製品安全に関する大切なお知らせ

経済産業省による「製品安全対策に係る総点検結果のとりまとめ」を受けた今後の対応について

2006年8月31日
東京ガス株式会社

 東京ガス株式会社は、本年7月14日に経済産業省が行った「パロマ工業(株)製瞬間湯沸器による一酸化炭素中毒事故再発防止について」の公表を受けて、すみやかに対象機器の点検ならびに無償交換作業を進めるとともに、社内に安全対策委員会を設置し、お客さまに安心してガス機器をご使用いただくため、今後の安全対策の強化について検討をすすめてまいりました。
 このたび、8月28日に経済産業省からパロマ工業(株)に命じられた「緊急回収命令」を受け、弊社としての今後の対応についてとりまとめました。
 また同日、同省から公表された「製品安全対策に係る総点検結果のとりまとめについて」、ならびに8月29日に(社)日本ガス協会から公表された「『製品安全対策に係る総点検結果のとりまとめ』を受けての今後の対応について」を受けて、弊社としてのCO中毒事故防止に向けた安全強化策についてとりまとめを行いましたので報告いたします。
 弊社といたしましては、これまでもお客さまの安全を第一に考え、法に定められた点検・周知業務を確実に実施するとともに、不完全燃焼防止装置機能付き湯沸器や風呂釜、CO警報器など安全型機器の技術開発、普及に積極的に取組んでまいりましたが、このたびの事態をガス機器メーカーだけの問題としてではなく、ガス事業全体の問題として重く受け止めており、お客さまの安全確保に向けた対策を下記のとおり強化し、将来にわたり、安心してガスをご利用いただけますよう、一層努力してまいります。



1.パロマ工業(株)に命じられた「緊急回収命令」に関する対応について

 弊社は、本年7月19日の公表以降、「パロマ工業(株)製FE式瞬間湯沸器」の点検ならびに無償交換作業を進めており、対象となる東京ガスブランド品ならびに市販品をご使用のお客さまにつきまして8月11日までに一巡の点検巡回を実施し、引き続きご不在等のお客さまへの巡回作業を実施しております。なお8月29日現在、東京ガスブランド品ならびに市販品を合わせて点検が完了した6,784件のうち、対象機器が2,912件設置されていることを確認し、そのうち2,760件のお客さまにつきまして交換作業実施のご内諾をいただいております。
 弊社といたしましては、8月28日に経済産業省からパロマ工業(株)に命じられた「緊急回収命令」について、パロマ工業(株)に協力、支援を行い、今後、対象機器の点検ならびに交換作業を加速させ、早期の完了に向けて最大限の努力を行ってまいります。

(1)点検作業の実施状況(8月29日現在)

機種名 設置確認対象件数 点検完了件数 不在件数 未入居・空家等件数
東京ガス品点検対象2機種※1 9,572件 5,345件※2 1,527件 2,700件
市販品点検対象7機種※3 2,897件 1,439件※4 708件 750件
合計 12,469件 6,784件 2,235件 3,450件

※1:対象2機種は、PA-108FE(PH-81F)、PA-113FE(PH-131F)。
※2:点検の結果、点検完了件数のうち対象機器が設置されていないことが3,055件確認されました。また短絡が23件確認されました。
※3:対象7機種はPH-81F、PH-82F、PH-101F、PH-102F、PH-131F、PH-132F、PH-161F。
※4:点検の結果、点検完了件数のうち対象機器が設置されていないことが817件確認されました。
また短絡が2件確認されました。

(2)機器交換作業の実施状況(8月29日現在)

機種名 交換対象件数 交換済・交換内諾件数
東京ガス品点検対象2機種 2,290件 2,165件
市販品点検対象7機種 622件 595件
合計 2,912件 2,760件

2.今後の安全強化策について

 お客さまの安全を確保することは、ガス事業者の基本的使命、最重要課題であり、これまでもトップマネジメントの統括のもと全社を挙げて取り組んでまいりましたが、今回の事態を受け、今後、以下のとおりその対策を強化してまいります。

(1)点検・周知活動の強化
 不完全燃焼防止装置なしFE式湯沸器に対する周知を1年に一回実施することなど、今回、経済産業省が示した法規制強化に対応するとともに、不完全燃焼防止装置なし小型湯沸器のCO測定など自主的な点検も強化することといたします。さらに本年の「安心ガスライフ21」運動において、FE式機器をご使用のお客さまに安全使用について周知いたします。

(2)安全機器への取替促進
 今回、経済産業省はガス事業者に対し安全機器への取替促進等を要請していますが、弊社としてもその要請に積極的に応え、不完全燃焼防止装置なし風呂釜・湯沸器等を可能な限り早期に安全機器へ取替が実現できるよう努力してまいります。具体的には、点検・周知時にお客さまに安全機器への取替を強力にお勧めする一方で、お客さまのご理解が一層得られるよう取替促進キャンペーン等を実施してまいります。なお、安全機器への取替促進に当たっては機器メーカー様とも協力しながら進めてまいります。

(3)保安に関するお客さまとのコミュニケーションの充実
 お客さまの安全に対する疑問・不安にきちんとお応えし、また、ガスを安心してお使いいただくための注意や方法などを、より一層きめ細かくご説明するため、安全点検時の訪問時間の拡大や訪問日・時間帯の柔軟化等の対応を図ってまいります。

(4)技術開発の促進
 弊社では、これまでも技術開発に積極的に取組んでまいりましたが、このたびのとりまとめを受けて、ガス機器の安全性をさらに向上させるため、フェールセーフ機能の高度化など本質安全機器の開発に機器メーカー様とともに取り組んでまいります。

資料

給排気方式による分類 給排気方式による分類

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