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「第23回建築環境デザインコンペティション」入賞者を発表
課題『風と生きる建築』

東京ガス株式会社
平成21年12月9日
広報部

 

   東京ガス株式会社(社長:鳥原光憲)は、このたび、本年5月1日から作品を募集しておりました「第23回建築環境デザインコンペティション」(後援:社団法人日本建築学会、社団法人空気調和・衛生工学会、株式会社新建築社)の入賞者を決定いたしました。

第23回建築環境デザインコンペティション受賞作品
課題『風と生きる建築』
応募作品数238点
最優秀賞 1点 橋本 佳典 他6名 株式会社ジェイアール東日本建築設計事務所
優秀賞 3点 鶴見 博之 他5名 大成建設株式会社
    佐藤 剛也 他6名 清水建設株式会社/株式会社 ピーディーシステム
    野村 恒司 他8名 KAJIMA DESIGN株式会社/アルモ設計
佳作賞 10点 菊田 剛正 他3名 株式会社日建設計/日建設計コンストラクション・マネジメント株式会社/株式会社 東京日建設計
    美濃部 幸郎   美濃部幸郎アトリエ
    沼田 聡   フリー
    堀口 亮輔 他5名 株式会社 大林組
    川上 早千絵 他1名 株式会社 日建設計/apgm
    齋藤 隆太郎 他3名 株式会社竹中工務店/TAKエンジニアリング/宮城大学大学院
    小林 進 他1名 株式会社 アイ・ピー・コンサルタンツ/有限会社 津守
    甘粕 敦彦 他3名 株式会社 日建設計
    笈入 瑛永 他1名 東京電機大学大学院
    鈴木 伶央 他2名 AA School/University of East London

建築環境デザインコンペティションとは

   1987年から開催し、今回で23回目の本コンペティションは、毎回、設計事務所や建設会社などの実務に携わっている方々や、将来有望な若手の設計者、建築専攻の学生の方々など、想像力にあふれた非常に高いレベルの作品が寄せられ、内外から高い評価をいただいております。
   本コンペティションは、一般の建築デザインコンペティションとは異なり、「建築と設備のトータルな調和」という考え方に基づき、デザイン性だけではなく、機能性と環境との調和を求めて、建物の設備計画も合わせて提出いただくことが大きな特徴です。

課題『風と生きる建築』について

   今回の課題は以下のとおりです。(全文は【参考2】をご参照ください)

   風は人間にとっては味方にもなれば敵にもなる。それが自然現象の本質であることをまず知らなければならない。資源やエネルギーの使用を抑えようと考えられるようになってきた現在、建築は風に対して過剰防御になっていると考えられないであろうか。とくに四季の豊かな日本では、1年を通して半分ぐらいは自然環境との共生が可能である。風と生きる建築を考えてもよいのではないか。
   風から守ることと、風をコントロールしながら人間生活に生かすことを、建築計画と設備計画が手を携えて、自然を利用した新しい方策として求めたい。
   その建築の種類や規模、立地はどのようなものであってもよい。各自具体的な建築を想定して、風を生かす建築のあり方を提案してもらいたい。

今回のコンペティションおよび作品の特徴

   環境への関心が高まる中、今回は再生可能エネルギーである風との共生を取り上げたテーマであり、近年の応募作品数を大きく上回る238件という多数の作品が寄せられました。建築と設備と自然環境という要素について多くのアイデアが詰め込まれており、技術的な側面から検討・工夫を重ねられたものも多くありました。審査委員の先生方の熱気あふれる議論が重ねられ、事前審査では優秀作品4作品と、佳作賞10作品が選出されました。
   公開審査会では、優秀作品4作品のプレゼンテーションを経て、橋本佳典さん他6名の作品「原風景に生きる風」が最優秀賞に選ばれました。

公開審査の模様、受賞作品の公開

   公開審査の模様および受賞作品の公開につきましては、以下のスケジュールで行う予定です。
  1. 受賞内容の詳細については雑誌『新建築』2010年2月号(2010年2月1日発行)にて発表いたします。
  2. 建築環境デザインコンペティションオフィシャルサイト(http://kenchiku.tokyo-gas.co.jp/)にて、12月中旬から受賞者作品ほか、結果詳細について公開をいたします。

