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「第25回建築環境デザインコンペティション」入賞者を発表
- 課題『場所に向かい合うコミュニティ施設』 -

東京ガス株式会社
平成23年11月30日
広報部

 

   東京ガス株式会社(社長:岡本 毅、以下「東京ガス」)は、このたび、本年5月1日から作品を募集しておりました「第25回建築環境デザインコンペティション」(後援:社団法人日本建築学会、社団法人空気調和・衛生工学会、株式会社新建築社)の入賞者を決定しました。

第25回建築環境デザインコンペティション受賞作品
応募作品数137点
最優秀賞 1点  
  吉田 清人   他8名(KAJIMA DESIGN / 株式会社 アルモ設計 / G.D.S)
優秀賞 3点  
  今井 宏   他6名(清水建設株式会社)
  田原 雄一郎   他3名(千葉大学大学院 / フリー / 千葉大学)
  奥村 崇芳   他2名(京都工芸繊維大学大学院)
佳作賞 10点  
  石川 翔一   他1名(名古屋工業大学大学院)
  内海 直彦   他5名(株式会社 ジェイアール東日本建築設計事務所)
  田持 成輝   他7名(KAJIMA DESIGN / 株式会社 アルモ設計)
  石本 一樹   他4名(株式会社 竹中工務店 / 北海道大学大学院)
  坂間 慶介   他1名(大和ハウス工業株式会社)
  中村 祥子   他1名(フリー / 清華大学建築学院)
  石毛 貴人   他3名(株式会社 大林組)
  竹尾 昌   他5名(株式会社 竹中工務店)
  六車 誠二   他3名(六車誠二建築設計事務所)
  黒田 真悠   他7名(KAJIMA DESIGN / 株式会社 アルモ設計)

   東京ガスは、環境にやさしい都市づくりに貢献していきたいと考えており、本コンペティションの実施を通して、これからますます活躍が期待される建築業界の方々や建築を専攻する学生の方々の飛躍の一助となり、ひいては建築業界の発展に微力ながらも貢献できればと考えております。

建築環境デザインコンペティションとは

   1987年から開催し、今回で25回目の本コンペティションは、毎回、設計事務所や建設会社などの実務に携わっている方々や、将来有望な若手の設計者、建築専攻の学生の方々など、想像力にあふれた非常に高いレベルの作品が寄せられ、内外から高い評価をいただいております。
   本コンペティションは、一般の建築デザインコンペティションとは異なり、「建築と設備のトータルな調和」という考え方に基づき、デザイン性だけではなく、機能性と環境との調和を求めて、建物の設備計画も合わせて提出いただくことが大きな特徴です。

課題『場所に向かい合うコミュニティ施設』について

   コミュニティ施設は、日本社会の近代化のシンボルとして、戦後、日本各地区につくられるようになった。新しく近代社会を構成する役割を担って、近代化のイメージを社会計画と建築で表現したのがコミュニティ施設である。
   はじめは希望をもって迎え入れられ、それなりの成果を挙げたコミュニティ施設ではあったが、社会の急激な変動に対応できず、施設の画一的な内容や形態が実情と乖離していった。たとえば働く人たちにとってはそれぞれ職場でのコミュニティの方が大切となり、学生も教育環境の中での交流が主になっていった。
   そうした経緯から、コミュニティ施設が建つ場所の問題を、個別に考える必要があるという認識も生まれてきた。近代化というひとつの方程式で解くのではなく、その場所における個々の解答を求めなければならないと気付いたのである。精神的にも皆さまざまな方向を向いていることを理解した上で、新しい心の絆を考えなければならなくなってきた。
   建築ではいままでも場所性は大きな要素ではあった。そしてその個別性をどのように普遍化に近付けるかが、近代建築の目標であった。しかし改めて個別性と普遍性の関係に問われているのは、個別性と普遍性を対等に睨みながら、その場所固有の解答を出すことである。
   「場所に向かい合うコミュニティ施設」のあり方は、その問題に積極的に取り組むことを求めるものである。具体的な場所を応募者が各自に想定し、その場所に向き合ったコミュニティ施設の内容を構築して、その器となる建築を描き出してもらいたい。
またそうした考えを進めていくなかで、建築と設備の新しい調和のあり方が浮かび上がってくるかもしれない。これからの時代と社会を形づくるにふさわしい「場所に向かい合うコミュニティ施設」の提案とデザインを期待している。

今回のコンペティションおよび作品の特徴

   今回の課題「場所に向かい合うコミュニティ」は、血縁、地縁などによるコミュニティが崩れつつある現代社会において、場所性を考慮したコミュニティと、それにふさわしい施設を考え、建築と設備を通して提案することを求めた難しい課題であったにも関わらず、137件という多数の作品が寄せられました。豊かな発想と技術的な知識を盛り込んだ素晴らしい作品が数多くあり、審査委員の先生方による熱のこもった議論の末、一次審査会では優秀賞4作品と、佳作賞10作品が選出されました。
   公開審査会では、優秀作品4作品のプレゼンテーションを経て、KAJIMA DESIGN 吉田清人 他8名の作品「まわり窯のレシピ」が最優秀賞に選ばれました。

公開審査の模様、受賞作品の公開

   受賞内容の詳細については、雑誌『新建築』2012年2月号(2012年2月1日発行予定)にて発表します。また、建築環境デザインコンペティションのオフィシャルサイトにて、12月中旬から受賞者作品ほか、結果詳細について公開します。
   建築環境デザインコンペティションのオフィシャルサイト(http://kenchiku.tokyo-gas.co.jp/

以上

【参考】第25回建築環境デザインコンペティション実施概要

1. 課題 『場所に向かい合うコミュニティ施設』
2. 応募対象 建築設計事務所、総合建設会社、建築専攻学生などの意匠または設備設計(志望)者およびその組合せチーム
3. 賞金 最優秀賞 150万円(1点)
    優秀賞 50万円(3点)
    佳作賞 20万円(10点)
4. 審査方法 作品審査は応募全作品を対象とした一次審査会を経て、一次審査通過者による公開審査(プレゼンテーション / 審査員によるヒアリング)により最優秀賞を決定します。
5. 審査委員 委員長 隈 研吾 氏 (東京大学 教授)
    委員 岡本 慶一 氏 (株式会社日建設計 代表取締役社長執行役員)
    尾崎 勝 氏 (鹿島建設株式会社 常務執行役員建築設計本部本部長)
    佐藤 信孝 氏 (株式会社日本設計 取締役常務執行役員 環境担当CIO)
    田辺 新一 氏 (早稲田大学理工学術院創造理工学部建築学科 教授)
    千葉 学 氏 (東京大学大学院 准教授)
    手塚 貴晴 氏 (東京都市大学 教授)
    松田 明彦 (東京ガス株式会社 都市エネルギー事業部長)
    コーディネーター 馬場 璋造 氏 (建築情報システム研究所 代表)
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