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都市生活研究所が「地域コミュニティ意識を計測する尺度」を開発

東京ガス株式会社
平成27年10月16日
広報部

 

東京ガス株式会社(社長:広瀬 道明、以下「東京ガス」)都市生活研究所は、このたび「地域コミュニティ意識を計測する尺度」を開発しました。

都市生活研究所※1では、2012年より新たなテーマとして「コミュニティ研究」に取組んでいます。人と人、人と社会の繋がりが一層重要になると予測される今後の社会を見据え、地域社会・まち・コミュニティに関わる生活の意識・実態を把握し、コミュニティニーズを明らかにする研究を行っています。
これまで、地域の特徴を把握し、生活者の地域コミュニティ意識を簡易に計測する手法は確立されていませんでした。そこで、都市生活研究所では、社会心理学の大学有識者※2との共同研究により、生活者の地域コミュニティ意識を計測する『地域コミュニティ意識の計測尺度(以下、「計測尺度」)を開発しました。計測尺度を用いた分析により、地域の特徴や地域の強み弱みを把握することができ、まちづくりやコミュニティづくりに活用できるものと考えています。
都市生活研究所では、今後も継続的に地域コミュニティ意識について調査研究を進めて行く予定です。

*

本内容はホームページより、ダウンロードが可能です。
 http://www.toshiken.com/report/community06.html

概要

■計測尺度

(1)既存研究を参考として、①コミュニティ要因、②パーソナル心理要因、③総合評価の3つの視点でまとめました。

コミュニティ要因
  生活者が地域コミュニティに対して求めるニーズであり実生活で重視する要因
パーソナル心理要因
  地域コミュニティに対してつながりを感じるかといった情緒的な要因
総合評価
  地域の総合的な評価(地域の生活満足と定住意向)

(2)「コミュニティ要因」と「パーソナル心理要因」に関連する116項目の中から、「総合評価」との関係性の強い26項目を選定し、総合評価の2項目と合わせて計測尺度としました。

図. 地域コミュニティ意識の計測尺度

■計測尺度分析の活用法

計測尺度を用いた分析により、以下のことを実現します。

(1) 地域の特徴の把握
  コミュニティカルテ※3を通して、対象となる地域の特徴を視覚的にわかりやすく多面的に把握することができます。同一の指標による地域間の特徴の比較や、まちづくりやコミュニティづくりの前後で調査を行うことにより、定量的な効果の測定が可能となります。
(2) 地域の強みと弱みの把握
  コミュニティプロット図※4を通して、対象となる地域におけるコミュニティ要因の満足度と重視度の相対的な関係が分かり、地域の強みと弱みを把握することができます。これにより、地域の特性を考慮した改善のポイントが明らかになります。
(3) 地域の総合評価に作用する要素を把握
  地域の総合評価に作用する要因の分析を通して、対象となる地域におけるコミュニティ要因、パーソナル心理要因の各要素と、生活満足や定住意向との関係性を把握することができます。これにより、居住者の生活満足や定住意向を高める改善のポイントが明らかになります。

調査概要

計測尺度の開発にあたり、全体傾向の把握のためエリアを無作為に抽出した一都三県全体を対象とした調査(定量調査②(a))、立地・住居形態の特徴的な7タイプ25地域を対象とした調査(定量調査① および定量調査②(b))を行いました。

定量調査①

調査時期 2014年10月
調査方法 インターネット調査
調査対象 一都三県5地域*在住の20~79歳の男女 500名(各地域100名)
   
*5地域 新宿区西新宿、練馬区光が丘、大田区田園調布、横浜市泉区和泉町、千葉市美浜区打瀬

定量調査②

調査時期 2015年1月
調査方法 インターネット調査
調査対象 (a)一都三県在住の20~79歳の男女 1800名(無作為)
(b)一都三県20地域*在住の20~79歳の男女2000名(各地域100名)
   
*20地域 港区芝浦、豊島区東池袋、中央区勝どき、江戸川区西葛西、渋谷区本町、世田谷区成城、板橋区高島平、武蔵野市吉祥寺北町、八王子市別所(多摩ニュータウン)、町田市本町田、横浜市都筑区中川(港北ニュータウン)、横浜市青葉区美しが丘、川崎市中原区上小田中、相模原市緑区橋本、藤沢市辻堂元町、千葉市稲毛区小仲台、八千代市大和田新田、さいたま市浦和区常盤、上尾市小敷谷、八潮市八潮
※1 東京ガス都市生活研究所は、1986年に社内シンクタンクとして設立されて以来、生活者の立場から食生活や入浴、家事、室内環境など、エネルギー利用に関わる暮らしのあり方を考え、提言することを目的に研究を行っています。
※2 追手門学院大学経営学部 石盛真徳准教授、琉球大学法文学部 加藤潤三准教授、信州大学人文学部 岡本卓也准教授
※3 対象とする地域と一都三県全体について、コミュニティ要因16項目の満足度を比較したレーダーチャート
※4 コミュニティ要因16項目について対象とする地域を一都三県全体と比較し、地域の満足度、重視度の偏差値を算出し、それらが相対的に分布されたプロット図
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