ガスエンジンコージェネレーションシステムと新開発の無停電電源装置を
組み合わせた高品質電源システム「ジェネセーフ（仮称）」の
開発およびエネルギーサービス事業への活用について

　株式会社エネルギーアドバンス(社長：三浦千太郎、東京ガス100%出資子会社、以下「ENAC」)は、このたび、発電出力350kWの高効率希薄燃焼ガスエンジンコージェネレーションシステム(以下「ガスエンジンCGS」)と新開発の無停電電源装置(以下「UPS：Uninterruptible Power System」)を組み合わせた高効率の無瞬断・無停電発電パッケージシステム「ジェネセーフ(仮称)」(以下「本システム」)をエネルギーサービス等の事業に活用していくこととしました。

　本システムは、停電直後の瞬時電圧低下時にUPSが無瞬断・無停電で電力を供給し、ガスエンジンCGSが自立運転に移行した後、電力負荷をUPSからガスエンジンCGSへ徐々に移行させます。その後、ガスエンジンCGSが自立運転している際の急激な負荷変動をUPSのアブソーバ機能^※で吸収することにより、ガスエンジンCGSの出力変動を抑制し、電力の長時間供給を可能にするものです。
　ENACと東京ガス株式会社(社長：鳥原光憲、以下「東京ガス」)は、本システムをエネルギーサービス等の事業における有力なツールとして位置づけ、提案活動を進めてまいります。導入に 際しては、ENACが運用・保守まで一括してサポートします。
　なお、本システムは、東京ガス、ヤンマー株式会社(社長：山岡健人)、ヤンマーエネルギーシステム株式会社(社長：玉田稔)が共同で開発し、すでに販売中の高効率ガスエンジンCGSと、東京ガスが富士電機システムズ株式会社(社長：矢内銀次郎)に開発を委託した高効率UPSを 使用します。
　今後は、より大型のガスエンジンCGSとのシステム化を目指し、ラインナップの拡充を進めてまいります。

1.本システムの特長

　本システムは、瞬時電圧低下対策を求める1万m²以上のデータセンターや病院（ただし、人命に直接かかわる医療機器等は対象外）等に適したシステムです。主な特長は以下のとおりです。

2.本システムの開発背景

　従来のガスエンジンCGSは停電時に電力の長時間供給は可能でしたが、停電直後の瞬時電圧 低下対策や自立運転中の急激な負荷変動に対応しきれませんでした。一方、UPSは瞬時電圧低下対策は可能でしたが、バッテリー容量の問題から停電時に電力を長時間供給することは困難でした。
　本システムは、ガスエンジンCGSとUPSの長所を組み合わせることにより、瞬時電圧低下 対策と電力の長時間供給を可能にするとともに、今回開発したUPSのアブソーバ機能により、 急激な負荷変動をUPSで吸収後、ガスエンジンCGSへのスムーズな移行を実現しました。
　これにより、無瞬断・無停電の高品質な電力供給を実現し、短時間から長時間の停電に対する エネルギーセキュリティの向上を図りました。

3.基本仕様

＜参考1：本システムの概要＞

＜参考2：アブソーバ機能＞

急激な負荷変動にはUPSが対応し、ガスエンジンCGSの稼動安定、長時間運転を実現