   東京ガスは、環境にやさしい都市づくりに貢献していきたいと考えており、本コンペティションの実施を通して、これからますます活躍が期待される建築業界の方々や建築を専攻する学生の方々の飛躍の一助となり、ひいては建築業界の発展に微力ながらも貢献できればと考えております。

【参考1】第23回建築環境デザインコンペティション実施概要

1. 課題 『風と生きる建築』
2. 応募対象 建築設計事務所、総合建設会社設計部、建築系学生などの意匠または設備設計(志望)者およびその組合せチーム
3. 賞金 最優秀賞 150万円(1点)
    優秀賞 50万円(3点)
    佳作賞 20万円(10点)
4. 登録 開始 2009年5月1日、締切 2009年10月9日
  • インターネット(http://kenchiku.tokyo-gas.co.jp/)よりご登録下さい。
  • 郵便あるいはFAXにて登録の場合は、「建築環境デザインコンペティション」と明記し、住所、氏名、年令と、勤務先または学校名の住所、電話、FAX、E-mailアドレスを書き添えてお申し込み下さい。登録票をお送りいたします。
 
5. 作品募集 締切 2009年10月20日  
6. 審査委員 委員長 内藤 廣氏 (東京大学大学院教授/内藤廣建築設計事務所代表)
    委員 新居 千秋氏 (武蔵工業大学教授/新居千秋都市建築設計代表)
    井上 隆 氏 (東京理科大学教授)
    大高 一博氏 (株式会社日建設計常務クライアントリレーション部門代表)
    可児 才介氏 (大成建設株式会社専務役員)
    妹島 和世氏 (慶應義塾大学客員教授/妹島和世建築設計事務所代表)
    山田 幸夫氏 (株式会社久米設計代表取締役社長)
    松田 明彦 (東京ガス株式会社都市エネルギー事業部長)
    コーディネーター 馬場 璋造 (建築情報システム研究所 代表)
7. 発表 審査結果は入賞者に通知するとともに『新建築』2010年2月号に発表いたします。
8. 登録・作品応募先およびお問い合わせ先
    建築環境デザインコンペティション係
〒113-0034 東京都文京区湯島2-30-8
TEL:03-3818-1961 (t-gas@kenchiku.co.jp

【参考2】『風と生きる建築』課題全文

   風は空気が流れる自然現象である。それは人間にさまざまな影響をもたらす。ときにはやさしく、ときには激しく、冷たいときもあれば暑いときもある。人間にとっては味方にもなれば敵にもなる。それが自然現象の本質であることを、まず知らなければならない。
   建築はそのなかに住む人間を守るものであるから、外からの強い風に対しては守りの姿勢をとる。暑さや寒さに対しても同じである。構造や外装の技術は、その目的で発達してきた。そして一方、内部環境としては、快適さを確保するため設備技術が使われてきた。
   しかし資源やエネルギーの使用を抑えようと考えられるようになってきた現在、建築は風に対して過剰防御になっていると考えられないであろうか。
   とくに四季の豊かな日本では、1年を通して半分ぐらいは自然環境との共生が可能である。頑なな防御の姿勢をときほぐし、風と生きる建築を考えてもよいのではないか。それは決して無防備になることではない。さらに進んだ知恵と技術で、エネルギーミニマムの方法を構築することである。それは風を生かした建築作法といえるであろう。
   風から守ることと、風をコントロールしながら人間生活に生かすことは、決して矛盾することではない。現代の知恵と技術をもってすれば、可能なはずである。そこでは建築計画と設備計画が手を携えて、自然を利用した新しい方策を見出すことが求められる。
   それは人類が地球上にできる限り長く生存していくために欠かせない視点のひとつといえるであろう。
   その建築の種類や規模、立地はどのようなものであってもよい。各自具体的な建築を想定して、風を生かす建築のあり方を提案してもらいたい。

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