。具体的な対策案としては、揚水による汚染の浄化等の対策を実施してまいります。(対策案は、別紙2をご参照下さい)
 なお、対策工事については、用地近隣の皆様に、工事期間中の環境対策も含めて、早急にその内容のご説明をいたします。
 近隣の皆様ならびに関係各位にはご迷惑をおかけいたしますことを、深くお詫び申し上げますとともに、ご理解・ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。


<社有地を対象とした自主的な土壌調査の終了について>
 弊社では、平成11年度から、社有地で土壌汚染の可能性のある工場跡地等を対象に、自主的に土壌調査を実施してまいりましたが、この度、予定しておりました全ての調査が終了いたしました。
 調査実施の結果としましては、詳細な地歴調査の結果を踏まえ、30用地について現地調査を実施し、26用地で汚染が判明しましたので、行政にご報告するとともに、公表してまいりました。
 なお、一連の自主調査は終了いたしましたが、現在、対策工事を施工継続中の用地ならびに今後着工予定の用地について、今後も行政当局のご指導・ご協力と近隣の皆様のご理解・ご協力をいただきながら、責任をもって必要な対策を進めてまいります。

 弊社は、今後も「環境経営のトップランナー」を目指して、土壌問題への対応のみならず、広く環境問題全般への対応を重要な経営課題と認識し、積極的な事業運営を進めてまいる所存であります。

                                                             以上




(別紙1)

田町用地の土壌調査結果


1.場所
 東京都港区芝浦1-16-25

2.面積
 32,428u(約3.2ha

3.履歴
 当用地は、明治44年に当時の千代田瓦斯株式会社の工場として石炭ガスの製造を開始し、明治45年に弊社と合併しています。その後、昭和18年までの約32年間、石炭ガスを製造しておりました。石炭ガス製造停止後は、現在まで、事業所用地等として用いられております。

4.調査方法
 環境省の指針に従い、用地内の21箇所のボーリング調査により、標準深度5mまでの土壌を採取し、土壌溶出量10項目、土壌含有量4項目について分析を行いました。また、ボーリング地点の内、17箇所を井戸仕上げして地下水を採取し、9項目について分析を行いました。

5.調査結果
 調査の結果、土壌溶出量の5項目、地下水の3項目で環境基準を超過するデータが検出されました。また、土壌含有量の3項目で含有量参考値を超過するデータが検出されました。カドミウム、六価クロム、アルキル水銀、PCB、セレンについては基準を超過したデータはありませんでした。なお、当用地は地表面がアスファルト舗装や健全土等で被覆されているため、汚染土壌が飛散することはありません。

土壌溶出量・地下水調査結果一覧表

環境基準

基準超過試料数

(超過数/全試料)

最大値

最大倍率

土壌溶出量

[mg/l]

0.01

21 / 96

0.062

6.2

砒素

0.01

42 / 136

0.063

6.3

総水銀

0.0005

3 / 136

0.0057

11

全シアン

検出されないこと

25 / 136

4.5

45

ベンゼン

0.01

8 / 136

0.24

24

地下水濃度

[mg/l]

全シアン

検出されないこと

13 / 17

1.5

15

ベンゼン

0.01

1 / 17

0.014

1.4

ふっ素

0.8

2 / 14

1.4

1.8

備考
1.シアンの基準超過試料数は、定量限界0.1mg/l以上の試料数をいう。
2.シアンの最大値倍率は、基準として定量限界0.1mg/lを用いた。


土壌含有量調査結果一覧表

含有量参考値

参考値超過試料数

(超過数/全試料)

最大値


最大倍率

土壌含有量

[mg/kg]

600

3 / 96

1,900

3.2

砒素

50

1 / 136

106

2.1

総水銀

3

4 / 136

27

9





(別紙2)

<対策工事について>


1.工事概要
(1)用地名 :田町用地
(2)工事場所:東京都港区芝浦1-16-25
(3)工事期間:着工後約3ヵ月を予定
(4)工事内容:揚水による汚染の浄化


2.対策工事方法(フロー)
「土壌・地下水汚染に係る調査・対策指針及び運用基準」(平成111月、環境省。以下、「指針」と略します。)に従い、以下の対策工事を実施いたします。




3.周辺環境保全対策
(1)工事に伴う周辺環境対策は、指針及び関係法令を遵守して行います。
(2)工事に伴う騒音・振動等による周辺への影響を極力少なくするよう工法・使用機械の選定等に配慮します。
(3)揚水については、周辺の地盤沈下等の影響がないよう、十分配慮いたします。
(4)対策工事は、適宜、作業環境測定を行い、周辺環境への影響がないように実施いたします。

注)具体的な対策工法・工程等につきましては、技術の進展、今後の検討などにより、一部変更される可能性がありますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。



 

 

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