天然ガスの新しい用途が登場
新しい鉄筋接合工法、天然ガス圧接「エコウェル工法」の実用化について
東京ガス株式会社
広 報 部
平成17年9月28日
東京ガス株式会社(東京都港区、社長:市野 紀生)はこのたび、東京ガスケミカル株式会社(東京都港区、社長:植村 家顕)、東海ガス圧接株式会社(静岡県沼津市、社長:宮口 茂樹)、株式会社徳武製作所(長野県埴科郡、社長:徳武 利洋)、ヤマト産業株式会社(大阪府大阪市、社長:奥井 孝一)と共同で、新しい鉄筋接合工法である天然ガス圧接「エコウェル工法」を開発し、実用化いたしました。
9月末から10月にかけて、北海道の一般国道242号池田町千代田大橋橋脚工事において本工法の初の本格施工が行われる他、東京ガス横浜研究所・研修センター新築工事においても施工が予定されており、本格的に施工が進む見込みです。
従来の建築・土木の工事における鉄筋の接合には、アセチレンを燃料とした「ガス圧接」が広く使われてきました。共同開発5社は、このアセチレンに替えて、環境性に優れた天然ガスを用いて鉄筋を圧接する工法「エコウェル工法」を新たに開発し、2005年3月に社団法人日本圧接協会による「A級継手※」の認定を取得しました。
開発にあたっては、東京ガスグループの燃焼関連技術、東海ガス圧接(株)の圧接関連技術、(株)徳武製作所、ヤマト産業(株)の装置製造技術を融合させて効率的に開発をすすめることができた結果、初めて天然ガスによる圧接工法を実用化したものです。
本工法の実用化により、天然ガスが初めて建築・土木工事分野でも普及していくこととなります。
※A級継手・・・強度と剛性が、母材となる鉄筋とほぼ同等であることを、所定の性能確認試験で確認された鉄筋継手
【本工法の特長】
(1) 優れた環境性
環境性についてLCA(Life Cycle Assessment)解析を行った結果、従来のアセチレンを用いたガス圧接から本工法に変更する事によって、CO2等の地球温暖化ガスの排出は約60%削減され、省エネルギー効果も約40%に達することが確認されています。
(詳細は別添資料参照)
(2) 施工バラツキの減少
装置を自動化したことで、作業者の技量によるバラツキを減少させました。
(3) 優れた施工管理性
自動化された専用装置は、鉄筋接合一箇所ごとの施工データを保存・記録する機能を備えており、施工管理に有効に使用することができます。
【装置のしくみ】
本工法に用いる専用の圧接装置、および専用ガス(商品名;「エコウェルガス」)は、東京ガスケミカル(株)から販売されています。
【施工風景】
なお、本工法の健全な普及を図るために、共同開発参加会社5社、圧接施工会社20社、学識経験者などによる「エコウェル協会」を平成17年7月7日に設立し、会長には中田慎介高知工科大学教授が就任いたしました。エコウェル協会においては、本工法の技術の維持・改善を行うとともに、作業者に対して技能講習を実施してまいります。
以上
<参考:会社概要>
[東京ガスケミカル株式会社]
本社所在地 :東京都港区芝公園2−4−1
代表者 :植村 家顕(うえむら いえあき)
資本金 :10億円
主な事業内容 :ガスの製造・輸送ならびに販売など
お問合せ先 :03−6402−1061
[東海ガス圧接株式会社]
本社所在地 :静岡県沼津市大岡488−1
代表者 :宮口 茂樹(みやぐち しげき)
資本金 :1千万円
主な事業内容 :鉄筋のガス圧接工事業
お問合せ先 :055−962−4081
[株式会社徳武製作所]
本社所在地 :長野県埴科郡坂城町南条3754番地1
代表者 :徳武 利洋(とくたけ としひろ)
資本金 :1千万円
主な事業内容 :精密機械部品製造及びメカトロ関連機器の設計・製作
お問合せ先 :0268−82−8533
[ヤマト産業株式会社]
本社所在地 :大阪市生野区巽北4−11−17
代表者 :奥井 孝一(おくい こういち)
資本金 :9千万円
主な事業内容 :ガス圧力制御装置・減圧弁の設計及び製造
お問合せ先 :06−6751−1151
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