重要なお知らせ
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2010年9月24日

大型マイコンメーターの性能低下に伴う「ガス漏えい検査」の実施について
東京ガス株式会社


   東京ガス株式会社は、他ガス事業者2社とメーターメーカー会社5社で、主に業務用のお客さまに設置している「大型マイコンメーター*1(25号〜120号)」を共同開発し、平成8年2月に採用しておりますが、このたび、メーターメーカーの1社から、同大型マイコンメーターが経年により「内管漏えい警報機能*2」の性能が低下する恐れがある旨の連絡を受けました。

   同マイコンメーターは、「内管漏えい警報機能」を装備しており、この機能の性能が法令の規定を満たす場合は、法令により実施が定められている定期的(40月に1回以上)な「ガス漏えい検査」を省略できることになっております。弊社では、同マイコンメーターが設置されている約5万4千件(台)のお客さまのうち、約5万3千件(台)のお客さまにつきましては、3年に1度の定期保安点検時に「ガス漏えい検査」を実施しております。しかしながらこのたび、経年により「内管漏えい警報機能」の性能が低下する恐れのあることが判明したため、これまでに定期的な「ガス漏えい検査」を省略してきた約1千件(台)のお客さまのうち、最近の業務機会において「ガス漏えい検査」を実施していない785件(台)のお客さまにつきまして、下記のとおり「ガス漏えい検査」を実施させていただくことといたしました。また今後、同マイコンメーターを設置しておりますお客さまにつきましては、定期保安点検時に「ガス漏えい検査」を実施してまいります。

   なお、現在お客さま宅で使用中の大型マイコンメーターに当該の事象が発生した場合でも、法令に定められているマイコンメーターの安全機能につきましては正常に機能しております。また、計量法に基づくガスの計量性能につきましても基準内となっており、継続しての使用にあたり問題のないことを確認しております。

   弊社といたしましては、このたびの事態が生じましたことを重く受け止めており、お客さまには、大変なご心配ならびにご迷惑をおかけしましたことを心からお詫び申し上げます。また今後、同様の事象が発生しないよう、再発の防止に努めてまいります。
   何卒、ご理解の上、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

*1「大型マイコンメーター」 ・・・ 主に業務用として学校や飲食店等に設置されている容量の大きな低圧用のメーターです。
*2「内管漏えい警報機能」 ・・・ 30日間連続して微量なガスの流れが認められる場合にガス漏れの疑いありとして警報ラ ンプを点滅させる機能。

  1. 対象となるお客さまと件数
    (1)対象件数 ・・・  785件(台)
    (2)対象となるお客さま ・・・ 大型マイコンメーター(25号〜120号)を設置していて前回の定期保安点検時に「ガス漏えい検査」を省略しており、それ以降の業務機会においても「ガス漏えい検査」を実施していないお客さま。
  2. 判明した経緯について
       平成21年12月に6年間使用した大型マイコンメーターの計量について正しく作動しない不具合が発生したため、平成22年1月に共同開発のメーターメーカーの1社に、お客さま宅から検定満期完了(7年)に伴って回収した大型マイコンメーターで同様の不具合が発生していないか、基本性能についての調査依頼を行いました。その後、同年3月に調査依頼とは異なる事象として、計量室の切り替え装置が経年により変形することで、「内管漏えい警報機能」の性能が低下する恐れがある旨の連絡を受けました。
  3. 背景ならびに原因について
    (1) 大型マイコンメーターについて
       25号以上の大型マイコンメーターについては、ガス事業法によるマイコン機能の搭載義務はありませんが、弊社はお客さまに安心して安全にガスをご使用いただくため、メーターメーカーと共同開発した同マイコンメーターを平成8年2月以降から設置し、現在、約5万4千件(台)設置しております。
    (2) 「ガス漏えい検査」が実施されなかった原因について
       大型マイコンメーターは、(財)日本ガス機器検査協会(JIA)の認証により、「適切な漏えい検知装置」と認定されていることから、定期保安点検時に行う「ガス漏えい検査」を省略できることが法令で定められております。しかし、「内管漏えい警報機能」の性能が低下することにより、「適切な漏えい検知装置」として適合しなくなることを製造メーカーから連絡を受け、一部のお客さまにつきまして、定期保安点検時の「ガス漏えい検査」が適正に行われていないことが判明いたしました。
  4. 「内管漏えい警報機能」の性能が低下するメカニズムについて
       メーター内部にある計量室の切り替え装置において、稼動部と固定部の部品の内部に残っている応力が経年により開放されることで、それらの部品に極めて微細な歪みが発生し変形する場合や、その歪みに加え、樹脂製の稼動部と金属製の固定部が磨耗し変形することで、切り替え装置の稼動部と固定部にわずかな隙間が生じ、その隙間から通常時以上の微量のガスが計量室に入らずに配管側に流れ込むことが判明しました。
       一方、「内管漏えい警報機能」の仕組みは、規定された最少検知ガス流量以上のガスが30日間連続して計量室を経て配管側に流れた場合に警報ランプを点滅させるものです。
       このたびの事象が発生し、最少検知流量で警報ランプが点滅した場合、計量室を経たガスに加えて、装置の隙間から計量室を経ずに流れたガスも一緒に配管側に流れているため、結果的に、規定された最少検知流量よりも多くのガス流量で警報ランプが点滅することになってしまうものです。
       以上のことから、警報を点滅させる最少検知ガス流量が規定値より多くなってしまい、結果、「内管漏えい警報機能」の性能が低下し、「適切な漏えい検知装置」としても適合しなくなるものです。
  5. お客さまへのお知らせ
       対象のお客さまが全て特定されていることから、対象のお客さまにはダイレクトメールを発送し、個別に連絡を行い、「ガス漏えい検査」を実施させていただきます。
       また東京ガス株式会社のインターネットホームページ<http://www.tokyo-gas.co.jp/>にも掲載します。
  6. 「ガス漏えい検査」内容
       対象のお客さまに事前に連絡をしたうえで、弊社の作業員が順次訪問し、「ガス漏えい検査」を実施してまいります。
    (1)点検内容 ・・・ ガスメーターからお客さま宅内の配管の漏えい検査を行ないます。
    (2)点検時間 ・・・ 約30分/件
  7. お客さまのお問い合わせ先
    (1)フリーダイヤル   0120-483-530
    (2)受付開始日 9月24日(金)
    (3)受付時間 10月3日(日)まで午前9時から午後7時(土・日含む)
    10月4日(月)以降午前9時から午後5時(土・日・祝日除く)
  • <参考>
    大型マイコンメーター(25号〜120号)
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