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高効率固体酸化物形燃料電池(SOFC)発電システム実用化に向けた共同開発 | ||||||||||||||||||||||||
東京ガス株式会社 東京ガス株式会社(社長:鳥原 光憲)、京セラ株式会社(社長:川村 誠)、リンナイ株式会社(社長:内藤 弘康)、株式会社ガスター(社長:西脇 英夫)の4社は、平成16年2月より、燃料電池の中でも最も高い発電効率が期待できる固体酸化物形燃料電池(以下、SOFC)による高効率発電システムの共同開発を実施しておりますが、このたび、直流2.5kW級常圧形SOFC発電ユニット※1を開発し、世界最高レベルの直流端発電効率56.1%LHV(50.5%HHV)を達成いたしました。
今回開発した直流発電ユニットは、発電部となるセルスタックに東京ガスと京セラが中心となって開発を進めてきた低温作動横縞形セルスタックを搭載しています。このセルスタックは東京ガスが設計した横縞形電極構造に基づき、京セラの筒状平板形状セルの材料技術・製造技術を活用して開発したものです。
一方、直流発電ユニットについては、この低温作動横縞形セルスタックの能力を最大限に引き出すことを主眼において、東京ガス、リンナイ、ガスターが中心となり開発を行ないました。低温作動セルスタックを熱的に自立した状態で運転する上で必要となる発電ユニット表面からの放熱ロス抑制のためのコンパクト化、複数本あるセルスタックの性能を等しく発揮するために必要となる内部温度分布や流量分布の最適化、といった課題に対し、各社がガス機器開発で蓄積してきた熱交換関連技術や流体制御関連技術を活用して対応いたしました。
東京ガス株式会社 広報部(報道グループ)
直流発電ユニット※1とは、発電部であるセルスタック、都市ガスなどの燃料を前処理する改質器、熱交換器、等により構成されており、都市ガスなどの燃料を用いて直流電力を出力する装置でSOFCシステムの中核をなす技術です。これにインバータ(直交変換装置)、排熱回収装置、補機類などを加えてパッケージングすることでコージェネレーションシステムとなります。 発電ユニット概要 直流発電システム外観写真
従来のSOFC(Solid Oxide Fuel Cell)システムは、1000℃という高温で作動しますが、熱自立運転を行うことの難しさや高温で使用可能な材料の制約もあり、実用化にはより低温での作動が求められています。東京ガスの持つ横縞形SOFCのシミュレーション技術、低温作動化に関する材料設計技術と、京セラの持つ筒状平板形状SOFCセルの材料技術、成形技術、焼成技術の活用により、横縞形SOFCの作動温度の大幅な低温化(1000℃→750℃)に成功し、かつセルスタック1本当たり約10Wの出力を確認しております。また、今回の横縞形セルスタックは、一枚のセラミック基板上に複数のセルを焼成する構造であるため、セル間の接続に関する製造工程が省略可能であり、かつ一枚のセラミック基板で高電圧が得られることにより、低コストとなる構造となっております。 低温作動横縞形セルスタック外観 以上 |
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