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「第21回建築環境デザインコンペティション」入賞者を発表
課題『身体と頭脳を鍛えるコミュニティモデル』

東京ガス株式会社
平成19年12月11日
広報部

 

 東京ガス株式会社(社長:鳥原光憲)は、本年5月1日より作品を募集しておりました「第21回建築環境デザインコンペティション」(後援:社団法人日本建築学会、社団法人空気調和・衛生工学会、株式会社新建築社)の入賞者を決定いたしました。その内容につきましては、雑誌『新建築』2008年2月号に発表します。

第21回建築環境デザインコンペティション 受賞作品

〜 課題:身体と頭脳を鍛えるコミュニティモデル 〜

応募作品数142点

最優秀賞 1点 山根 俊輔 他1名 広島大学大学院
優秀賞 3点   石澤 宰 他9名 株式会社竹中工務店
      濱田 慎太 他2名 YGSA
      宮下 信顕 他5名 株式会社竹中工務店
佳作賞 10点   安藤 誉 他6名 KAJIMA DESIGN/株式会社アルモ設計
      田中 幹人 他9名 株式会社竹中工務店
      鈴木 宏昌 他10名 戸田建設株式会社
      中西 正佳 他3名 株式会社竹中工務店
      梶村 健 他7名 株式会社竹中工務店
      戸田 祐輔   広島工業大学大学院
      宮崎 俊亮 他4名 清水建設株式会社
      加藤 万貴 他3名 清水建設株式会社/株式会社ピーディーシステム
      沼尻 真由美 他4名 株式会社大林組
      浦田 智子 他3名 大成建設株式会社

 

建築環境デザインコンペティションとは

 1987年から開催し今回で21回目の本コンペティションは、毎回、設計事務所や建設会社などの実務に携わっている方々から、将来有望な若手の設計者、建築専攻の学生の方々等、想像力にあふれた非常に高いレベルの作品が寄せられ、内外から高い評価をいただいております。
 これからの都市を構成する建物は、デザイン性や機能性と環境との調和が求められております。本コンペティションはこうした背景を踏まえ、建築デザインと設備計画のトータルな調和を求めて、毎回の課題に基づきデザインやアイディアを競うものです。そのため、一般の建築デザインコンペティションとは異なり、提出図面に建物の設備計画も合わせて提出いただくことが特徴です。

 

課題『身体と頭脳を鍛えるコミュニティモデル』について

 今回の課題は以下のとおりです。<全文は(参考2)参照>
 「未来につながる新しいコミュニティ形成の核となるような施設」と「その施設に適した環境や設備の新しいあり方」を既存の思考や技術に捉われず想像力を働かせ提案すること。

 

今回の作品の特徴

 今回のテーマはいろいろな側面からの解釈ができ、応募者の視点は幅広く、作品は多種多様に及びました。そのため審査過程では、絞り込みが容易ではありませんでした。
 そのような中、「特定の地域(宮島)における現状の課題にポジティブに向き合い、その解決策を考え抜いた思慮深い作品」が公開審査を経て、最優秀賞に選ばれました。

 

公開審査の模様、受賞作品の公開

公開審査の模様および受賞作品の公開につきましては、以下のスケジュールで行う予定です。

1. 受賞内容の詳細については『新建築』2008年2月号(2008年2月1日発行)にて発表されます。
  2. 公開審査会の模様は『建築ノート』No.4(2008年1月18日発行)にて掲載されます。
  3. 建築環境デザインコンペティションオフィシャルサイト(http://kenchiku.tokyo-gas.co.jp/)にて、12月中旬より受賞者インタビューをはじめ、結果詳細について公開をいたします。

 東京ガスは、環境にやさしい都市づくりに貢献していきたいと考えており、本コンペティションの実施を通して、これから建築の世界へはばたこうとする若手の設計者や建築を専攻する学生の方々の飛躍の一助となり、ひいては建築業界の発展に微力ながらも貢献できればと考えております。

以上

 

(参考1)【第21回建築環境デザインコンペティション実施概要】

1. 課題 『身体と頭脳を鍛えるコミュニティモデル』
2. 応募対象 建築設計事務所、総合建設会社設計部、建築系学生などの意匠または設備設計(志望)者、およびその組合せチーム
3. 賞金 最優秀賞 150万円(1点)  
    優秀賞 50万円(3点)  
    佳作 20万円(10点)  
4. 登録 開始 2007年5月1日  
    締切 2007年10月5日  
5. 作品募集 締切 2007年10月15日  
6. 審査員 委員長 伊東 豊雄 氏 (伊東豊雄建築設計事務所代表)
    委員 川瀬 貴晴 氏 (千葉大学教授)
    北川原 温 氏 (東京藝術大学教授)
    塚本 由晴 氏 (アトリエ・ワン/東京工業大学大学院准教授)
    中島 正人 氏 (山下設計執行役員副本社長)
    村松 映一 氏 (竹中工務店取締役副社長)
    六鹿 正治 氏 (日本設計代表取締役社長)
    松田 明彦 氏 (東京ガス都市エネルギー事業部長)
    コーディネーター 馬場 璋造 氏 (建築情報システム研究所 代表)
7. 発表 審査結果は入賞者に通知するとともに『新建築』2008年2月号に発表いたします。
8. 登録・作品応募先およびお問い合わせ先
    株式会社新建築社 「建築環境デザインコンペティション」係
〒113-8501東京都文京区湯島2−31−2 Tel:03(3811)7101(代表)

 

(参考2)【『身体と頭脳を鍛えるコミュニティモデル』課題全文】

 健康な身体に健全な精神が宿る、といわれているが、楽しみながら身体と頭脳の両者が併行して鍛えられることが望ましいのはいうまでもない。しかしそうした心身ともに鍛える施設のあり方は、いままであまり考えられていなかったのではなかろうか。そして一方、それぞれの新しい居住単位にコミュニティセンターを据えるという近代社会の理念も、流動化を続け、家族形態や居住形態が変化を続けてきた現代社会では考えていたようには機能しなかったといってよい。
 しかし最近、居住形態やコミュニティの流動化も静まり、ようやく定住社会への兆しが見えつつある。新しいコミュニティが望ましいかたちで形成されるためにも、現代にふさわしいその核となる施設が求められる時機にさしかかっているといえる。
 今回の課題「身体(からだ)と頭脳(あたま)を鍛えるコミュニティモデル」は、新しいコミュニティ形成の核となるような施設である。現代にあるべきコミュニティは制度化されるものではなく、自由で柔軟であり、自然発生的な枠組みであろう。近くに住む人たちが気軽に随時そこを訪れ、心身ともにリフレッシュすることができる施設である。そこでは個人あるいは集団でのトレーニングの後、お互いの会話も弾み、現代に適うコミュニティが自然と形成されるのではなかろうか。それはたんなるフィットネスクラブではないであろう。その施設を、新しいアクティビティを期待する意味を込めて「コミュニティモデル」と呼びたい。
 またこの施設に適した環境や設備の新しいあり方も考案してもらいたい。多分この施設は、朝型の人や昼型の人、夜型の人がそれぞれ使うことで、時間帯によって使う人たちも代わってくるであろう。快適でありながら身体と頭脳を鍛え、省エネルギーであり管理も容易である持続可能な設備システムは、この施設には不可欠である。そのあり方と仕組みを「建築と設備のトータルな調和を求めて」という副題を念頭に、既存の思考や技術に捉われずに想像力を羽ばたかせ、未来のコミュニティを構築するにふさわしい施設として提案して欲しい。創造力豊かな応募案を期待している。

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