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社長 市野紀生 新年挨拶(要旨)

東京ガス株式会社
広  報  部
平成17年1月4日

 謹んで新年のお慶びを申し上げます。
 昨年は改正ガス事業法が施行されました。新規参入の拡大などにより、ガス市場における競合が激しさを増すとともに、オール電化住宅の普及拡大をはじめとした電化攻勢の激化など、著しい経営環境の変化が生じています。新規のお客さまのみならず、既存のお客さまも競合にさらされており、需要の脱落など、本年はさらに厳しさが増すものと予想されることから、需要の維持・獲得に全社一丸となって臨んでいかなければなりません。

 そこで今般、この厳しい状況を勝ち抜いていくための施策の一つとして、1月1日からガス料金の引下げを実施いたしました。05年度中には標準熱量の引下げも予定しており、価格競争力の向上を目指してまいります。

 また、当社は、02年に「フロンティア2007(03〜07年度グループ中期経営計画)」を策定し、発電事業、天然ガスコージェネレーションを中心としたエネルギーサービス事業、上流事業や輸送事業、家庭用のお客さまに向けた新サービスの提供など、エネルギーとその周辺において発展し続けるための様々な取り組みを具体化してまいりました。併せて、昨年4月から「戦略ビジネスユニット制」を導入し、都市ガス事業と関連事業が一体となった戦略を展開する体制を整えました。

 しかしながら、外部環境の変化や競合激化は思いのほか速度を上げております。本年は、「フロンティア2007」で掲げた諸政策を確実に実行し、所期の目標の達成を目指すとともに、環境変化に対応するため、「フロンティア2007」における戦略・政策を再点検し、緊急性の高い課題については、速やかに対応策を検討・実施していきます。併せて2010年代の当社グループの発展を見据えた新たな中期経営計画を策定してまいります。

 さらに、多様化・高度化するお客さまのニーズに応えるには、今まで培ってきた「安心・安全・信頼」というブランド価値に磨きを掛け、強固にしていく必要があります。そのためには、自らが問題を発見し、解決することを通じて大きな価値を生み出す強い「現場力」が不可欠です。規制緩和・自由化範囲の拡大を機に今一度、原点に立ちかえり、協力企業、関係会社を含めた「オール東京ガス」としての総力を最大限に発揮できるような基盤固めを行っていきたいと考えております。

 さて、昨年10月23日に新潟県中越地震が発生いたしました。罹災された皆様には心からのお見舞いを申し上げます。ガス事業者も大きな被害を受けましたが、その復旧作業については、関東地方を中心に都市ガス事業者が一致協力し、一日も早い供給再開に向けて大いに努力を傾注いたしました。当社も今回の災害を教訓に地震防災対策を充実し、「安心・安全・信頼」のブランド価値を向上させてまいります。

 本年につきましても、お客さまを企業活動の中心に置き、お客さまの満足度のさらなる向上に努め、信頼関係をより強靭なものとしてまいります。そしてそれを通じて、お客さまに選ばれ続ける企業グループを目指し、邁進していく所存でございます。


以 上

 

 

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