東京ガス株式会社(社長:鳥原光憲)は、本年5月1日から作品を募集しておりました「第22回建築環境デザインコンペティション」(後援:社団法人日本建築学会、社団法人空気調和・衛生工学会、株式会社新建築社)の入賞者を決定いたしました。その内容につきましては、雑誌『新建築』2009年2月号に発表いたします。
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第22回建築環境デザインコンペティション受賞作品 |
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課題『100m立方の環境ユニット』
応募作品数107点
最優秀賞 |
1点 |
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宮本 裕也 |
他4名 |
首都大学東京大学院 |
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優秀賞 |
3点 |
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百枝 優 |
他1名 |
横浜国立大学大学院/東京藝術大学大学院 |
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栗林 浩一 |
他1名 |
R-works |
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東園 宏仁 |
他2名 |
株式会社フジタ一級建築士事務所 |
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佳作賞 |
10点 |
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山本 武 |
他3名 |
清水建設株式会社 |
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牧住 敏幸 |
他8名 |
清水建設株式会社 |
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川口 圭介 |
他1名 |
横浜国立大学大学院/住友林業株式会社 |
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川上 早千絵 |
他1名 |
株式会社日建設計/apgm |
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開 亮文 |
他5名 |
株式会社大林組 |
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筒井 慧 |
他5名 |
KAJIMA DESIGN/株式会社アルモ設計 |
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大石 卓人 |
他4名 |
株式会社竹中工務店/法政大学大学院 |
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石川 洋一郎 |
他5名 |
株式会社フィールドフォー・デザインオフィス |
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太田 望 |
他2名 |
首都大学東京大学院 |
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大坪 泰 |
他8名 |
株式会社日本設計 |
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建築環境デザインコンペティションとは |
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1987年から開催し今回で22回目の本コンペティションは、毎回、設計事務所や建設会社などの実務に携わっている方々や、将来有望な若手の設計者、建築専攻の学生の方々など、想像力にあふれた非常に高いレベルの作品が寄せられ、内外から高い評価をいただいております。
本コンペティションは、「〜建築と設備のトータルな調和を求めて〜」というサブタイトルが示すとおり、一貫してデザイン性や機能性と環境との調和を求めてまいりました。そのため、一般の建築デザインコンペティションとは異なり、提出図面に建物の設備計画も合わせて提出いただくことが特徴です。
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課題『100m立方の環境ユニット』について |
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今回の課題は以下のとおりです。(全文は【参考2】をご参照ください)
平面で言えば100m平方はほぼ一つの街区である。それを高さ100mの環境ユニットとして構想し、そのあり方を提案すること。併せて、明日の社会を見通した環境負荷の低減となるトータルなエネルギー計画の提案も望みたい。
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今回のコンペティションおよび作品の特徴 |
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昨今、地球温暖化対策が世界的な課題となり、環境への取り組みがクローズアップされている時代背景もあり、例年以上に自然エネルギーや自然環境など、デザインだけでなく設備面に力点を置いた作品が多く見られました。技術的な側面から検討・工夫を重ねた作品も多く、事前審査・公開審査において、個々の作品の構想・アイデアや技術的な検証について、熱気あふれる議論が重ねられました。
そのような中、事前審査で優秀作品に選ばれた4作品の中から公開審査会でのプレゼンテーションを経て、首都大学東京大学院宮本裕也さん他4名の作品「ビルの呼吸」が最優秀賞に選ばれました。
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公開審査の模様、受賞作品の公開 |
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公開審査の模様および受賞作品の公開につきましては、以下のスケジュールで行う予定です。
東京ガスは、環境にやさしい都市づくりに貢献していきたいと考えており、本コンペティションの実施を通して、これからますます活躍が期待される建築界の方々や建築を専攻する学生の方々の飛躍の一助となり、ひいては建築業界の発展に微力ながらも貢献できればと考えております。
以上
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【参考1】第22回建築環境デザインコンペティション実施概要 |
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1. |
課題 |
『100m立方の環境ユニット』 |
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2. |
応募対象 |
建築設計事務所、総合建設会社設計部、建築系学生などの意匠または設備設計(志望)者、およびその組合せチーム |
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3. |
賞金 |
最優秀賞 |
150万円(1点) |
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優秀賞 |
50万円(3点) |
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佳作賞 |
20万円(10点) |
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4. |
登録 |
開始 2008年5月1日、締切 2008年10月10日 |
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5. |
作品募集 |
締切 2008年10月20日 |
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6. |
審査委員 |
委員長 |
伊東 豊雄 氏 |
(伊東豊雄建築設計事務所代表) |
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委員 |
新居 千秋 氏 |
(武蔵工業大学教授/新居千秋都市建築設計代表取締役) |
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〃 |
大高 一博 氏 |
(日建設計常務執行役員設備設計部門代表) |
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〃 |
可児 才介 氏 |
(大成建設取締役専務役員) |
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〃 |
川瀬 貴晴 氏 |
(千葉大学大学院教授) |
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〃 |
塚本 由晴 氏 |
(東京工業大学大学院准教授/アトリエ・ワン) |
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〃 |
六鹿 正治 氏 |
(日本設計代表取締役社長) |
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〃 |
松田 明彦 |
(東京ガス都市エネルギー事業部長) |
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コーディネーター |
馬場 璋造 氏 |
(建築情報システム研究所 代表) |
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7. |
発表 |
審査結果は入賞者に通知するとともに『新建築』2009年2月号に発表いたします。 |
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8. |
登録・作品応募先およびお問い合わせ先 |
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建築環境デザインコンペティション事務局
〒113-0034 東京都文京区湯島2-30-8 TEL:03-3818-1961 |
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【参考2】『100m立方の環境ユニット』課題全文 |
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明日の社会形態のひとつとしての「100m立方の環境ユニット」のあり方を考えて欲しい。平面でいえば100m平方はほぼひとつの街区である。それを高さ100mの環境ユニットとして構想するのである。環境工学がまだ十分に発達していなかった近代建築計画では、日照や通風などの問題から、環境ユニット=都市的な環境構築という考え方は視野の外であった。
しかし現代、快適な生活環境はさまざまな手段によって確保することが可能になってきている。また同時に、サステイナブルな環境をどう構築するかという地球環境全体と関連する問題にも注目が集ってきている。そうした観点のもとに、100m立方の環境ユニットのあり方を提案してもらいたい。
この環境ユニットは複合施設で、住居をはじめオフィス、コミュニティ施設やコンビニなどが入ると考えられるであろう。道路やポケットパークなどの外部空間が貫入することなどもあり得よう。都心であれば高密であり、郊外であれば疎となりポーラスとなるであろう。また地方都市の再生に、100m立方の環境ユニットを導入することも考えられる。あるいは条件が整えば地下都市とすることも可能かもしれない。
環境ユニットを考えるに当っては、トータルなエネルギー計画も重要である。自然エネルギーをできるだけ活用することが望ましいのはもちろんであるが、その他にもどのくらいのエネルギーがどのように使われるか、また隣接するユニットとのエネルギー源の共有や融通などを考慮して、明日の社会を見通しての環境負荷の低減を望みたい。
これは決して抽象的な計画を求めるものではない。自らの身体感覚に適合するような具体的な計画でなければならない。そこで考えられる新しいライフスタイルは、自然とサステイナブルなものであり、CO2の削減にもつながっていくのではないだろうか。
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