東京ガス株式会社(社長:岡本 毅、以下「東京ガス」)とパナソニック株式会社(社長:津賀 一宏、以下「パナソニック」)は、家庭用燃料電池「エネファーム」(以下、「エネファーム」)の新製品を共同で開発しました※1。パナソニックは、東京ガスと共同で開発した「燃料電池ユニット」を製造し、東京ガスの子会社である株式会社ガスターから調達する「貯湯ユニット」※2および「バックアップ熱源機」※2と組み合わせて東京ガスに供給します。東京ガスは、本年4月1日(月)から新製品を発売します。
新製品は、部品点数の削減などにより希望小売価格で現行品よりも約76万円低価格の1,995,000円(税込、設置工事費別、標準タイプのバックアップ熱源機の場合)を実現するとともに、総合効率は世界最高※3となる95.0%(LHV)※4を達成しました。なお、「エネファーム」の希望小売価格が、200万円を下回るのは日本で初めてとなります。
また、機器の奥行き寸法を削減することなどによって設置スペースの奥行き寸法を小さく(現行品900mm→750mm)できたこと、さらにはバックアップ熱源機※5を貯湯ユニットから分離したことなどにより、これまで以上に様々な設置スペースに柔軟に対応できるようになりました。
さらに、「エネファーム」のリモコンに日本で初めてカラーディスプレイを標準装備し、画面も大型化することによって、文字やグラフがより見やすくなりました。
新製品は、東京ガスとパナソニックが共同開発して一般販売する3機種目の製品となります。
「エネファーム」は、2009年5月に世界で初めて一般販売を開始し、2012年12月末までにパナソニックが全国で累計約21,000台を出荷、内東京ガスが累計約15,000台の販売を行なっています。2013年度は、パナソニックが2012年度見通しの1.5倍となる年間15,000台以上※6の生産体制を構築し、東京ガスが2012年度目標である7,100台の1.7倍となる販売台数12,000台を目指します。
両社は、「エネファーム」の普及を通じてお客さまの快適な暮らしと地球環境の保全、電力ピークカットなどに貢献してまいります。
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本製品の外観 |
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※1:開発にあたっては、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託業務の結果得られた成果を一部活用しています。
※2:「貯湯ユニット」および「バックアップ熱源機」は、東京ガス、株式会社ガスターおよびリンナイ株式会社が共同で開発しました。
※3:家庭用燃料電池コージェネレーションシステムにおいて(2013年1月17日現在、パナソニック調べ)。
※4:低位発熱量基準(Lower Heating Value)の略。燃料ガスを完全に燃焼したときの発熱量から水蒸気の凝縮潜熱を差し引いた値。(対比:HHV=高位発熱量基準、HHV≒0.903×LHV)
※5:暖房用温水を加熱したり、貯湯タンクにお湯がなくなった場合にお湯をつくります。
※6:パナソニックは東京ガス以外の都市ガス会社にも本製品を供給し、各都市ガス会社が本年4月1日以降順次発売する予定です。
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主な特長 |
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1.大幅な価格の低減と世界最高の総合効率を実現
新製品はシステムの簡素化により部品点数を従来モデル比約20%削減したことや、主要デバイスである発電を行うスタックと、都市ガスから水素をつくる燃料処理器の材料の見直し、貯湯タンクの小型化などによって、希望小売価格で現行品よりも約76万円低価格の1,995,000円(税込、設置工事費別、標準タイプのバックアップ熱源機の場合)を実現しました。なお、「エネファーム」の希望小売価格が、200万円を下回るのは日本で初めてとなります。また、発電時に発生する熱を回収する経路の断熱強化などによって排熱回収効率を高めた結果、総合効率は世界最高となる95.0%(LHV)を達成しました。
2.設置性の向上
機器の奥行き寸法削減(現行品480mm→400mm)と、これまで機器の背面部で行っていた燃料電池ユニットと貯湯ユニットの接続を機器の下部で行うことで、設置スペースの奥行き寸法を小さく(現行品900mm→750mm)できたこと、さらには「バックアップ熱源機」を「貯湯ユニット」から分離したことなどにより、これまで以上に様々な設置スペースに柔軟に対応できるようになりました。設置スペースに制約の多い首都圏の戸建住宅などに、より導入いただきやすくなります。また、バックアップ熱源機は暖房・追いだき・給湯機能を装備した標準タイプの他に、同機能を有し狭小スペース向けの「スリムタイプ」、追いだき・給湯専用の「風呂給湯タイプ」など4種類のラインナップがあり、設置スペースや機能に応じて最適な機種を選択いただけます。
3.業界初のカラーリモコン(台所および浴室に設置)
「エネファーム」のリモコンに、日本で初めてカラーディスプレイを標準装備。画面サイズも大型化(3.5インチ→4.3インチ)し、文字やグラフが見やすくなりました。また、「エネファーム」と太陽光発電の両方を導入する「ダブル発電」の住宅では、太陽光発電も含めた家全体の発電情報や、「エネファーム」の発電による太陽光発電の売電量増大効果も表示します。さらには、「今日の実績」ボタンを設け、エネファームの運転による電力やお湯の自給率・エコ貢献(CO2削減量)などをワンプッシュで簡単にご覧いただけるようになり、お客さまのさらなる節電や省エネ行動を促進します。
4.耐久性の向上と発電出力の最適化
スタック内部にあり、発電を行う心臓部である電解質膜の耐久性向上などにより、現行品の20%増となる6万時間の運転を可能にしました。また、発電出力の下限を下げる(現行品250W→200W)ことにより、電力需要の少ないお客さまにもより導入いただきやすくなりました。
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現行品との違い |
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●システム構成〜「貯湯ユニット」から「バックアップ熱源機」を分離した新ユニット構成〜
●設置性の向上〜設置スペースの奥行き寸法を削減(現行品900mm→750mm)〜
●リモコン(台所・浴室設置)〜カラー化と大型化で文字やグラフがより見やすくなったリモコンの液晶画面〜
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