東京ガス株式会社(社長:岡本 毅、以下「東京ガス」)都市生活研究所では、このたび、都市生活レポート「美容におすすめ 10の季節風呂」を発行しました。
「入浴」は日本人の生活になくてはならないもので、近年はただ清潔に保つという目的にとどまらず、リラックスする、親子のコミュニケーションの場として、また、入浴の効果としては美容面や健康面の入浴効果も注目されています。
都市生活研究所(http://www.toshiken.com/)は、1986年社内シンクタンクとして設立されて以来、都市で生活する人々が求める今後の暮らしについて調査研究をかさね、なかでも、入浴に関しては、数多くの情報発信をしてまいりました。
今回は、美容効果を高める、お風呂で楽しめる季節の素材を紹介します。
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「美容におすすめ 10の季節風呂」生理実験の概要と主な結果 |
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[実験概要] |
特に女性に関心が高い美容の観点から、季節の素材の肌への効果(保湿、肌荒れ改善など)と温まり効果を検証する実験を行った。具体的には、入浴素材の美容効果・温まり効果について、さら湯を対照に検証した。 |
[調査概要] |
■実験方法: |
入浴素材を入れたお湯での足浴、さら湯での足浴を行い(ともに両足での足浴)肌への効果や温まり効果について、足浴1回前後の測定を行った。 |
■実験期間: |
2009年9月24日〜10月9日 |
■実験条件: |
室温 22℃ |
足浴 40℃、20分 |
■入浴素材: |
<春>カモミール(乾燥)、グレープフルーツ(生果皮) |
<夏>セロリ(生葉) |
<秋>柿の葉(乾燥)、米ぬか |
<冬>昆布、日本酒 |
<通年>パセリ(生)、ハチミツ、ハトムギ(乾燥) |
■素材の選定基準: |
(1)美容効果が期待できる素材 |
(2)季節感を感じる素材 |
(3)日常生活で手に入れやすい、身近な素材 |
■被験者: |
30代女性、1素材につき3名 |
■実験方法: |
(1)肌水分量(2)水分蒸散量(3)マイクロスコープ画像(4)キメ画像(5)キメ係数(6)剥離角質細胞画像(7)肌色値(8)皮膚温(9)皮膚血流量(10)酸素ヘモグロビン量(11)主観評価 |
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[実験結果要旨] |
素材ごとの検証結果。それぞれの素材を入れたお湯の入浴で期待できる効果。 |
<春> |
(1) |
カモミール:「肌荒れ改善」、「保湿」、「血行促進」。 |
(2) |
グレープフルーツ:「保湿」、「肌荒れ改善」。 |
<夏> |
(3) |
セロリ:「肌荒れ改善」、「肌の明るさ」。 |
<秋> |
(4) |
柿の葉:「肌荒れ改善」、「肌の明るさ」、「保温」。 |
(5) |
米ぬか:「保温」。 |
<冬> |
(6) |
昆布:「保湿」、「肌荒れ改善」、「保温」。 |
(7) |
日本酒:「保湿」、「肌荒れ改善」、「肌の明るさ」。 |
<通年> |
(8) |
パセリ:「保湿」、「肌荒れ改善」、「肌の明るさ」、「保温」。 |
(9) |
ハチミツ:「保湿」、「肌荒れ改善」。 |
(10) |
ハトムギ:「肌荒れ改善」、「血行促進」。 |
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■まとめ |
今回は美容に着目し、肌への効果、温まり効果の期待できる季節のお風呂の素材を取り上げ、その効果を検証した。その結果、私たちの生活に身近な季節の素材の中には、美容に効果のあるものがあることがわかった。実証は足浴で行ったが、浴槽浴でも同じように効果が期待できる。入浴は、毎日の行為であるという意味で、現代の忙しい生活の中でも継続しやすく、より美容に役立つ方法の1つである。さらに、身近な季節の素材を使い、環境にもよい入浴を提案するものである。 |
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