置くだけでペットボトルやアルミボトル内の可燃性液体を簡単チェック!
ボトル内液体物検査装置SLC-211Dの発売について
東京ガス株式会社
東京ガス・エンジニアリング株式会社
平成16年11月1日
東京ガス株式会社(本社:東京都港区、社長:市野紀生)は、ペットボトルやアルミボトルなどの容器に入っている液体が可燃性液体か否かを、ふたを開けることなく瞬時に判別する装置(「ボトル内液体物検査装置」SLC-211D)を開発しました。また、グループ会社で総合エンジニアリング会社である東京ガス・エンジニアリング株式会社(本社:東京都新宿区、社長:廣岡武機)が販売を開始いたしました。
◆開発および販売開始の背景
昨今の不安定な国際情勢を反映し、テロリズム等による公共交通機関などへの破壊行為が懸念されています。このような状況においてハイジャック、航空機爆破等の不法な行為を未然に防止する目的で、航空機などに持ち込みが禁止されている物件等をX線検査などを含む様々な検査手段により検出していることは周知のとおりです。
特に、外国における地下鉄での可燃性液体による大惨事の例にもあるように、比較的入手容易なガソリン等の液体をペットボトル等に入れて機内に持ち込まれるケースが懸念されています。しかしながら、公共交通機関における乗車前の液体物に対する検査において、時間を要す化学分析が現実的に困難なため、結局目視や臭気等による確認に頼らざるを得ませんでした。
このような背景をふまえ、昨年11月、東京ガスのフロンティア研究所では、ペットボトルの蓋を開けて内容物をサンプリングすることなく、単にボトル本体を置くだけで数秒以内に容器内部の液体を判別する装置を開発しました(平成15年11月12日プレスリリース)。
この製品は、同年11月にギリシャのアテネで開催された航空セキュリティー関連の国際会議「AVSEC WORLD
2003」において広く注目を集めました。
また、本年3月に国土交通省航空局・定期航空協会により実施された液体物検査装置の試験運用(成田、羽田、名古屋各空港で実施)に採用され、7月には新規開発したアルミボトルの内容物も検査できるプロト機を導入(羽田空港から順次入れ替え)。約7ヶ月間における試験運用の結果を反映し、更なる改良を行い発売することとなりました。
◆製品の特徴
(1)極めて簡単な操作方法
検査に特別な技能を必要としないため、簡単に容器を装置に置くだけで判別が可能です。また、飲みかけの容器から液体をサンプリングするなどの過剰な負担を乗客の方に与える必要がありません。
(2)スピーディーな検査
数秒で検査が終了するため乗客の方を待たせません。
(3)安全性の高い装置
本装置は電気的な手法により判別を行っており、X線などの放射線や化学物質など取り扱いに注意を必要とするものを全く使用していません。
(4)使用時の手間もかからず、費用も抑制
検査部分は単純な構造となっているため、検査の実施や機器のメンテナンスのための追加的な人件費の発生を最小限に抑えることができます。同時に判定基準値の自動校正機能により、しばしば必要となる始業前の調整作業等も不要です。
◆製品の仕様
項目
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仕様
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製品名
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ボトル内液体物検査装置
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型式
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SLC−211D
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寸法(W×D×H)
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約45
cm×約32
cm×約20
cm
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重量
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約5.8
kg
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電源
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AC-100V
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検査可能な容器の種類
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ペットボトル、アルミボトル、ガラスびん
(特殊な形状のものを除く)他
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検査可能な容器のサイズ
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ペットボトル280-2000 ml
アルミボトル280-500 ml
ガラスびん 100-2000 ml
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検査時間
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約1〜3秒
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検知可能な液体の種類
可燃性液体(赤ランプが点灯)の例
飲料物(青緑ランプが点灯)の例 |
ガソリン、エタノール、灯油、シンナー等
ジュース、コーラ、水、ビール、日本酒等 |
希望販売価格(税込み)
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2,625,000円
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◆今後の展開
航空関係はもとより、警備において危険物の検査が必要となる分野へ幅広く営業を展開してまいります。また、海外への販売も積極的に展開していく予定です。
販売台数としては年間200台程度を見込んでいます。
以
上
(写真)SLC−211D
<参考>
1.東京ガス株式会社の概要
(1)本 社:〒105-8527 東京都港区海岸1-5-20
(2)設 立:1885年10月
(3)資本金:1,418.4億円
(4)代表者:取締役社長 市野紀生
(5)事業内容:ガスの製造・供給および販売、ガス機器の製作・販売およびこれに関連する建設工事、冷温水および蒸気の地域供給、電気供給事業
2.東京ガス・エンジニアリング株式会社の概要
(1)本 社:〒163-1018 東京都新宿区西新宿3-7-1新宿パークタワー18階
(2)設 立:1974年8月
(3)資本金:1億円
(4)代表者:取締役社長 廣岡武機
(5)事業内容:エネルギー関連設備に関するエンジニアリング
お問合せ先:報道関係・・・東京ガス株式会社 広報部 報道グループ
(tel:03-5400-7675、fax:03-3437-9130)
製品関係・・・東京ガス・エンジニアリング株式会社 機器・開発営業部 武田 (tel:03-5322-7505、fax:03-5322-7524)
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