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日本初、ガスと電気を組み合わせた業務用空調システム「スマートマルチ」を
最適運転制御するサービス「ENESINFO(エネシンフォ)」の
販売開始について

 

東京ガス株式会社
平成27年9月30日
広報部

 

東京ガス株式会社(社長:広瀬 道明、以下「東京ガス」)は、2016年4月に販売開始予定の、ガスヒートポンプ(以下「GHP※1」)と電気モータヒートポンプ(以下「EHP※2」)を同一冷媒系統に組み合わせた新しいコンセプトの業務用空調システム「スマートマルチ」を、遠隔で最適運転制御するサービス「ENESINFO(エネシンフォ)※3」(以下「本サービス」)を開発しました。
本サービスは、「スマートマルチ」とセットで販売し、スマートマルチ及び本サービスの適した業種である店舗・商業施設や事務所ビルなどを対象に、2015年10月から営業を開始し、2016年4月に販売開始します。

「スマートマルチ」は、東京ガス、大阪ガス株式会社、東邦ガス株式会社、パナソニック株式会社の4社で共同開発中の業務用空調システムで、GHPとEHPを同一冷媒系統に組み合わせた空調システムの開発は日本で初めてとなります。「スマートマルチ」は、GHPとEHPの運転状況や、エネルギー需給状況や季節・時間帯によって異なるエネルギー価格等をみながら、遠隔制御によりGHPとEHPを使い分けることで、エネルギーコストの削減を目指します。

本サービスでは、「スマートマルチ」のエネルギー使用量や運転データ等の情報を収集するとともに、時々刻々と変化するエネルギー需給状況やエネルギー価格を監視し、それらのデータをもとにGHPとEHPが最適な運転比率で運転するよう遠隔で最適制御します。
本サービスを活用して「スマートマルチ」を運転することで、同規模のEHPと比較して、ランニングコストを約20%低減することを実現しました。

東京ガスは、今後も電力ピークカットや省エネ・省CO2に貢献する空調システムの普及拡大に努めるとともに、お客さまが快適に省エネを実現できるような商品やサービスの開発、提案を進めてまいります。

※1: 圧縮機の駆動源にガスを使用したガスエンジン駆動式のエアコン「ガスヒートポンプ(Gas Heat Pump)」の略称。
※2: 圧縮機の駆動源に電気を使用した電動機駆動式のエアコン「電気モータヒートポンプ(Electric Heat Pump)」の略称。
※3: 色々なエネルギー(ENERGIA[伊])設備の良さを引き出し、組合せ、エネルギーを最適に制御していく様を、交響曲(SINFONIA[伊])のもつ意味と重ね合わせて表現しています。

本サービスのイメージ

本サービスの特長

(1)最適運転制御により、「スマートマルチ」のランニングコストを約20%低減

本サービスでは、「スマートマルチ」から収集したエネルギー使用量や運転データ等の情報や、エネルギー需給状況、エネルギー価格(電気料金・ガス料金)等のデータをもとに、GHPとEHPが最適な運転比率で運転するよう遠隔で制御します。
例えば、朝や夕方、夜間などにおいて電力需要が小さく電気料金が安価な領域ではEHP中心に運転し、電力需要が大きくなる日中はGHP中心に運転するなど、状況に応じて運転比率を変えることで、お客さまの使い方に合わせた、省エネ、省コストを実現します※4
本サービスでは、電力・ガス料金メニュー、GHPとEHPの機器効率、外気温度等を考慮した、最適運転のための制御ロジックの開発や、スマートマルチから得られたデータをもとに翌日の電力需要を予測する電力予測手法の開発等を行いました。これらの当社が独自開発した制御技術・予測技術により、遠隔監視センターにて、翌日の時刻別に最適な運転比率を演算することが可能になりました。当日は電力需要の監視も行いながら、予め指示された運転比率でスマートマルチを制御します。その結果、従来の、直近30分毎に電力需要量の推移を推定し、その都度制御を行うのみの一般的なデマンド制御と比べ、精度の高い安定した制御を実現しました。
本サービスは、太陽光や風力等の再生可能エネルギーの導入拡大や電力自由化等により想定される電力需給バランスや価格変動等の状況変化に対応するとともに、電力需給ひっ迫時等の節電要請にも対応することで、社会に貢献できるサービスです。

※4: エネルギー消費量を最小にするような運転比率や、CO2を最小にするような運転比率に制御することも可能です。

■夏期一日の運転イメージ

■状況に応じたGHP・EHPの運転比率イメージ

(2)見える化サービス

一日毎の「スマートマルチ」の運転状況、電力・ガスの消費量、本サービス利用による削減効果などを、お客さま専用のインターネットホームページでご確認いただけます。

■画面イメージ
時刻別運転状況 日別運転状況

「スマートマルチ」概要

2016年4月に販売開始予定の、GHPとEHPを1つの冷媒配管に接続して同一冷媒系統に組み合わせ、室外機に遠隔通信機能を有する遠隔アダプタ(コントローラ)を接続した空調システムです。室外機はGHP20馬力とEHP10馬力を組み合わせたものを1セットとし、一つの遠隔アダプタに最大8セットまで接続が可能です。
GHPとEHP、コントローラは汎用品を活用しイニシャルコストを抑えながら、コンプレッサー構造の異なるGHPとEHPを一つの冷媒系統に組み合わせるための連係制御技術の開発や冷凍機油の共通化、また通信仕様の共通化を行うことで、GHPとEHPを同一冷媒系統に組み合わせ、遠隔で最適運転制御することが可能な空調システムを実現しました。
お客さまの使い方やエネルギー需給状況、エネルギー価格等に合わせて、遠隔制御により、サーバ側からGHPとEHPを最適な比率で制御することで、お客さま毎に最適な運転を実現します。

 
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