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クイーンズランド・カーティスLNGプロジェクトからの液化天然ガス購入と
同プロジェクトへの参画に関する契約の締結について
〜非在来型天然ガスから生産されるLNGを購入する契約を日本で初めて締結〜

東京ガス株式会社
平成23年3月7日
広報部

 

   東京ガス株式会社(社長:岡本 毅、以下「東京ガス」)は、本日、BGグループ(以下「BG」)がオーストラリアのクイーンズランド州で推進しているクイーンズランド・カーティスLNGプロジェクトからの液化天然ガス(以下「LNG」)の購入、および同プロジェクトへの参画に関する契約を同社と締結いたしました。

   本プロジェクトは、クイーンズランド州のスラット(Surat)盆地を中心とする石炭層に存在する非在来型天然ガス「コール・ベッド・メタン(Coal Bed Methane、以下「CBM」)」をカーティス島で液化し、LNGとして出荷するものです。東京ガスは、2010年3月にBGと基本合意書を締結して以来、立ち上げ買主として最終合意に向けて協議を進め、日本で初めて、非在来型天然ガスから生産されるLNGの売買契約を締結いたしました。同売買契約には、BGが所有するLNGポートフォリオ※1からの供給も含まれます。これにより競争力に加えて、LNG調達の安定性と柔軟性をより高めるものとなっております。
   CBMは、シェールガスやタイトサンドガスと並ぶ非在来型天然ガスの一種です。非在来型天然ガスは、これまで開発が困難とされていましたが、技術革新により近年生産量が大きく伸びております。また非在来型ガスは世界に幅広く存在し、CBM、シェールガス、タイトサンドガスを合わせた資源量は約920兆m3※2とされています。非在来型天然ガスの開発は、現在の天然ガスの可採年数約63年※3を飛躍的に向上させ、天然ガスの安定供給確保に貢献することが期待されます。
   東京ガスは、非在来型天然ガスの開発となる本件に立ち上げ買主として参画することで、プロジェクトの実現とLNG供給量の増加に貢献するとともに、CBMから生産されるLNGを購入することで、LNG調達の選択肢を大きく拡げることができます。今後も競争力のあるLNGを安定的に確保するとともに、LNGバリューチェーンにおける事業を積極的に展開してまいります。

※1: BGが保有する、本プロジェクト以外の複数の供給源からのLNG。
※2: 出典「SPE103356論文」。資源量とは、ある地域内に理論的に存在する資源の極限量あるいは将来の探鉱によって付加されると考えられる量です。
※3: 在来型の天然ガスの確認埋蔵量である約187兆m3を世界生産量の約3兆m3で割った値。数字の出典は「BP Statistical Review of World Energy June 2010」。確認埋蔵量とは、既に発見された鉱床に残存している鉱量のうち、高い確率(90%)で回収が可能と見込まれる量です。

LNG売買契約の概要

売主 BGグループ
買主 東京ガス株式会社
契約期間 2015年から20年間
契約数量 120万トン/年
受渡条件 Ex-ship(着桟渡し)

権益売買契約の概要

売主 BGグループ
買主 Tokyo Gas QCLNG Pty Ltd(東京ガスQCLNG社)
東京ガス100%出資のオーストラリア法人
取得内容 ガス田1.25%、第2液化トレイン2.5%の権益を取得

参考資料

クイーンズランド・カーティスLNGプロジェクトの概要

ガス田 オーストラリア クイーンズランド州スラット(Surat)盆地を中心とするCBM鉱区
資源量 約21兆立方フィート(Tcf)(約5,600億m3
液化能力 425万t/年×2系列=850万t/年
出荷基地 カーティス島 グラッドストーン

CBMについて

   石炭層に存在する微細な亀裂(クリート)の表面に天然ガスが吸着しているものです。米国では1980年代から商業生産しており、同国内の天然ガス消費量の約10%を占め、オーストラリアでは2000年代に入り本格的に利用されております。豪州東海岸で建設予定のLNGプロジェクトが全て立ち上がれば、LNG供給量は年間5,000万トン※4を超えると試算されています。これは、東京ガスの2009年度LNG受入量約1,000万トンの5倍、日本の2009年度輸入量約6,600万トンの約75%に相当します。

※4 出典「Queensland LNG industry」(2010年11月クイーンズランド州政府発行)。

BGの概要

社名 BG Group plc (ビージー・グループ・ピーエルシー)
住所 100 Thames Valley Park Drive, Reading, Berkshire, United Kingdom
代表者 Mr. Frank Chapman(フランク・チャップマン)
   BGは、原油および天然ガスの探鉱、開発、輸送、供給、発電に関する統合的な事業を行っており、エジプト、トリニダード・トバゴなどにおけるLNG開発に携わっています。年間LNG取扱量は約1,400万トンに上り、スポット取引などによる日本へのLNG供給実績もあります。

地図

地図 CBM鉱区 カーティス島 グラッドストーン
以上
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