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「三菱一号館」ライトアップと明治のガス灯
4月30日(木)から点灯開始

三菱地所株式会社
東京ガス株式会社
平成21年4月27日

 

 三菱地所株式会社は、4月30日(木)に竣工する「三菱一号館」のライトアップを、同日から開始します。また、東京ガス株式会社が、同敷地内に設置したガス灯10基も同日から点灯を開始します。
 これは、明治時代の建造物「三菱一号館」を復元し、歴史的な景観を再現して都市の記憶の継承を目指す三菱地所の計画に、東京ガスが賛同し実現したものです。
 設置したガス灯は、明治時代当時、丸の内周辺に設置されていたガス灯を復元したもので、同地区においては初の復元となります。
 ライトアップで浮かび上がる赤煉瓦ビルとそのやわらかで優しい炎のガス灯により、明治時代に想いを馳せ、新しい幻想的な夜の丸の内をお楽しみ頂けます。

三菱一号館概要

所在地 : 千代田区丸の内二丁目6番2号
敷地面積 : 約2,055m2
延床面積 : 約6,000m2
階数 : 地下1階・地上3階
構造 : 煉瓦組積造
設計監理 : 株式会社三菱地所設計

ご参考

三菱一号館

  • イギリス人建築家ジョサイア・コンドルの設計により、1894年(明治27年)に竣工した、丸の内最初のオフィスビル「三菱一号館」を、当時の設計図、解体時の実測図、保存部材等により可能な限り忠実に復元しました。
  • 煉瓦組積造は、明治期に多く採用された煉瓦で壁を構築する構造形式です。旧三菱一号館では耐震煉瓦造が考案され、要所に「帯鉄」(煉瓦の水平目地に挟まれた帯状の鉄板)を敷き込む工法が採用されていましたが、復元に当たっては、免震装置の基礎の上に当時の工法に倣った煉瓦積みを行うことにより、現代の基準に適合した耐震性能を確保しています。
  • 煉瓦については、当時の質感に出来る限り近づけるため、中国において一つひとつ型枠で成型して焼くという昔ながらの製法を採用しました。また、その他の部材についても、当時使われていた素材の石種、産地等を、各種資料から調査、推測し、できる限り類似したものを調達しており、窓枠の装飾等に用いられた安山岩は江持石、基壇の花崗岩は北木石、屋根のスレートはスペイン産のものを選定しています。
  • その他、木造小屋組の屋根、銅版の板金、漆喰仕上げの内装など伝統的な建築技術によって明治期の赤煉瓦造が現代に蘇ります。
  • 可能な限り忠実に復元することで歴史的な景観を再現し、都市の記憶を継承するとともに、復元建物を本格的な「美術館」とすることで、都市文化の創造・発信を図っていきます。
    ※2009年9月3日より三菱一号館・竣工記念展を開催予定。
    ※「三菱一号館美術館」開館は2010年4月を予定。

ガス灯について

  • 日本で最初のガス事業として、1872年(明治5年)に横浜においてガス灯が点灯しました。
  • ガス灯の灯りは、街や暮らしを明るく照らし、夜の暗さ、怖さ、そして行灯など燃料補給の不便さから人々を解放しました。ガス灯の明かりは、文明開化の象徴の一つとして、広く普及しました。
     全国におけるガス街路灯最大設置数 約9,500基(1914年(大正3年))
     東京におけるガス街路灯最大設置数 約5,800基(1917年(大正6年))
     ※現在は、東京都内約100箇所にガス灯が設置されています。
  • 旧三菱一号館の建物前には、ガス街灯が道行く人々を灯していました。また建物内は、蒸気暖房設備をはじめ、電話、水洗トイレといった先進的な設備とともにガス灯が設置されていました。
  • 東京ガスは、三菱地所が保管していた旧三菱一号館関連の写真や、東京ガスのガスミュージアムで保存されている浮世絵、絵葉書、写真などの資料を参考に、三菱一号館にあったガス街路灯の復元をガス灯メーカーである株式会社松島製作所の協力を得て行いました。特にガス街路灯のポール部分は、ガスミュージアムに現存しているものとまったく同じ形であることが判明したため、型をとり外観を忠実に復元し、明治期の風情を演出します。

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命名式の様子
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