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ノンフロン保冷材

目的


LNGや液体窒素等の極低温流体を取り扱う設備には、保冷材として硬質ポリウレタンフォーム(PUF)が利用されていますが、PUFの製造には発泡剤として当初はフロンHCFC-141bが使用されていました。

しかしながら、オゾン層を破壊し、また強力な温室効果を持つフロンについては、世界的に規制が強化されてきており、当社でも使用を避けるべきと判断しました。

そこで、コスト、納期、施工時間等は従来品と同等であり、フロンを使用しないことで地球環境に優しく、実機に適用可能な新たな炭酸ガス発泡保冷材を開発し、広く採用しています。

 

ノンフロン化への取り組み-炭酸ガス発泡PUFの開発


PUFの主原料はポリオールとポリイソシアネートであり、付加重合反応により高分子化合物のポリウレタンが生成されます。発泡剤にフロンを用いた場合、フロンがウレタン樹脂生成の反応熱により気化し、発泡・硬化します。
 
一方、フロン等に替えて水を添加すると、水とポリイソシアネートとの反応により炭酸ガスが発生します。この現象を利用して炭酸ガス発泡PUFは得られます。また、この際に生成する尿素結合によりウレタン樹脂の一部が結合します。
炭酸ガスはフロン類より熱伝導率が大きいこと、炭酸ガス発生の際に生成する尿素結合はウレタン結合と比較して柔軟性に乏しく脆化を招くことから、良好なPUFを得ることは困難でした。本開発においては、実用性の高い炭酸ガス発泡PUFを得るため、主原料であるポリオール、ポリイソシアネート、各種添加剤の種類・量の組み合わせを検討し、物性の改善を図っています。
 
発泡反応の相違
従来品(HCFC_141b発泡PUF) 開発品(炭酸ガス発泡PUF)
 
 

保冷性能


PUFは多数の微細な独立気泡より構成されています。炭酸ガス発泡PUFの低熱伝導率化を図るためには、気泡間の輻射を小さくする必要があり、気泡を微細化することが有効です。主にポリウレタン原液の配合検討・調整により炭酸ガス発泡PUFの気泡直径を現行品の半分程度とする微細化に成功しました。この気泡の微細化により、炭酸ガス発泡PUFの熱伝導率は、LNG地下タンクの各種仕様を規定している「LNG地下式貯槽指針」(日本ガス協会)の熱伝導率を満足しました。また、引張、圧縮、せん断および曲げ強度、クリープ特性も従来品と同等であり、当社の他、業界全体で広く採用されています。
 
開発品の熱伝導率

 

PUFの電子顕微鏡写真
 
従来品(HCFC_141b発泡) 開発品(炭酸ガス発泡)

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