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日本初 電池式で10年駆動可能な低消費電力設計を実現した
多段中継無線機の開発について

東京ガス株式会社
平成26年3月13日
広報部

 

東京ガス株式会社(社長:岡本 毅、以下「東京ガス」)は、このたび、大阪ガス株式会社(社長:尾崎 裕)、東邦ガス株式会社(社長:安井 香一)、富士電機株式会社(社長:北澤 通宏)、パナソニック株式会社(社長:津賀 一宏)、東光東芝メーターシステムズ株式会社(社長:青木 勲)と共同で、低消費電力設計による電池式での長期駆動を実現した多段中継無線機(以下「本無線機」)を開発しました。単三型リチウム一次電池2本で10年間長期駆動する多段中継無線機の開発は、日本で初めてとなります。

本無線機は、お客さま宅のガスメーターの指示数(以下「メーター指示数」)等のデータを、複数のガスメーターを経由しながらリレー伝送(多段中継)する、近距離通信型の多段中継無線機です。
本無線機は、無線機間の信号の送受信方式を、連続式ではなく5秒に1回にする方式(間欠動作方式)にしたことなどにより、低消費電力設計を実現し、電池式でありながら10年間の長期駆動を可能にしました。
また、通信時の無線状況に応じて経路を自動で選択する機能を実装することにより、高い通信の信頼性を実現するとともに、920MHz帯の周波数の無線を使用することにより、通信速度も従来と比較して40倍向上しました。

現行の無線機※1は、無線の電波が直接届く範囲内での通信に限定されるため、ガスメーターの指示数を確認する検針員のいる路上から無線の電波が届く5階建て以下の建物にしか使用することができず、通信にも時間がかかるといった課題がありましたが、本無線機の開発により、データを多段中継することが可能となったため、6階建て以上の商業ビルや中高層マンション等においても無線による検針※2ができるようになりました。

本無線機は、日本で初めて「Uバスエア※3」に適合しており、将来的にはLPガスや水道のメーター等他のインフラ事業者のメーターにも装着することができ、共同でデータ伝送も可能となります。また、ガス漏れ警報器等のセンサーと接続することにより、警報器が作動した場合には自動でガス
メーターを遮断するといった付加価値サービスへの展開も期待できます。「Uバスエア」は、スマートメーター向け無線装置を含む低電力消費の無線製品を対象とした認証サービスを行う業界団体※4においても標準化される予定のため、異なるメーカーの無線機同士での相互接続や、新たなメー
カーの参入も容易となり、無線機の普及拡大が期待できます。

東京ガスは、2014年3月26日から、東京ガスの社宅に本無線機を導入し、無線による検針の試験を行う予定です。

東京ガスは、天然ガスをお使いいただくすべてのお客さまの、環境に優しく、安心で豊かな生活の実現に貢献してまいります。

※1: 現在、検針は検針員が各ガスメーターの「メーター指示数」を目視確認して行いますが、「メーター指示数」を確認することが難しい建物では、無線機を利用して検針員のいる路上から「メーター指示数」のデータを収集しています。
※2: 「メーター指示数」を確認する作業
※3: 都市ガス業界、LPガス業界、水道メーター業界が参加する「NPO法人テレメータリング推進協議会」において標準化されている無線用の通信規格であり、スマートメーター用無線国際標準規格IEEE 802.15.4gに準拠しています。
※4: 「Wi-SUNアライアンス」(http://www.wi-sun.org

本無線機の外観

多段中継無線の概要(イメージ)

以上

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