重要なお知らせ
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平成25年10月31日

道路に埋設されているガス管のガス漏れ修理の不正について
東京ガス株式会社


東京ガス株式会社は、ガス事業法の定めに基づき、道路に埋設されているポリエチレン管※1以外のガス管につきまして、40か月に1回以上※2の頻度でガスの漏えい検査(以下、「法定漏えい検査」)を行っております。法定漏えい検査においてガス漏れが確認された際には、ガス臭がするなど緊急修理が必要な場合を除き、特定のガス工事会社※3にガス漏れ修理業務を発注し、監督者のもと、施工班がガス漏れ修理作業を行っております。
このたび、弊社社員の指示に基づき、ガス漏れ修理を受託したガス工事会社ならびに施工班が、ガス漏れ修理を行わず放置したこと、ならびに、ガス漏れ修理を行ったと見せかけ、虚偽の修理報告をしていたことが判明したため、経済産業省に報告いたしました。それに対し、本日、経済産業大臣からの文書により、(1)直近の法定漏えい検査で発見されガス漏えいの修理作業が実施された場所における漏えい検査の再実施とその結果、(2)このたびの不正が行われた作業場所、時期、作業内容等の調査の実施とその結果、(3)弊社の保安管理体制におけるチェック機能が有効に働いていたかどうかの検証とその結果、(4)このたびの不正の原因と再発防止策、を求める指示をいただきました。
弊社といたしましては、このような事態が生じましたことを重く受け止めており、お客さまに大変ご迷惑をおかけしましたことを心からお詫び申し上げます。

※1 ポリエチレン管…耐食性、耐震性に優れており、土中埋設部分に使用されるポリエチレン製のガス管。

※2 40か月に1回以上…道路に埋設されている中圧及び低圧のガス導管等は、ガス事業法に基づくガス工作物の技術上の基準を定める省令に従い、定期的な漏えい検査の実施が定められている。なお、高圧の導管については、14か月に1回以上の漏えい検査の実施が定められている。

※3 特定のガス工事会社…弊社が、ガス事業法を遵守すべく定めた社内規定に基づき、ガス工事等を委託している指定工事会社(6社)。

このたびの不正につきましては、通報に基づき該当する施工班がガス漏れ修理を行った現場を確認したところ、不正が確認されたため、当該現場のガス漏れ修理を受託したガス工事会社ならびに当該施工班に聞き取り調査を行い、不正を行ったことが判明したものです。また、当該施工班から弊社社員の関与を示唆されたため、本人に聞き取り調査を行ったところ、不正を指示したことが明らかとなりました。こうした事態を踏まえ、10月29日夕方に経済産業省に報告いたしました。
また、弊社は、他のガス工事会社が受託したガス漏れ修理現場においてサンプル調査を行ったところ、ガス漏れはあったものの、虚偽の修理は確認されませんでした。なお、ガス漏れのあった現場については、ただちにガス漏れ修理を行っております。この内容について、本日、10月31日に再度、経済産業省に報告しております。

弊社は、今後、安全を確保するとともに、同様の事態が発生することを防止するため、下記の方法により、直近の法定漏えい検査により、ガス工事会社がガス漏れ修理を行った全ての現場について、安全確認ならびに不正の有無を調査するとともに、当該業務の関係者に聞き取り調査を行うことにより同様の不正の有無を確認いたします。
お客さまには、現場調査の実施にあたり、ご迷惑をおかけすることを重ねてお詫び申し上げます。何卒、ご理解ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

1.不正の内容について

(1)内容

当該ガス工事会社が受託したガス漏れ修理現場において、ガス漏れの箇所を特定せず、適切な修理を行うべきところを放置したこと、および、健全な箇所に修理をするなど虚偽の修理を行ったものです。

(2)漏えいを放置し虚偽の修理報告が行われた件数

8件(内、1件につきましては弊社社員の指示に基づき不正を行ったものです。)

2.発覚の経緯

(1)本年、10月7日に、当該施工班が不正を行っている旨の通報が弊社にありました。通報に基づき、当該施工班がガス漏れ修理を行った現場を調査したところ、10月17日にガスが漏れていないガス管を修理したように見せかけた現場が発見されました。

(2)当該施工班が直近(法定漏えい検査40か月以内)にガス漏れ修理を行った現場を調査した結果、都合、422件の現場の内、35件の現場でガス漏れが確認され、その内7件の現場において漏えいを放置し、虚偽の修理報告が行われていたことが認められました。聞き取り調査の結果、当該ガス工事会社の監督者ならびに当該施工班もこの事実を認めました。

(3)また、その際、当該施工班が、弊社社員の関与を示唆したことから、本人に聞き取り調査を行ったところ10月28日に、上記以外の1件の現場で不正な指示をしたことを認めたものです。

3.調査の実施について

(1)ガス漏れ修理現場の調査

直近(法定漏えい検査40か月以内)の法定漏えい検査により、ガス工事会社がガス漏れ修理を行った全ての現場(約8,000箇所)について、ガス漏えい検査を行い、ガス漏れが確認された場合には、ガス漏れ修理を行うとともに、不正の有無を確認します。
なお、特定のガス工事会社6社で、計31班の施工班が班ごとにガス漏れ修理を行っていますが、このたびの不正を行った当該施工班を除く30班について、各班の直近のガス漏れ修理現場10件を合計した300件の現場において、すでに確認を終了しております。17件の現場についてガス漏れがあったものの、虚偽の修理は確認されておりません。なお、ガス漏れのあった現場については、ただちにガス漏れ修理を行っております。

(2)聞き取り調査

当該業務を担当する弊社社員(役員・管理職含む)およびガス工事会社、施工班に聞き取り調査を行うことにより同様の不正の有無を確認いたします。なお、前述の300件の現場のガス漏れ修理作業を行った関係者において聞き取り調査を行ったところ不正を行った事実は確認されておりません。

(3)調査終了予定時期

11月29日を目途に調査を完了いたします。

4.原因について

原因については現時点では明確になっておりませんが、以下の通り推測しています。なお、今後、調査を踏まえ明確な原因を究明してまいります。

(1)弊社では、ガス事業法を遵守するために定めた社内規定に基づき、ガス工事会社、作業者、工事件名について管理しております。ガス工事会社については、社内規定で定めた基準以上の施工能力を有するとともに施工基準を守ることを求めております。また、作業者については、資格制度により能力の育成と確認を行っております。さらに、各工事件名については、業務範囲と技術基準ならびに作業標準を規定し、遵守を求め、監査などにより確認しております。しかしながら、不正が発生しており、チェック機能が十分に働かなかったものです。

(2)ガス工事会社に発注したガス漏えい修理作業については、弊社の社内資格を有したガス工事会社の監督者の管理・監督のもと、施工班がガス漏れ修理作業を行い、工程ごとに写真を撮り、弊社の担当部所に報告しています。弊社の担当部所は工程ごとの写真を確認し、適切に作業が行われていたかをチェックしておりますが、完了報告時の工程ごとの写真が捏造されていたため、不正に気づかなかったものです。

5.当面の再発の防止について

発生の原因については明確になっておりませんが、同様の事態を発生させないために、当面、以下の対策を実施いたします。

(1)今後、ガス工事会社に発注したガス漏れ修理の完了する全ての現場について、弊社がガス漏れ検査を行い、適切な作業が行われたか確認いたします。

(2)当該業務を担当する弊社社員(役員・管理職含む)、およびガス工事会社、施工班に、このたびの不正事例を周知するとともにコンプライアンスに関する教育を直ちに実施いたします。

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