東京ガス株式会社(社長:岡本 毅、以下「東京ガス」)と三浦工業株式会社(社長:橋 祐二、以下「三浦工業」)は、工場の生産工程等で排出される使用しきれない廃温水を蒸気に変換する「廃温水熱利用蒸気発生装置(VS-400M)」(以下「本装置」)を共同で開発しました。蒸気を多用する工場等では、廃温水を蒸発させて低圧蒸気として再利用する方法の1つとして、熱交換器と圧力容器(フラッシュタンク)を組み合わせたシステムを導入しています。本装置は、効率の高い熱交換器を圧力容器内部に装備して、従来のシステムでは個別に設置していた熱交換器と圧力容器を一体化しました。これによって、標準的な場合で約6割の設置スペースを削減するとともに、施工性を向上し、施工費を低減します。
三浦工業は、生産工程で発生する廃温水を蒸気として回収する提案を全国の工場向けに実施し、来年4月から本装置の販売を開始します。年間販売目標は20台です。
東京ガスと三浦工業は今後、本装置を活用し、ガスエンジンコージェネレーションシステムの廃熱を温水ではなく蒸気として回収するシステムの開発※1に取り組みます。工場においては、温水の利用用途が限られている一方で、蒸気は加熱や殺菌等の生産工程に幅広く利用できます。ガスエンジンコージェネレーションシステムでは、発電する際に生じる廃熱を蒸気と温水に分けて回収しますが、回収した温水も本装置を活用して蒸気に変換することで、廃熱から得られる蒸気量を増大することができます。
本装置は、2012年11月20日(火)〜22日(木)に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催するエネルギーソリューション総合展
「熱電プラザ2012」※2で展示します。