東京ガス株式会社(社長:広瀬 道明、以下「東京ガス」)とパナソニック株式会社(社長:津賀 一宏、以下「パナソニック」)は、マンション向け家庭用燃料電池「エネファーム」(以下、「エネファーム」)の新製品を共同で開発しました※1。東京ガスは、本年7月から新製品を発売します。
東京ガスは、戸建住宅に比べ設置条件に制約があるマンション向けに、燃料電池ユニットの現行の標準排気タイプ※2だけでなく、排気筒を延長することで、従来設置することが難しかった排気が滞留し易いような奥まった場所にも設置が可能となることを目指し、新たに排気延長タイプをラインナップに加えました。
また、本製品の貯湯ユニットとバックアップ熱源機のユニット間の許容配管距離を、従来の10mから15mに延長したことにより、住戸の両端にユニットを離して設置するようなユニット間の距離が長い設置も可能となりました。
このように、エネファームの設置自由度が向上したことで、マンション事業者はエネファームを組み込んだマンションをより設計しやすくなります。
また、停電時に電気を使いたいというニーズに対応しやすくするため、マンション向け現行品ではオプション品としていた停電時発電継続機能を燃料電池ユニットに内蔵した機種をラインナップに追加しました。
「エネファーム」は都市ガスから取り出した水素を空気中の酸素と化学反応させて発電し、発電した電気は家庭内で利用します。その際に出る熱も給湯に利用します。電気をつくる場所と使う場所が同じであるため送電ロスがなく、また発電時に出る熱を無駄なく活用できる環境に大変やさしいシステムです。
東京ガスとパナソニックは、今回の製品でさらなる販売の拡大を目指す※3とともに、「エネファーム」の普及を通じて、お客さまの快適な暮らしと地球環境の保全、電力ピークカットなどに貢献してまいります。
※1 |
: |
開発にあたっては、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託業務の結果得られた成果を一部活用しています。 |
※2 |
: |
標準排気タイプとは、パイプシャフト扉内正面排気となります。 |
※3 |
: |
パナソニックは東京ガス以外の都市ガス会社にも本製品を供給し、各都市ガス会社が2016年7月1日以降順次発売する予定です。 |
|
|
主な特長 |
|
|
|
|
1. エネファームの設置自由度の向上 |
現行の設置レイアウトに加え、新たに2つの設置レイアウトが可能となりました。
(1) |
標準排気タイプ ユニット一体型(現行継続の設置レイアウト)
燃料電池ユニット、貯湯ユニット、バックアップ熱源機の3つのユニットを1つのパイプシャフトにまとめて設置することが出来ます。 |
(2) |
標準排気タイプ ユニット分離型(現行継続で自由度の高まる設置レイアウト)
貯湯ユニットとバックアップ熱源機の間の許容配管距離を従来の10mから15mに延長したことにより、住戸の両端にユニットを離して設置することが可能となりました。 |
(3) |
排気延長タイプ ユニット分離型(新たに可能となる設置レイアウト)
標準排気タイプ(パイプシャフト扉内正面排気)だけでなく、排気筒を延長することで、従来設置することが難しかった排気が滞留し易いような奥まった場所にも設置が可能となりました。 |
|
|
2. 停電時発電継続機能を内蔵 |
停電時に電気を使いたいというニーズに対応しやすくするため、これまでオプション品としていた停電時発電継続機能を燃料電池ユニットに内蔵した機種をラインナップに追加しました。停電時発電継続機能により、停電発生時点でエネファームが発電している場合には、最大500W以下の電力を最長約4日間(96時間)、停電時専用コンセントを通じて電気スタンド、テレビ、携帯電話の充電などに利用することが可能となり、停電時に給湯や床暖房を使用することもできます※4 ※5。
これまで別付けが必要であった機能を内蔵したことで、より省スペースかつ省施工を実現しました。
※4 |
: |
停電時に「エネファーム」を発電させるには、都市ガスと水道が供給状態であることが必要です。 |
※5 |
: |
停電時自立発電機能オプション品と組合せれば、停電時にエネファームが発電停止していても、起動して電力を供給できます。 |
停電発生時にエネファームが発電している場合には、エネファームが発電を継続して電気を供給します。エネファームからの電気の流れを自動で切り替え、停電時専用コンセントが使用可能になります。使いたい電気製品のプラグを停電時専用コンセントに接続してください。
|
|
仕様概要 |
|
|
|