東京ガス株式会社(社長:広瀬 道明、以下「東京ガス」)都市生活研究所は、このたび都市生活レポート「単身者のマンション購入と暮らし~マンション購入の経緯とライフスタイル~」を発行しました。
生活研究所は、1986年に社内シンクタンクとして設立されて以来、生活者の立場から食生活や入浴、家事、室内環境など、エネルギー利用に関わる暮らしのあり方を考え、研究・発信をおこなっています。
「単身世帯」は、「夫婦と子」の世帯数を超え、現在最も多い世帯の形となっています。今後、単身世帯の割合が増加するにつれて、住宅購入に関する状況の変化が予想され、住宅購入者に占める単身世帯の割合の増加が見込まれます。
そこで今回は、単身者のマンション購入に焦点を当て、単身でマンションを購入し、居住している単身者を性別、年代、年収という軸で分析することにより、マンション購入に関する実態と意識をまとめるとともに、そのライフスタイルや、今後の暮らしについてどのように考えているのかを明らかにしました。
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今回の調査結果のポイント |
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■本調査の分析軸
定量調査に先立って実施したインタビュー調査において、性別と年収によって購入に関する意識や行動に違いが見られたことから、定量調査の分析軸として<性別×年収>を設定した。年収軸は、一都三県在住の30~50代未婚者の年収の平均に近い400万円で分割した。
■本調査の分析グループ
調査対象者600人のうち、年収の回答のあった556人を4グループに分け、分析グループとした。
<調査対象>
一都三県在住 単身社会人男女 600人
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本レポートの分析グループ |
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■単身者のマンション購入に関する実態と意識
- 単身者のマンション購入理由は、「家賃を払うのがもったいない」。女性に特徴的な理由として、「持家の方が、質が良い」「老後の住まいとして」がある。
- 約半数は、一生住むつもりでマンションを購入している。
- 購入の平均金額は約3100万円。一括購入は、年収400万円未満グループに多い。
- 親などから資金援助を受けて購入した人は、全体の3割以上。男性よりも女性で高い。
- 女性は年収に関わらず、1LDK~2LDKを購入、男性年収400万円以上グループの約半数が3LDKを購入。
- マンション購入で楽しみだったことは、「自分好みの住まいの実現」。女性の方が、期待感が高い。
- 購入後、家で過ごすことや家事の頻度が増加した人は3割以上。インテリア購入は半数以上。
■マンション購入単身者のライフスタイル、生活観と今後の暮らし
- 女性の約2割はお弁当派。朝食・夕食も、週3回以上自炊する女性が6~7割。
- 家にいることが好きな割合は、特に女性が高い。また、住まいの満足度を上げるため、家に手間をかけているのは、年収400万以上の女性が最も高い。
- 女性の方が、「ひとり暮らしが自分に一番合っている(※1)」と思う割合が高く、「誰かと一緒に暮らすことはストレス(※2)」と感じる割合も高い。
- 結婚意向は全体に低く、男性より女性の方がさらに低い。結婚したいと思わない理由は、「束縛されたくない」「ひとりでも不自由がない」が上位。
- 結婚した場合の理想的な住まい方として、別居である「隣居」「週末婚」「通い婚」が男性は1割以下に対して、女性は3~4割。
(※1)ひとり暮らしは、今の自分に一番合った暮らし方だ |
(※2)誰かと一緒に暮らすことは、ストレスがたまる |
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■まとめ【4グループの特徴】
- 女性400万円以上 <クオリティ購入> ~住まいへのこだわり・投資NO.1
- 女性400万円未満 <カスタマイズ購入> ~自分であれこれ手をかけるのが好き
- 男性400万円以上 <結婚仮定購入> ~予定は未定だが、とりあえずファミリータイプ
- 男性400万円未満 <セーフティネット購入> ~転ばぬ先の安心のための自己防衛
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調査概要(回答者属性) |
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■定性調査
調査時期: | 2013年9月~10月 |
調査方法: | 訪問調査およびデプスインタビュー調査 |
調査対象: | 一都三県在住 30~59歳
単身社会人男女16名
持ち家・集合住宅にひとり暮らし |
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■定量調査
調査時期: | 2014年6月 |
調査方法: | インターネット調査 |
調査対象: | 一都三県在住30~59歳
単身社会人男女600名
- 持ち家・集合住宅にひとり暮らし
- 未婚、学生、無職は除く
- マンション購入歴:初回購入
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