東京ガス株式会社 平成26年6月10日 広報部
東京ガス株式会社(社長:広瀬道明、以下「東京ガス」)は、「横浜スマートシティプロジェクト※1」の一環として実施している「集合住宅版スマートハウス実証試験」(以下「本実証試験」)において、2013年度の電力ピーク時の受電電力についてディマンドリスポンス(DR)※2により、夏季58%、冬季49%※3と大幅な削減を実現しました。 本実証試験では、東京ガス磯子スマートハウスにおいて、2012年度から一次エネルギーを削減する3つの取り組み(後述の「集合住宅版スマートハウス実証試験」について参照)を実施しておりましたが、2013年度からは4つ目の取り組みとして、ディマンドリスポンスによる節電効果の検証を行いました。 具体的には、夏季(7~9月)および冬季(1月)の電力ピーク時(夏季:13~16時、冬季:17~20時)で「地域エネルギーマネジメントシステム(CEMS)」からのディマンドリスポンス発令を受けた際に、家庭用燃料電池「エネファーム」の発電量が最大となるような制御を行うなど、「統合制御システム※4」によって住棟全体の電力・熱の需要と供給を制御するとともに、「家庭用エネルギー管理システム(HEMS)」を用いて各戸に節電要請を行いました。
なお、東京ガス磯子スマートハウスは5月21日に、一般社団法人建築設備綜合協会が実施している「第12回環境・設備デザイン賞 第Ⅱ部門:建築・設備統合デザイン部門※5」で優秀賞を受賞しています。
東京ガスは、「チャレンジ2020ビジョン」で、分散型エネルギーシステムの普及・拡大、電力ピークカット・省エネ・省CO2に貢献するガス機器の普及・拡大、エネルギーを賢く使う「スマート化」の推進を掲げており、今後も天然ガスをお使いいただくすべてのお客さまに、環境に優しく、安心で豊かな生活を実現していただくことを目指します。
東京ガスの社宅として横浜市磯子区に建設した地下1階・地上4階建ての集合住宅(24戸)で、2012年4月から一次エネルギーを削減する取り組みを行い、省エネルギー化を目指すものです。2012年度は住棟全体の省エネを評価し、2013年度は家庭用エネルギー管理システム導入による各戸の省エネ効果の評価および電力ピーク時のディマンドリスポンスによる節電効果についても検証しています。
1. 「家づくり」の工夫による住棟全体の省エネ
(1)外断熱などの「高断熱仕様」、自然の風や光を積極的に取り入れた「パッシブ設計」の集合住宅に、再生可能エネルギー設備を最大限設置し、エネファームなどの分散型エネルギーシステムを導入。
(2)集合住宅全体で電気や熱の融通を行い、「統合制御システム」によって、エネファームや再生可能エネルギー(太陽熱利用ガス温水システム「SOLAMO」、太陽光発電)の効率的な制御を実施。
2. 「暮らし」の工夫による各戸のさらなる省エネ推進
(3)家庭用エネルギー管理システム(HEMS)によるエネルギーの見える化、居住者の省エネ行動の促進。
3. 電力ピーク時のディマンドリスポンスによる節電
(4)地域エネルギーマネジメントシステム(CEMS)が電力需要予測に基づき発する要請に応じ、統合制御システムがエネファーム、蓄電池などの制御を実施し、家庭用エネルギー管理システムにより居住者へ節電要請を実施。