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天然ガス地域冷暖房の大幅な効率改善について 東京ガス株式会社
東京ガス株式会社(代表取締役社長:市野紀生、以下「東京ガス」)と株式会社エネルギーアドバンス(代表取締役社長:大野省三、東京ガス100%出資子会社、以下「ENAC」)は、地球温暖化防止等の環境保全を積極的に推進することを目的に、ENACの主たる事業の一つである熱供給(地域冷暖房)におけるエネルギー効率の大幅な向上を図るため、ENAC所有の幕張地域冷暖房センター(以下「幕張地冷」)において、高効率大型ガスエンジン(バルチラ社製9MWクラスおよび7MWクラス各1基ずつ)による天然ガスコージェネレーションシステム(以下「天然ガスCGS」)と高効率電動ターボ冷凍機を中核とした設備改造を2007年3月までに実施いたします。また、天然ガスCGSから発生する余剰電力は、特定規模電気事業者(以下「PPS」)に販売する予定です。
この設備改造により、幕張地冷プラントの年間総合エネルギー効率(COP)は従来の0.7から1.2程度の国内最高クラスへと大幅な改善が図れ、CO2排出削減量は余剰電力による波及効果も含め年間24,000トンを超える大きな効果が実現できる見込みです。
東京ガスとENACは、本件を従来の熱供給のみを行う「地域冷暖房センター」モデルから、熱・電気併給を行い大幅な省エネルギー・CO2削減を実現する環境調和型「地域エネルギーセンター」モデルへ変革する事業として位置付け、その評価をふまえてENAC保有の他地域冷暖房センターについても順次展開していく所存です。 また、「地域エネルギーセンター」モデルのさらなる展開として、「エネルギーの面的利用」を推進する新規の地域エネルギー供給事業や他社地冷への採用、あるいは「マイクログリッド構想*1」のキーステーションの一つとしての導入を積極的に推進していく予定であります。
注*1:マイクログリッドとは、複数の分散電源とお客さまの電力消費設備を電力ネットワークで結び、一定地域内の発送電を最適制御するシステム。地域の電力需要に応じた発送電を行うことにより負荷の平準化、設備の効率的運用、コストの低減などが期待され、地域全体でも大きな効果が生じます。環境に優しい天然ガスCGSは、ネットワーク全体への需給バランスを図る重要な電源として位置付けられております。この天然ガスCGSの発生する熱の完全なる利用が省エネルギー実現の大前提となりますが、「地域エネルギーセンター」はきわめて効果的な熱利用施設となります。
■改造設備の特徴
1.最新の高効率大型ガスエンジンによる天然ガスCGS 導入する天然ガスCGSは、総合効率に占める発電効率の割合が約45%と高いため、得られる熱/電気の割合(熱電比)が0.7程度と驚異的に低い特徴があります。これにより地域の冷温熱需要を集約的に供給する地冷センターにおいて、ガスエンジン排熱をすべて熱供給に利用しつつ最大出力での高効率運転を行い、自家使用分の電力に加えて大きな余剰電力を売電することが可能となります。 なお、天然ガスCGSに使用するガスエンジンのうち1基はバルチラ社の最新開発の9MWクラスのものであり、火花着火方式のガスエンジンとしては世界最高効率・最大出力です。国内では初めての採用になりますが、世界では発注済みも含め僅か1年で100台以上が販売されている最新のガスエンジンです。
ガスエンジンの概要
注※2LHV:低位発熱量基準
2.熱供給システムのベストミックス方式 改造後の設備においては、既存の「ボイラー+蒸気吸収冷凍機」方式の設備に対し、
を追加することにより、熱供給システムのエネルギー効率が大幅に向上いたします。 この「天然ガスCGS+電動ターボ冷凍機+ボイラー+吸収冷凍機」という機器の最適な組み合わせ(ベストミックス)方式により、大幅な省エネルギーとCO2排出削減を実現いたします。
■設備導入場所
以上
参考:株式会社エネルギーアドバンスの概要 (1)本社所在地:東京都新宿区西新宿3?7?1 新宿パークタワーN棟34階
(2)設立日:平成14年7月1日 (3)資本金:30億円(東京ガスが100%出資) (4)従業員数:250名 (5)事業内容:
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