東京ガスグループは今、東京ガス132年の長い歴史の中で、かつて経験したことのない時代の大転換点に立っています。それは言うまでも無く、ガスと電気の小売り全面自由化に伴うエネルギー大競争時代の到来です。
創業以来、東京ガスは他のエネルギー、とりわけ電気との熾烈な競争を繰り返してきました。一例をあげるなら、ガス灯対電灯、給湯・暖房・厨房分野でのガス対電気機器さらにはオール電化との競争などです。しかしながら現在はこれらに加えて、ガス対ガス、電気対電気といった、同種のエネルギー同士での競争が始まっており、既に、電力や都市ガス、LPガス、石油などの大手企業がガス・電力の市場に参入しており、エネルギー以外の業種からの参入も増えています。
このような大変厳しい経営環境に、どう立ち向うかを社内外に示したのが、昨年10月に策定した2018~2020年度の中期経営計画「GPS2020」です。これは、G:ガスとP:パワー(電気)とS:サービスをトータルでお客さまにお届けしようという計画です。さらにそれらを首都圏のみならず、全国に、そして世界に展開しようと考えています。私たちが目指しているのは「グローバルな総合エネルギー企業グループ」です。この計画を推進していくことで、あらゆる分野のお客さまに東京ガスグループを選んでいただけると確信しています。
東京ガスグループにはG・P・Sそれぞれの幅広い分野で、皆さんの活躍の場が数多くあります。そしてその場は日に日に広がっています。もちろん、海外にも多くの場があります。是非、大きな志を持って、社会人としての力強い一歩を踏み出してください。
そこで、皆さんに心に刻んでおいてほしいことを3点話します。
1点目は「使命感・責任感」を持つことです。「あなたとずっと、今日よりもっと。」という東京ガスのコーポレートメッセージがあります。東京ガスグループが目指すのは、暮らしと社会の原動力となることです。長年、お客さま一人ひとりと向き合いながら培ってきた信頼を礎に、安心で、快適な明日をお届けしたい。お客さまの一番そばで考え、行動し、全員一丸となって、ひたむきに挑戦を続けたい。そんな思いがこのコーポレートメッセージには込められています。一昨年の熊本地震をはじめ、過去の多くの地震の際、その被災地に復旧応援に駆け付け、昼夜を分かたず懸命に作業にあたった社員が東京ガスグループにはたくさんいます。皆さんも公益的使命、社会的責任をもって働くことにプライドを持ち、そこから生まれる喜びや働き甲斐を大切にしてください。
2点目は「変化の時代に正解はない」ということです。エネルギー大競争時代においては、会社を取り巻く環境は日に日に変化します。社会やお客さまの変化に対応して、私たちも変わっていかなければなりません。しかし、将来の予測は困難です。当社グループの発展のためには、正解のない課題に挑戦し続けることが大切です。
また、世の中ではデジタル革命が進んでいきます。AIやIoTといった技術は、働き方を変えるだけでなく、既存の産業の在り方さえも根本から変えてしまう力を持っています。皆さんが定年を迎える2060年頃には、社会も東京ガスグループも想像できないほど大きく変わっているでしょう。
東京ガスグループを変える原動力は、皆さんです。社会の変化に目を向け、先んじて変化を作り出す気概でチャレンジを心掛けてください。答えの無い中でのチャレンジは、失敗を伴うかもしれません。しかし、失敗の無いところに成長はありません。迷ったら前進、です。皆さんのフレッシュな発想と、果敢な行動力に期待しています。
3点目は、「小さなことを重ねることが、とんでもない所に行くただひとつの道」ということです。これは皆さんもご存じのイチロー選手の言葉です。会社生活では、今までの人生では経験したことのないような大きな壁にぶつかることもあるでしょう。あるいは、平凡で退屈なルーティンワークをこなさなければならないこともあるかもしれません。しかし、その努力の積み重ねが、必ず将来大きなことを成し遂げる力になります。努力は人を裏切らない、そのことを改めて心に刻み、今日のこの初心、緊張感と期待を忘れずに今後の会社生活を送ってください。
人生はどんな人と出会ったかで彩られていきます。会社で過ごす時間が今後の生活の多くを占める中、皆さんは「出会えてよかった、一緒に働けてよかった」と思える仲間と出会うことでしょう。また、一人では出来ないことも、会社というチームで成し遂げられた、という経験もすることでしょう。
私も皆さんを東京ガスグループのチームの一員として、そして共に未来を担っていく仲間として、迎えられたことを大変うれしく思います。皆さんの今後の活躍と、今後の人生が実り多きものとなるよう祈念します。
以上
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<参考>2018年度 新入社員数 |
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2018年度 |
2017年度 |
大学卒 |
文系職 |
30(19) |
41(19) |
プロフェッショナル職 |
40(12) |
62(11) |
理系職 |
69(14) |
69(10) |
高専卒 |
プロフェッショナル職 |
47(15) |
48(13) |
理系職 |
0(0) |
0(0) |
高校卒 |
20(2) |
31(4) |
合計 |
206(62) |
251(57) |
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()内は女子で内数
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